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付き合い始めた2人 編
番外編 かわいすぎる先輩
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※前話で飛鳥がさくらの元を去っていったあと、リハーサル会場の別室にて
※3期生の梅澤目線の番外編です
飛鳥「あ、いたいた。おーい、梅~」
梅「あっ、飛鳥さん。さくちゃんの様子、どうでした?」
「うん。たぶん大丈夫だわ、あの2人。なんかあったのかもしれないけど、いやなことがあったって感じはしなかった。だから、ケンカしてるとかそういうんじゃないのは確か」
「そうですか…飛鳥さんがそう言ってくれるなら安心しました。はぁ~、よかった~」
「梅もちゃんと先輩やってるね~。さすが副キャプテン様だわ」
「いやいや、そういうわけじゃ…っていうか飛鳥さん、後輩に探り入れるみたいなことさせちゃって、すみませんでした」
「え?いーよそんなの、私が自分から言ってやったことだし。梅がえんちゃんとかっきーの仲を心配してるなら、私がえんちゃんの様子見てくるよって」
「そうですけど…でもほんと、ありがとうございました」
「それじゃあご褒美はねぇー、何にしよっかなー?」
「ちょっ、、飛鳥さん?いま自分からやったことだって…」
「うん。だから、私が自分から動いたご褒美を、梅からもらう」
「えー?後輩にたからないでくださいよ。それにご褒美って言われても、またうちで餃子を振る舞うくらいしか…」
「おーそれそれ。それが良い。じゃ、今日も梅んち行くから。泊まりで」
「もー、またですかー?今日は飛鳥さんもリハで疲れるだろうし、自分の家でちゃんと休んだほうが…」
「……ねーねー、だめぇー?」
飛鳥さんが甘えた声を出しながら、私の左腕に絡み付いてくる。
斜め下に目線を向けて飛鳥さんの顔を一瞬だけ見てみたけど、、やばい。
これは、目を合わせたら最後、確実に釣られる、いや、オトされるやつだ。
(くっ……かわいすぎる…!なんなのよ、このかわいすぎる先輩は…こんな時だけ身長差を生かして上目遣いで甘えてくるし……これで断れるわけないじゃん…!)
「あーもう分かりましたよ、分かりましたから!袖をそうやって下に引っ張るのやめてくださいって!リハ着が伸びちゃうから!」
「やったー。餃子だ餃子だー♪」
ご機嫌で餃子を連呼しながら、飛鳥さんは戻っていった。
(まぁいいか…前みたいにソファで寝てもらうわけじゃないし)
以前、飛鳥さんには私の部屋で泊まってもらったことがある。そのときベッドを提供せずにソファで寝かせてしまい、私たちの冠番組でネタにされてイジられたこともあった。
でも今は違う。
ちゃんと来客用の布団も用意してあるから、飛鳥さんにも休んでもらえるはずだ。
(それに、飛鳥さんなら毎日来てくれてもうれしいし……いや、それなら一緒に住んだほうが早いか…いや、ムリムリそんなの!誰かと一緒に暮らすなんて、飛鳥さんがいちばん嫌がるやつだし!)
自分で妄想して自分でツッコミを入れてしまう。
端から見たらなかなかヤバいやつだろう。
でも。
(もしも万が一、飛鳥さんとそんな関係になれたら……)
帰ったら、飛鳥さんがいる。
もしくは、飛鳥さんが帰ってくるのを待つ。
一緒にご飯を食べながら、お互いの仕事の話や、他愛のない話をして。
お風呂は飛鳥さんに先に入ってもらって、私が後。
でも飛鳥さんは、私がお風呂から出てくるのをちゃんと待っててくれて。
そして夜は、一緒のベッドで……
(……って、あれ??なんで私、飛鳥さんと同じベッドで寝る妄想なんかしてんの……?)
同棲だけなら、友達同士でもあり得る話だ。メンバー同士で同棲だけなんて聞いたことないけど、仲の良い間柄ならあり得ない話じゃない。
でも、私の妄想だと、、
私と飛鳥さんは、なぜか恋人同士という前提だった。
そんなの、あり得ない……はずだ。
(あの飛鳥さんと、付き合うなんて……万が一、いや、万どころじゃないか。億が一だよ、そんなの……)
※あすうめの2人がどうなるかは、『さくらと遥香』ショートストーリーの「番外編:美波と飛鳥」に掲載しています。あわせてお楽しみください!
※3期生の梅澤目線の番外編です
飛鳥「あ、いたいた。おーい、梅~」
梅「あっ、飛鳥さん。さくちゃんの様子、どうでした?」
「うん。たぶん大丈夫だわ、あの2人。なんかあったのかもしれないけど、いやなことがあったって感じはしなかった。だから、ケンカしてるとかそういうんじゃないのは確か」
「そうですか…飛鳥さんがそう言ってくれるなら安心しました。はぁ~、よかった~」
「梅もちゃんと先輩やってるね~。さすが副キャプテン様だわ」
「いやいや、そういうわけじゃ…っていうか飛鳥さん、後輩に探り入れるみたいなことさせちゃって、すみませんでした」
「え?いーよそんなの、私が自分から言ってやったことだし。梅がえんちゃんとかっきーの仲を心配してるなら、私がえんちゃんの様子見てくるよって」
「そうですけど…でもほんと、ありがとうございました」
「それじゃあご褒美はねぇー、何にしよっかなー?」
「ちょっ、、飛鳥さん?いま自分からやったことだって…」
「うん。だから、私が自分から動いたご褒美を、梅からもらう」
「えー?後輩にたからないでくださいよ。それにご褒美って言われても、またうちで餃子を振る舞うくらいしか…」
「おーそれそれ。それが良い。じゃ、今日も梅んち行くから。泊まりで」
「もー、またですかー?今日は飛鳥さんもリハで疲れるだろうし、自分の家でちゃんと休んだほうが…」
「……ねーねー、だめぇー?」
飛鳥さんが甘えた声を出しながら、私の左腕に絡み付いてくる。
斜め下に目線を向けて飛鳥さんの顔を一瞬だけ見てみたけど、、やばい。
これは、目を合わせたら最後、確実に釣られる、いや、オトされるやつだ。
(くっ……かわいすぎる…!なんなのよ、このかわいすぎる先輩は…こんな時だけ身長差を生かして上目遣いで甘えてくるし……これで断れるわけないじゃん…!)
「あーもう分かりましたよ、分かりましたから!袖をそうやって下に引っ張るのやめてくださいって!リハ着が伸びちゃうから!」
「やったー。餃子だ餃子だー♪」
ご機嫌で餃子を連呼しながら、飛鳥さんは戻っていった。
(まぁいいか…前みたいにソファで寝てもらうわけじゃないし)
以前、飛鳥さんには私の部屋で泊まってもらったことがある。そのときベッドを提供せずにソファで寝かせてしまい、私たちの冠番組でネタにされてイジられたこともあった。
でも今は違う。
ちゃんと来客用の布団も用意してあるから、飛鳥さんにも休んでもらえるはずだ。
(それに、飛鳥さんなら毎日来てくれてもうれしいし……いや、それなら一緒に住んだほうが早いか…いや、ムリムリそんなの!誰かと一緒に暮らすなんて、飛鳥さんがいちばん嫌がるやつだし!)
自分で妄想して自分でツッコミを入れてしまう。
端から見たらなかなかヤバいやつだろう。
でも。
(もしも万が一、飛鳥さんとそんな関係になれたら……)
帰ったら、飛鳥さんがいる。
もしくは、飛鳥さんが帰ってくるのを待つ。
一緒にご飯を食べながら、お互いの仕事の話や、他愛のない話をして。
お風呂は飛鳥さんに先に入ってもらって、私が後。
でも飛鳥さんは、私がお風呂から出てくるのをちゃんと待っててくれて。
そして夜は、一緒のベッドで……
(……って、あれ??なんで私、飛鳥さんと同じベッドで寝る妄想なんかしてんの……?)
同棲だけなら、友達同士でもあり得る話だ。メンバー同士で同棲だけなんて聞いたことないけど、仲の良い間柄ならあり得ない話じゃない。
でも、私の妄想だと、、
私と飛鳥さんは、なぜか恋人同士という前提だった。
そんなの、あり得ない……はずだ。
(あの飛鳥さんと、付き合うなんて……万が一、いや、万どころじゃないか。億が一だよ、そんなの……)
※あすうめの2人がどうなるかは、『さくらと遥香』ショートストーリーの「番外編:美波と飛鳥」に掲載しています。あわせてお楽しみください!
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