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さくら1st写真集 編
さくら1st写真集編 7〜勇気〜
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(ここから、さくら1st写真集 編~プロローグ~で描いたシーンの続きになります)
~~~~~~~~~~
「さくちゃん、待ってたよー」
デコルテラインまで湯船に浸かりながら、顔だけこちらに向けてきたかっきー。メイクは落としてあるようで、いつもより少し幼く見えるすっぴん顔だ。
その顔が、バスルームに入ってきた私の姿を見るなり驚きで固まってしまった。
「かっきー、待たせちゃってごめんね…?」
「……さくちゃん、それ、どうしたの……?あっ、その柄ってもしかして…」
「覚えててくれた…?」
私が着ていたのは、白地に水玉模様のビキニだった。
写真集の撮影初日に沖縄で着た、思い出の水着。
「うん。沖縄のビーチで着てた水着だよね。その柄に赤い紐、すっごく似合ってたから覚えてる。でも、どうして…?」
「この水着、もしかしたらかっきーが気に入ってくれてるかなって思って…」
そこで私は、かっきーが私の写真集を読んでくれた動画を見せてもらったことを正直に伝えた。
私の写真集をかっきーがどんな表情で読んでくれたのかどうしても知りたくて、マネージャーさんに無理を言って見せてもらったこと。
かっきーがこの水着のページを見て一番ドキドキしてくれたと思ったこと。
そして、マネージャーを通して写真集を撮ってくれたカメラマンさんに水着のブランドを確認して、手に入れたこと。
私が動画を見たことを知ると、かっきーの驚きの表情に恥ずかしさと申し訳なさが混じっていく。
「うあぁぁ……さくちゃん……あれ、見ちゃったんだね…」
「うん…ごめん、勝手に見ちゃったことも、黙ってたことも…」
「ううん、それは全然、気にしないで。さすがに、引いちゃった…よね…?写真集読んで鼻血出すとか…ありえないよね…」
かっきーは両手で顔を覆ってうなだれている。
「かっきー、あのね…」
「でも、私、さくちゃんのこと、そういう目でばっかり見てるわけじゃないの!!いや、たしかに見ちゃうことも全然あるし、あの時も、そうだったかもしれないけど…本当に、すごくドキドキしちゃって…だから…」
「私、嬉しかったよ」
「……え…?」
「かっきーが、すごく真剣に見てくれて。すっっっごく嬉しかった。あの顔を見れたから、写真集を撮ってもらえてよかったって思った」
「さくちゃん…」
大好きな人が、私の写真をあんな表情で、あんな大事そうに読んでくれるなんて。本当に幸せだと思う。
これだけはどうしても伝えておきたかった。
そして、もうひとつ…
「それに……私、いいよ。かっきーなら…」
「いい、って…?」
「だから、その……かっきーになら、そういう目でたくさん見られても…いいよ…?」
「ほんと…?」
かっきーの目から、不安と困惑が薄れていく。代わりに、期待と熱量が濃くなっていくようだった。
「ほんとだよ。ほんと、だから。私の気持ちがほんとだってこと、かっきーに伝えたいから、今日、これを着てみたの……」
「さくちゃん…ありがとう……すごく、似合ってるし、かわいいし、キレイだし、それに……すごく、ドキドキ、する…」
(あぁ…やっぱり、かっきーに直接褒めてもらえるのは嬉しい…)
よかった。
勇気を出して、本当によかった。
でも、私にいちばん勇気が必要なのはここから。
「ドキドキする、って……そういう目で、見ちゃう、ってこと…?」
「う…うん……見ちゃうよ…だってさくちゃん…本当にキレイで、セクシーなんだもん…」
「じゃあ……今から……の……ように……くれる…?」
「……え…?さくちゃん、いま、なんて…?」
緊張と恥ずかしさで、肝心の部分で声がかすれる。でも、しっかり伝えなくちゃ。
写真集を読んで興奮してミスを起こして、撮影を中止させてしまった。かっきーの中のそんな記憶が薄れるくらい、思い出に強く残る夜にしたいから。
「今から、私のこと……
かっきーの好きなように、してくれる…?
ううん……して、ほしい……かっきーの好きに……」
さすがにかっきーの目を見ながらなんて伝えられなかった。恥ずかしくて顔を上げられなかったから、これは想像だけど。
この瞬間かっきーは、この日いちばんの驚いた顔をしていたと思う…
~続く~
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「さくちゃん、待ってたよー」
デコルテラインまで湯船に浸かりながら、顔だけこちらに向けてきたかっきー。メイクは落としてあるようで、いつもより少し幼く見えるすっぴん顔だ。
その顔が、バスルームに入ってきた私の姿を見るなり驚きで固まってしまった。
「かっきー、待たせちゃってごめんね…?」
「……さくちゃん、それ、どうしたの……?あっ、その柄ってもしかして…」
「覚えててくれた…?」
私が着ていたのは、白地に水玉模様のビキニだった。
写真集の撮影初日に沖縄で着た、思い出の水着。
「うん。沖縄のビーチで着てた水着だよね。その柄に赤い紐、すっごく似合ってたから覚えてる。でも、どうして…?」
「この水着、もしかしたらかっきーが気に入ってくれてるかなって思って…」
そこで私は、かっきーが私の写真集を読んでくれた動画を見せてもらったことを正直に伝えた。
私の写真集をかっきーがどんな表情で読んでくれたのかどうしても知りたくて、マネージャーさんに無理を言って見せてもらったこと。
かっきーがこの水着のページを見て一番ドキドキしてくれたと思ったこと。
そして、マネージャーを通して写真集を撮ってくれたカメラマンさんに水着のブランドを確認して、手に入れたこと。
私が動画を見たことを知ると、かっきーの驚きの表情に恥ずかしさと申し訳なさが混じっていく。
「うあぁぁ……さくちゃん……あれ、見ちゃったんだね…」
「うん…ごめん、勝手に見ちゃったことも、黙ってたことも…」
「ううん、それは全然、気にしないで。さすがに、引いちゃった…よね…?写真集読んで鼻血出すとか…ありえないよね…」
かっきーは両手で顔を覆ってうなだれている。
「かっきー、あのね…」
「でも、私、さくちゃんのこと、そういう目でばっかり見てるわけじゃないの!!いや、たしかに見ちゃうことも全然あるし、あの時も、そうだったかもしれないけど…本当に、すごくドキドキしちゃって…だから…」
「私、嬉しかったよ」
「……え…?」
「かっきーが、すごく真剣に見てくれて。すっっっごく嬉しかった。あの顔を見れたから、写真集を撮ってもらえてよかったって思った」
「さくちゃん…」
大好きな人が、私の写真をあんな表情で、あんな大事そうに読んでくれるなんて。本当に幸せだと思う。
これだけはどうしても伝えておきたかった。
そして、もうひとつ…
「それに……私、いいよ。かっきーなら…」
「いい、って…?」
「だから、その……かっきーになら、そういう目でたくさん見られても…いいよ…?」
「ほんと…?」
かっきーの目から、不安と困惑が薄れていく。代わりに、期待と熱量が濃くなっていくようだった。
「ほんとだよ。ほんと、だから。私の気持ちがほんとだってこと、かっきーに伝えたいから、今日、これを着てみたの……」
「さくちゃん…ありがとう……すごく、似合ってるし、かわいいし、キレイだし、それに……すごく、ドキドキ、する…」
(あぁ…やっぱり、かっきーに直接褒めてもらえるのは嬉しい…)
よかった。
勇気を出して、本当によかった。
でも、私にいちばん勇気が必要なのはここから。
「ドキドキする、って……そういう目で、見ちゃう、ってこと…?」
「う…うん……見ちゃうよ…だってさくちゃん…本当にキレイで、セクシーなんだもん…」
「じゃあ……今から……の……ように……くれる…?」
「……え…?さくちゃん、いま、なんて…?」
緊張と恥ずかしさで、肝心の部分で声がかすれる。でも、しっかり伝えなくちゃ。
写真集を読んで興奮してミスを起こして、撮影を中止させてしまった。かっきーの中のそんな記憶が薄れるくらい、思い出に強く残る夜にしたいから。
「今から、私のこと……
かっきーの好きなように、してくれる…?
ううん……して、ほしい……かっきーの好きに……」
さすがにかっきーの目を見ながらなんて伝えられなかった。恥ずかしくて顔を上げられなかったから、これは想像だけど。
この瞬間かっきーは、この日いちばんの驚いた顔をしていたと思う…
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