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反魂香と鶏生姜の粥 6
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「お疲れさん、ベニ。いや、紅於」
「縛兎さん」
「……中で橘を待とう。飛梅もいる」
「縛兎さん、私は」
「時間が来たんだ、桜良紅於。夢の終わりが来たんだよ」
夢の終わり、鸚鵡返しに縛兎は静かに頷いて、透けた私の手を取りいたわるように花橘の扉を開けた。
暖かな暖色の照明、独特の香草やスパイスの香り。どれもこれも慣れ親しんだものなのに、今夜だけはどうしてか、初めてここへ足を踏み入れた夜を思い出していた。まるで私だけ、間違ったところへ迷い込んでしまったかのような違和感。
「ベニちゃん、お疲れ様」
「……飛梅」
「疲れたでしょう?」
私がいつも使っているカップを飛梅が差し出す。鼻に抜ける独特な強い葉の香りに鮮やかな赤紫色の水色。ゆるゆると口元に運ぶと香りに反して飲みやすく、仄かに甘い。
「……赤紫蘇茶、にはちみつ入れた?」
「大正解! 落ち着くでしょ? 春だけど夕方にお外の風に吹かれたら冷えるからね。バクトも、お茶飲みながらロゼンを待ってよ」
店の窓から零れていた夕日はすでになく、暗く深い夜が覗いていた。
暖かい紫蘇茶がカップを持つ指先から身体を温めていく。紫蘇茶にはリラックス効果や抗アレルギー効果、風邪予防にも効果がある。季節の変わり目のころには私も何度も淹れてお店で出していた。
「……1年、私はここにいたんだね」
「そうだよ。あの夜から1年。ベニちゃんは花橘の一員としてここにいたの」
まるで夢のようだった。
何のとりえもない普通の女子高生の私が、妖や神様の入り浸る山の中の薬膳茶屋で働いていたなんて。もしこれが本当に夢なら、きっとアニメや映画みたいに、伊地知と出会う前に戻ったりするのだろうが、時間は確かに進んでいた。私は確かにここですべての季節を過ごしていた。
たくさんもらった蓮の実の処理。飛梅と摘んで天ぷらにした桑の葉。梓乃に渡した香ばしい香りの胡麻団子。宵満月のために練習したモンブランパンケーキ。作り方を教えてもらったハーブのクラムチャウダー。
透けて実態のない身体。見鬼でない人には見えない身体でも、私は確かにここで生きていた。たくさんの者と出会い、言葉を交わした。
そこに確かに嘘はない。
からからと玄関から軽い音がした。
表現しがたい、恐ろしい虚無感が鳩尾でとぐろを巻いていた。
「お帰りなさい」
「ああ、遠野奈子は麓まで送って行った。別れるころには泣き止んでいたぞ」
「そっか」
帰ってきた橘はそのまま椅子に座るかと思ったが私たちの前を素通りして調理場に立った。火にかけられる鍋にふわりと生姜の柔らかい香りが漂う。
「ベニ、こっち来い」
「あ、」
「そこの葱を切ってくれ。切り終わったら人数分茶碗と匙を出してくれ」
半ば呆然としていたが、聞きなれた橘の指示に身体は思っているよりずっと自然に動いた。簡単な茶菓子以外、花橘で調理を担当していないけれど、日々の食事ではいろんなものを作らせてもらっていた。客に出せなくても、私が作ったものを橘が、飛梅が食べてくれる。一つ一つ学んで、次に活かして、これまでの私ならきっと知ることも作ることもなかった薬膳を作ることができるようになった。
細かく刻んだ葱を橘のかき混ぜる鍋の中へと入れる。
「なんだか、最後の晩餐みたいですね」
「そうだな」
その肯定は、最後の晩餐みたいだという私の言葉への共感か、それとも最後の晩餐であることを肯定しているのか。聞き直すことはなかった。
「ほら、鶏の薬膳粥だ」
「おれももらっていいのか?」
「ああ、腹が減ってる状態の話し合い程、信頼を置けないものはない」
それぞれの前に置かれた出来立ての粥が湯気を立てる。手を合わせて早々に食べ始める縛兎と飛梅を眺めていた。
生姜と鶏ガラの香りに、目に鮮やかなクコの実と棗。王道的な組み合わせだが安心感がある。冷えた身体を温めて食欲不振を改善させるような食材たちだ。
「ベニ、食べないのか」
「……お腹が空かないんです。最近は、寝ても寝ても、眠たくて、何も食べなくてもお腹も空きません」
眠たいのは春の陽気のせいだけじゃない。食欲不振は体調不良や心身のバランスを崩したからじゃない。
時間が来ているのだ。
「橘さん。橘さんはいつ私が生きている普通の高校生じゃないって気が付いたんですか?」
粥に手を付けない私を横目に橘は鶏肉と棗を掬って咀嚼した。
「……最初からだ。初めて花橘に来た時からそれはわかってた」
「私もロゼンも伊地知もわかってたよ。そもそも普通の記憶喪失ならロゼンがここに置いておくなんてことはないからね。まともな大人なら病院か警察に送り届けるのが常識。真人間で普通の感性を持つロゼンなら猶更」
路頭に迷った私を拾い上げてバイクの後ろに乗せた伊地知、ここにいてもいいと料理を振舞った橘、天真爛漫に私を揶揄った飛梅。
「お前のことを、死んだことを理解してない幽霊だと思っていた。だから死んだ事実を思い出して、あの世へ行くまでの間ここに置いておこうと思った。……強制的に迎えに来させるより、ましだ」
何も覚えていないのだと、泣く幽霊は、どれだけ哀れっぽく見えたのだろう。けれどその勘違いのおかげで私はここにいられた。
「お前がまだ生きてるってわかったのは冬に縛兎が来たときだ。あの世へ行かなくちゃならない幽霊を見つければ縛兎は無理やりにでも連れていくと思った。だからお前のことを店の奥に隠そうとした」
だが違った。縛兎は私を見つけ出したが、間違えた、とだけ言って何もしなかった。
「妙なものいるのはわかった。橘の反応からして幽霊でも匿ってるんだろう、とあたりを付けて上がり込んだ。……まあ俺の勘は外れて、押し入れの中にいたのは幽霊じゃなくて、生霊だった。もっともどちらにしても、ずっとここにいていい類じゃないのは変わりないがな」
「ここにいていい類じゃ、」
「本来、あるべき場所に帰らなくてはならない魂ってことだ。幽霊ならあの世へ、生霊なら生きている身体へ。……身体を持たない魂は、外気に晒されて姿は擦り切れ、記憶は埃被り、思考は錆びついていく。ただ彷徨い漂い続ける魂の残滓になる。お前も同じだ」
半透明になった手を天井の明かりにかざす。血管が透けて見えるどころか天井の木目まで目視することができた。
「私は今、擦り切れているんですか?」
「ああ、徐々に。眠っても活動することが難しく、意識が保っていられない。生きていた名残である食事を忘れ始める。ベニ、お前は今生きるという行為から遠ざかっている」
「そうなったら、どうなるんですか」
「生きることから離れた魂は、生きていたはずの身体に戻れなくなる。戻れなくなれば、身体も死ぬ。そして生きる可能性のなくなった瞬間、その魂はあの世へ行くべき魂となり、俺が回収して地獄へ連れていく」
私は、トラックに撥ねられた後の身体がどうなったのかを知らない。奈子の話しぶりからして、大した損傷なく、今も病院のベッドに横たわっているのだろう。私の魂は、1年間花橘で過ごしてきた。一方の身体は1年間ベッドの上で動くことなくただ生き続けていた。今私は私の身体を見たとして、それを私の身体だと認識できるのだろうか。今の私と1年前の私は、もはや別人のように感じられた。
「ベニ、お前には時間がない。このままここにいれば直にお前はもう桜良紅於の身体には戻れない。そうなれば俺はもうお前を見逃してここへ置いておくことはしない。ただ崩れていくだけなら、せめてベニがベニであるうちに、あの世へ連れていきたい」
「縛兎」
諫めるような橘の声色に、縛兎は気まずげに目を逸らした。
「ただ何もなく、生霊になる奴はいない。たとえ一時的に魂が身体を離れたとしても、間を置かずして戻る。この1年戻らなかったっていうことは“戻りたくない”“戻れない”理由があるってことだ」
「もう戻る戻らんの話じゃない。戻るか、死ぬかの話だ。縛兎、死を楽観視するな。生きている者にとって、死ぬより悪いことなんてない」
厳しい目つきの橘に誰も口を開けなくなった。
今この場で生きた人間は1人しかいない。そして橘だけが、「残された生者」だ。その苦しみと悲嘆の全貌を、誰も知らない。けれどその欠片をこの場の誰もが知っていた。
「死ぬより悪いことなんてない」その言葉は彼の骨董屋も言っていた。
けれど橘紫苑は、死ぬより悪い状態で、今も生きている。
「死ぬより、悪いこともあるんじゃないんですか」
「ベニ、」
ひどく硬い声が出た。苦しくて、寂しくて、惨めで、泣き喚いてしまいたくなるようなこの虚無感を、なんと表現したらいいのだろう。一切口を付けないまま冷めてしまった薬膳粥を暗澹たる思いで見下ろした。
「私は、戻りません」
それがきっと、私の一貫した願いだった。
「縛兎さん」
「……中で橘を待とう。飛梅もいる」
「縛兎さん、私は」
「時間が来たんだ、桜良紅於。夢の終わりが来たんだよ」
夢の終わり、鸚鵡返しに縛兎は静かに頷いて、透けた私の手を取りいたわるように花橘の扉を開けた。
暖かな暖色の照明、独特の香草やスパイスの香り。どれもこれも慣れ親しんだものなのに、今夜だけはどうしてか、初めてここへ足を踏み入れた夜を思い出していた。まるで私だけ、間違ったところへ迷い込んでしまったかのような違和感。
「ベニちゃん、お疲れ様」
「……飛梅」
「疲れたでしょう?」
私がいつも使っているカップを飛梅が差し出す。鼻に抜ける独特な強い葉の香りに鮮やかな赤紫色の水色。ゆるゆると口元に運ぶと香りに反して飲みやすく、仄かに甘い。
「……赤紫蘇茶、にはちみつ入れた?」
「大正解! 落ち着くでしょ? 春だけど夕方にお外の風に吹かれたら冷えるからね。バクトも、お茶飲みながらロゼンを待ってよ」
店の窓から零れていた夕日はすでになく、暗く深い夜が覗いていた。
暖かい紫蘇茶がカップを持つ指先から身体を温めていく。紫蘇茶にはリラックス効果や抗アレルギー効果、風邪予防にも効果がある。季節の変わり目のころには私も何度も淹れてお店で出していた。
「……1年、私はここにいたんだね」
「そうだよ。あの夜から1年。ベニちゃんは花橘の一員としてここにいたの」
まるで夢のようだった。
何のとりえもない普通の女子高生の私が、妖や神様の入り浸る山の中の薬膳茶屋で働いていたなんて。もしこれが本当に夢なら、きっとアニメや映画みたいに、伊地知と出会う前に戻ったりするのだろうが、時間は確かに進んでいた。私は確かにここですべての季節を過ごしていた。
たくさんもらった蓮の実の処理。飛梅と摘んで天ぷらにした桑の葉。梓乃に渡した香ばしい香りの胡麻団子。宵満月のために練習したモンブランパンケーキ。作り方を教えてもらったハーブのクラムチャウダー。
透けて実態のない身体。見鬼でない人には見えない身体でも、私は確かにここで生きていた。たくさんの者と出会い、言葉を交わした。
そこに確かに嘘はない。
からからと玄関から軽い音がした。
表現しがたい、恐ろしい虚無感が鳩尾でとぐろを巻いていた。
「お帰りなさい」
「ああ、遠野奈子は麓まで送って行った。別れるころには泣き止んでいたぞ」
「そっか」
帰ってきた橘はそのまま椅子に座るかと思ったが私たちの前を素通りして調理場に立った。火にかけられる鍋にふわりと生姜の柔らかい香りが漂う。
「ベニ、こっち来い」
「あ、」
「そこの葱を切ってくれ。切り終わったら人数分茶碗と匙を出してくれ」
半ば呆然としていたが、聞きなれた橘の指示に身体は思っているよりずっと自然に動いた。簡単な茶菓子以外、花橘で調理を担当していないけれど、日々の食事ではいろんなものを作らせてもらっていた。客に出せなくても、私が作ったものを橘が、飛梅が食べてくれる。一つ一つ学んで、次に活かして、これまでの私ならきっと知ることも作ることもなかった薬膳を作ることができるようになった。
細かく刻んだ葱を橘のかき混ぜる鍋の中へと入れる。
「なんだか、最後の晩餐みたいですね」
「そうだな」
その肯定は、最後の晩餐みたいだという私の言葉への共感か、それとも最後の晩餐であることを肯定しているのか。聞き直すことはなかった。
「ほら、鶏の薬膳粥だ」
「おれももらっていいのか?」
「ああ、腹が減ってる状態の話し合い程、信頼を置けないものはない」
それぞれの前に置かれた出来立ての粥が湯気を立てる。手を合わせて早々に食べ始める縛兎と飛梅を眺めていた。
生姜と鶏ガラの香りに、目に鮮やかなクコの実と棗。王道的な組み合わせだが安心感がある。冷えた身体を温めて食欲不振を改善させるような食材たちだ。
「ベニ、食べないのか」
「……お腹が空かないんです。最近は、寝ても寝ても、眠たくて、何も食べなくてもお腹も空きません」
眠たいのは春の陽気のせいだけじゃない。食欲不振は体調不良や心身のバランスを崩したからじゃない。
時間が来ているのだ。
「橘さん。橘さんはいつ私が生きている普通の高校生じゃないって気が付いたんですか?」
粥に手を付けない私を横目に橘は鶏肉と棗を掬って咀嚼した。
「……最初からだ。初めて花橘に来た時からそれはわかってた」
「私もロゼンも伊地知もわかってたよ。そもそも普通の記憶喪失ならロゼンがここに置いておくなんてことはないからね。まともな大人なら病院か警察に送り届けるのが常識。真人間で普通の感性を持つロゼンなら猶更」
路頭に迷った私を拾い上げてバイクの後ろに乗せた伊地知、ここにいてもいいと料理を振舞った橘、天真爛漫に私を揶揄った飛梅。
「お前のことを、死んだことを理解してない幽霊だと思っていた。だから死んだ事実を思い出して、あの世へ行くまでの間ここに置いておこうと思った。……強制的に迎えに来させるより、ましだ」
何も覚えていないのだと、泣く幽霊は、どれだけ哀れっぽく見えたのだろう。けれどその勘違いのおかげで私はここにいられた。
「お前がまだ生きてるってわかったのは冬に縛兎が来たときだ。あの世へ行かなくちゃならない幽霊を見つければ縛兎は無理やりにでも連れていくと思った。だからお前のことを店の奥に隠そうとした」
だが違った。縛兎は私を見つけ出したが、間違えた、とだけ言って何もしなかった。
「妙なものいるのはわかった。橘の反応からして幽霊でも匿ってるんだろう、とあたりを付けて上がり込んだ。……まあ俺の勘は外れて、押し入れの中にいたのは幽霊じゃなくて、生霊だった。もっともどちらにしても、ずっとここにいていい類じゃないのは変わりないがな」
「ここにいていい類じゃ、」
「本来、あるべき場所に帰らなくてはならない魂ってことだ。幽霊ならあの世へ、生霊なら生きている身体へ。……身体を持たない魂は、外気に晒されて姿は擦り切れ、記憶は埃被り、思考は錆びついていく。ただ彷徨い漂い続ける魂の残滓になる。お前も同じだ」
半透明になった手を天井の明かりにかざす。血管が透けて見えるどころか天井の木目まで目視することができた。
「私は今、擦り切れているんですか?」
「ああ、徐々に。眠っても活動することが難しく、意識が保っていられない。生きていた名残である食事を忘れ始める。ベニ、お前は今生きるという行為から遠ざかっている」
「そうなったら、どうなるんですか」
「生きることから離れた魂は、生きていたはずの身体に戻れなくなる。戻れなくなれば、身体も死ぬ。そして生きる可能性のなくなった瞬間、その魂はあの世へ行くべき魂となり、俺が回収して地獄へ連れていく」
私は、トラックに撥ねられた後の身体がどうなったのかを知らない。奈子の話しぶりからして、大した損傷なく、今も病院のベッドに横たわっているのだろう。私の魂は、1年間花橘で過ごしてきた。一方の身体は1年間ベッドの上で動くことなくただ生き続けていた。今私は私の身体を見たとして、それを私の身体だと認識できるのだろうか。今の私と1年前の私は、もはや別人のように感じられた。
「ベニ、お前には時間がない。このままここにいれば直にお前はもう桜良紅於の身体には戻れない。そうなれば俺はもうお前を見逃してここへ置いておくことはしない。ただ崩れていくだけなら、せめてベニがベニであるうちに、あの世へ連れていきたい」
「縛兎」
諫めるような橘の声色に、縛兎は気まずげに目を逸らした。
「ただ何もなく、生霊になる奴はいない。たとえ一時的に魂が身体を離れたとしても、間を置かずして戻る。この1年戻らなかったっていうことは“戻りたくない”“戻れない”理由があるってことだ」
「もう戻る戻らんの話じゃない。戻るか、死ぬかの話だ。縛兎、死を楽観視するな。生きている者にとって、死ぬより悪いことなんてない」
厳しい目つきの橘に誰も口を開けなくなった。
今この場で生きた人間は1人しかいない。そして橘だけが、「残された生者」だ。その苦しみと悲嘆の全貌を、誰も知らない。けれどその欠片をこの場の誰もが知っていた。
「死ぬより悪いことなんてない」その言葉は彼の骨董屋も言っていた。
けれど橘紫苑は、死ぬより悪い状態で、今も生きている。
「死ぬより、悪いこともあるんじゃないんですか」
「ベニ、」
ひどく硬い声が出た。苦しくて、寂しくて、惨めで、泣き喚いてしまいたくなるようなこの虚無感を、なんと表現したらいいのだろう。一切口を付けないまま冷めてしまった薬膳粥を暗澹たる思いで見下ろした。
「私は、戻りません」
それがきっと、私の一貫した願いだった。
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