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紫苑とハーブのクラムチャウダー 3
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がさがさと枯葉を踏みつけ駆け抜けている音を頼りに山の中を走っていた。騒々しい音に何だなんだと小さなモノたちが顔を出していく。
明るかったはずの山が暗くなり始めて、湿った匂いが鼻先をかすめる。この山で過ごすようになってから雨が降る気配をすぐに察知できるようになった。もう間もなく雨が降り出すだろう。
走り始めてもう10分くらいは経っている。そろそろ野兎の体力も限界じゃないだろうか。走れば走るだけ、怪我した後ろ脚に負荷もかかる。いい加減捕まえてあげなくては兎の傷も酷くなってしまう。
ぽつり、と一滴の雨が額を濡らしたとき、唐突に兎は足を止めた。
ほとんどつんのめるように私も足を止め、おとなしくなった兎を抱き上げた。
「はぁっ……やっと捕まえた……! 治療してあげるから、花橘までおとなしく、しててね……!」
息も絶え絶えに兎が逃げ出さないように制服の中へ入れてしまう。窮屈だろうが、花橘までは我慢してもらいたい。
もこもことした冬毛の温かさに口元を緩めていると、抱えた野兎が一点を見つめていることに気が付いた。
一滴、二滴、三滴と雨が顔を濡らしていく。
野兎の見つめる方には何もない。ただ薄暗い木々が広がっているだけだ。気味の悪さを感じながらも、花橘に早く戻らなければならないと思い、踵を返した。
雨が降りだす。霜の降りるような真冬の雨は一滴一滴肌を刺すように冷たい。温かな兎を抱えながら、白い息を吐いた。
花橘も遠いわけではない。早く帰って身体を拭いて、兎を治療しよう。それから橘に何かスープでも作ってもらおう。身体の温まるものを飲もう。ハーブティもいいかもしれない。
どうでもいいことを考えながら走っていた。
そうしなければ背後から来る何かに気を取られてしまいそうで。
「はぁっはぁ……!」
先ほど兎が見つめていた方向から、音がするのだ。がさがさと音を立てながら進む何か。姿を見たわけじゃない。けれどそれはよくないものだと私の本能が警鐘を鳴らしている。
何かがいる。何かが動いている。重みのあるもの落ち葉を踏みつけ進んでいる。私たちの後ろを進んでいる。歩いているのか、あるいは引きずっているのか。
小さなものではない。大きなもの。人一人分ありそうなもの。
早く、早く花橘に戻りたい。
ふと前方からも音がした。雨の中、落ち葉の敷かれた斜面を勢いよく何かが走ってきている。まっすぐとこちらに向かって。私たちの後ろにいるものより早い。
一瞬迷った。今私たちが走っている道は花橘への最短ルートだ。けれどそのルート上に駆け上がってくる何かがいる。そしてその動線上、私の背後によくない何かがいる。
横に逸れれば花橘は遠くなる。前に進めば駆け上がってくるものと鉢合わせる。立ち止まれば後ろのものに追い付かれる。
その迷った瞬間、目の前に黒い大きなものが飛び出してきた。
「きゃあ!?」
「黙れ、こっちだベニ」
黒い着物を着た縛兎が突如目の前に現れると私につかみかかり大きな木の根元へ引きずり込んだ。
バクバクと心臓が音を立てた。
ものすごい勢いで駆け上がっていたのは私たちを探しに来た縛兎だったのだ。一人ではなくなった安心感に身体から力が抜ける。
「ば、縛兎さんありがとうございます。助かりました」
「いや、まだだ。まだなにも終わってない。静かに」
ぐっと抱き寄せられ制服の中の兎が身じろいだ。
がさ、と音がした。再び血の気が引く。
まだなにも終わってない、その通りだった。何かはまだ近くにいる。そしてそれは今も花橘の方へと降りてきている。
身体を引きずり、ゆっくりと、しかし確実に進んでいる。
「あれは、なんですか……?」
「わからない……ただよくないものなのは確かだな」
声を押し殺しながら縛兎は首を伸ばし音の方向を確認する。その時兎が微かに震えていることに気づいた。私よりもずっとさきに危険に気づいていたのだ。今もきっと恐ろしいのだろう。制服の上からそっと宥めるように撫でた。
「大丈夫だから、ちゃんと帰れるからね……」
「ベニ、何持ってるんだ」
「野兎です。怪我したこの子を追いかけてて」
「そう言えばそういう話だったな」
そうだった。飛梅がこの子のために縛兎を呼んだのだ。もっともお互いそんな場合ではなくなってしまったのだが。足手まといだとか、ここに置いていけだとか言われるかと思ったが、予想に反して縛兎は何も言わなかった。
「同じ方向から来たみたいだが、姿は見たか?」
「見てません、音だけです。でもずっと同じくらいのスピードでこちらに向かってきていて……」
「そうか……。静かに、来たぞ。息も止めてろ」
「えっ……」
「何かが俺たちの前を通るぞ」
尋常ではない冷気が足元から這い出してきた。地面を覆うような冷気が立ち上り身体全体を包み込む。胸には兎、背中には縛兎がいるのに寒くて寒くて仕方がなかった。歯を食いしばっていないと歯の根が震えてしまいそうで強く噛み締めた。しがみつくように縛兎の着物の袖を握りしめる。
じっとりと雨が濡らしていく中、視界の端で何かがずるりと動いた。
「っ……!」
それは人型だった。
おそらく人だったものだろう。襤褸を纏う、骨。そんな風に見えた。
息を飲んだ私を宥めるように縛兎が腕に力を入れた。
肉はこそげ落ち、長い髪が顔や背中を覆っている。穴の開いた双眸はただ行く先を向いていた。ほとんど骨だけの身体はゆっくりと身体を引きずりながら移動している。冷気の根源はその化け物だった。
ずるりずるりと私たちの前を通り過ぎていく。
息を止めて、自分は木の一部だと心の中で言い聞かせながら私はそれが通り過ぎるのを見送った。
ものを引き摺るような音が止んで数分、縛兎が顔を出し周囲を確認する。もう姿はないらしく、安堵のため息を吐いた。
「ひとまず迂回して花橘へ戻ろう。今の化け物とは鉢合わせように」
「い、急がないと花橘に来ちゃいます……! とにかく橘さんたちに伝えて、」
「花橘は悪いものが入ってこられないようにできてる。招かない限りは大丈夫だ。それにそこまで間の抜けた奴もいないだろう。立てるか、ベニ」
縛兎の手を取り立ち上がる。雨のせいで全身ぐっしょりと濡れていて身体が重い。けれど先ほどの冷気はすでに霧散していた。降りしきっていた雨は通り雨だったようで、すでにやみ始めている。けれど薄暗い雲はいまだ空を覆っていて、また降り出すことは容易に想像できた。
「縛兎さん、さっきのは妖、ですか?」
「なんとも言えない。妖と言えば妖だが、妖じゃないと言えば妖じゃない。厳密な呼び方があるわけじゃないからな」
濡れそぼった落ち葉の上、滑らないように歩を進めていく。縛兎は複雑そうな顔をしながら話し出した。
「妖も幽霊も生霊も基本的に生者には見えない。それこそ橘のような見鬼やそれぞれの特定領域に入った者は別だが」
「そう、ですね。私も花橘に来るまではそういうものを見たことはありませんでした」
「……ああ今の君は見鬼の状態だ。だが今すれ違った化け物、あれのことは見鬼じゃなくても見ることができる」
「えっ?」
思わず足を止めて縛兎の方を見た。彼は苦虫を噛み締めるような表情で続ける。
「俺の仕事は地獄での亡者の呵責、それから現世を彷徨う亡者を捕まえ地獄へ連れていくことだ。このタモで亡者を捕まえて、この瓢箪に入れて連れ帰る」
背負った大きなタモと腰に付けた黒瓢箪を指さした。
「現世を彷徨う亡者、いわゆる幽霊みたいなものですか」
「ああ、幽霊や現世にいてはいけないものを地獄、あるいは天国へ導く。大抵は地獄行きだが、偶然彷徨ってしまっている幽霊もいるからな。だから俺は目が良い。相手が何者かを判断して、あの世へ連れて行かなければならない者かを見極める。地獄へ行くか否かの判断はそのあとだが」
なるほど地獄、とは悪いことをすると落ちて鬼から暴行を受けるイメージだったが、縛兎の話を聞いていると地獄へ落ちるまでにもさまざまな過程があるらしかった。
明るかったはずの山が暗くなり始めて、湿った匂いが鼻先をかすめる。この山で過ごすようになってから雨が降る気配をすぐに察知できるようになった。もう間もなく雨が降り出すだろう。
走り始めてもう10分くらいは経っている。そろそろ野兎の体力も限界じゃないだろうか。走れば走るだけ、怪我した後ろ脚に負荷もかかる。いい加減捕まえてあげなくては兎の傷も酷くなってしまう。
ぽつり、と一滴の雨が額を濡らしたとき、唐突に兎は足を止めた。
ほとんどつんのめるように私も足を止め、おとなしくなった兎を抱き上げた。
「はぁっ……やっと捕まえた……! 治療してあげるから、花橘までおとなしく、しててね……!」
息も絶え絶えに兎が逃げ出さないように制服の中へ入れてしまう。窮屈だろうが、花橘までは我慢してもらいたい。
もこもことした冬毛の温かさに口元を緩めていると、抱えた野兎が一点を見つめていることに気が付いた。
一滴、二滴、三滴と雨が顔を濡らしていく。
野兎の見つめる方には何もない。ただ薄暗い木々が広がっているだけだ。気味の悪さを感じながらも、花橘に早く戻らなければならないと思い、踵を返した。
雨が降りだす。霜の降りるような真冬の雨は一滴一滴肌を刺すように冷たい。温かな兎を抱えながら、白い息を吐いた。
花橘も遠いわけではない。早く帰って身体を拭いて、兎を治療しよう。それから橘に何かスープでも作ってもらおう。身体の温まるものを飲もう。ハーブティもいいかもしれない。
どうでもいいことを考えながら走っていた。
そうしなければ背後から来る何かに気を取られてしまいそうで。
「はぁっはぁ……!」
先ほど兎が見つめていた方向から、音がするのだ。がさがさと音を立てながら進む何か。姿を見たわけじゃない。けれどそれはよくないものだと私の本能が警鐘を鳴らしている。
何かがいる。何かが動いている。重みのあるもの落ち葉を踏みつけ進んでいる。私たちの後ろを進んでいる。歩いているのか、あるいは引きずっているのか。
小さなものではない。大きなもの。人一人分ありそうなもの。
早く、早く花橘に戻りたい。
ふと前方からも音がした。雨の中、落ち葉の敷かれた斜面を勢いよく何かが走ってきている。まっすぐとこちらに向かって。私たちの後ろにいるものより早い。
一瞬迷った。今私たちが走っている道は花橘への最短ルートだ。けれどそのルート上に駆け上がってくる何かがいる。そしてその動線上、私の背後によくない何かがいる。
横に逸れれば花橘は遠くなる。前に進めば駆け上がってくるものと鉢合わせる。立ち止まれば後ろのものに追い付かれる。
その迷った瞬間、目の前に黒い大きなものが飛び出してきた。
「きゃあ!?」
「黙れ、こっちだベニ」
黒い着物を着た縛兎が突如目の前に現れると私につかみかかり大きな木の根元へ引きずり込んだ。
バクバクと心臓が音を立てた。
ものすごい勢いで駆け上がっていたのは私たちを探しに来た縛兎だったのだ。一人ではなくなった安心感に身体から力が抜ける。
「ば、縛兎さんありがとうございます。助かりました」
「いや、まだだ。まだなにも終わってない。静かに」
ぐっと抱き寄せられ制服の中の兎が身じろいだ。
がさ、と音がした。再び血の気が引く。
まだなにも終わってない、その通りだった。何かはまだ近くにいる。そしてそれは今も花橘の方へと降りてきている。
身体を引きずり、ゆっくりと、しかし確実に進んでいる。
「あれは、なんですか……?」
「わからない……ただよくないものなのは確かだな」
声を押し殺しながら縛兎は首を伸ばし音の方向を確認する。その時兎が微かに震えていることに気づいた。私よりもずっとさきに危険に気づいていたのだ。今もきっと恐ろしいのだろう。制服の上からそっと宥めるように撫でた。
「大丈夫だから、ちゃんと帰れるからね……」
「ベニ、何持ってるんだ」
「野兎です。怪我したこの子を追いかけてて」
「そう言えばそういう話だったな」
そうだった。飛梅がこの子のために縛兎を呼んだのだ。もっともお互いそんな場合ではなくなってしまったのだが。足手まといだとか、ここに置いていけだとか言われるかと思ったが、予想に反して縛兎は何も言わなかった。
「同じ方向から来たみたいだが、姿は見たか?」
「見てません、音だけです。でもずっと同じくらいのスピードでこちらに向かってきていて……」
「そうか……。静かに、来たぞ。息も止めてろ」
「えっ……」
「何かが俺たちの前を通るぞ」
尋常ではない冷気が足元から這い出してきた。地面を覆うような冷気が立ち上り身体全体を包み込む。胸には兎、背中には縛兎がいるのに寒くて寒くて仕方がなかった。歯を食いしばっていないと歯の根が震えてしまいそうで強く噛み締めた。しがみつくように縛兎の着物の袖を握りしめる。
じっとりと雨が濡らしていく中、視界の端で何かがずるりと動いた。
「っ……!」
それは人型だった。
おそらく人だったものだろう。襤褸を纏う、骨。そんな風に見えた。
息を飲んだ私を宥めるように縛兎が腕に力を入れた。
肉はこそげ落ち、長い髪が顔や背中を覆っている。穴の開いた双眸はただ行く先を向いていた。ほとんど骨だけの身体はゆっくりと身体を引きずりながら移動している。冷気の根源はその化け物だった。
ずるりずるりと私たちの前を通り過ぎていく。
息を止めて、自分は木の一部だと心の中で言い聞かせながら私はそれが通り過ぎるのを見送った。
ものを引き摺るような音が止んで数分、縛兎が顔を出し周囲を確認する。もう姿はないらしく、安堵のため息を吐いた。
「ひとまず迂回して花橘へ戻ろう。今の化け物とは鉢合わせように」
「い、急がないと花橘に来ちゃいます……! とにかく橘さんたちに伝えて、」
「花橘は悪いものが入ってこられないようにできてる。招かない限りは大丈夫だ。それにそこまで間の抜けた奴もいないだろう。立てるか、ベニ」
縛兎の手を取り立ち上がる。雨のせいで全身ぐっしょりと濡れていて身体が重い。けれど先ほどの冷気はすでに霧散していた。降りしきっていた雨は通り雨だったようで、すでにやみ始めている。けれど薄暗い雲はいまだ空を覆っていて、また降り出すことは容易に想像できた。
「縛兎さん、さっきのは妖、ですか?」
「なんとも言えない。妖と言えば妖だが、妖じゃないと言えば妖じゃない。厳密な呼び方があるわけじゃないからな」
濡れそぼった落ち葉の上、滑らないように歩を進めていく。縛兎は複雑そうな顔をしながら話し出した。
「妖も幽霊も生霊も基本的に生者には見えない。それこそ橘のような見鬼やそれぞれの特定領域に入った者は別だが」
「そう、ですね。私も花橘に来るまではそういうものを見たことはありませんでした」
「……ああ今の君は見鬼の状態だ。だが今すれ違った化け物、あれのことは見鬼じゃなくても見ることができる」
「えっ?」
思わず足を止めて縛兎の方を見た。彼は苦虫を噛み締めるような表情で続ける。
「俺の仕事は地獄での亡者の呵責、それから現世を彷徨う亡者を捕まえ地獄へ連れていくことだ。このタモで亡者を捕まえて、この瓢箪に入れて連れ帰る」
背負った大きなタモと腰に付けた黒瓢箪を指さした。
「現世を彷徨う亡者、いわゆる幽霊みたいなものですか」
「ああ、幽霊や現世にいてはいけないものを地獄、あるいは天国へ導く。大抵は地獄行きだが、偶然彷徨ってしまっている幽霊もいるからな。だから俺は目が良い。相手が何者かを判断して、あの世へ連れて行かなければならない者かを見極める。地獄へ行くか否かの判断はそのあとだが」
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