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5 結合
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「まあ確かに俺も床の上よりはベッドのほうがいいな」
「ち、違う。そんなつもりじゃ――」
「せっかく姉さんを抱けるんだ。じっくりいくんならベッドがいいよな」
「お願いだから許して。そんなの絶対無理だから」
「へへっ、でかいだろ」
見せびらかすように揺する。
「無理よ、絶対無理。壊れちゃう」
「大丈夫だって。それだけ濡れてれば問題ないよ」
「嫌。絶対嫌よ」
本気で怯えた表情で麻由子は後じさる。
「お願い、やめて。あたしたち、姉弟なのよ」
「わかってるよ。だから今まで我慢してきたんだ。姉さんも俺の気持ちはわかってくれてると思ってた。でも、姉さんは俺のことなんてどうでもよかったんだろ。そうだとわかっちまったら、我慢する意味がわからなくなった。だから今日俺は姉さんを俺のものにする」
「言ってることが無茶苦茶よ」
「無茶苦茶で結構。俺だってよくわかってねえよ。言葉で説明なんてできねえから、行動で表すよ」
啓司は姉の身体を抱きしめると、そのままベッドに倒れこんだ。
「いやあっ!」
先程までと違うところは、ベッドであることとともに麻由子の脚が開かれていないことである。こうなっていると、なかなか男の思いどおりにはいかなくなる。
「やれやれ。最初からやり直しか」
淡々とした弟の言葉に、麻由子は戦慄した。
啓司は本気だ。本気で姉である自分のことを犯そうとしている。そのことがひしひしと伝わってきた。
まだどこかで最後の一線だけは守れるのではないかと淡い期待を抱いていた。しかし、それが甘い考えだということが、弟の目に宿った光でわかった。
もう逃げられない。
多分最後には犯されてしまうだろう。だからと言ってやすやすと身体を開くことはできない。それでは自分の尊厳が守れない。最後の最後まで抵抗を貫く決意を固めた。
しかし、女の身体は因果なものだった。先程までの愛撫で昂った身体は、少し啓司がいじっただけでたちまち決意を溶かしてしまいそうになる。
「姉さん、無理は身体によくないよ」
「……」
「早く脚を開いてくれれば、楽にしてあげるのに」
「……」
唇を噛んで、麻由子は声を漏らすまいとする。
「しょうがないなあ」
さっきよりも丁寧に啓司は姉の身体を確かめていく。どこが弱いのか、どうされるのが好きなのか。ひとつひとつをじっくりと確認していく。
麻由子にとってはたまったものではなかった。これを続けられたら、尊厳、プライド、すべてが根こそぎ奪い取られてしまう。
適当なところで演技をして、受け入れてしまったほうが、傷は浅くて済むのかもしれない。
しかし、あの巨根を自分が受け容れられるかが一番の問題になる。
壊されてしまうのでは、という恐怖がどうしても払拭できない。
決心がつかないうちに、啓司の愛撫は、麻由子を抜き差しならない状態まで高めてしまった。
「……っ……」
懸命に結んだ唇の端から悌泣が漏れそうになるのを、麻由子は意地でこらえた。
だが、もういつ決壊してもおかしくないくらい麻由子の官能は危険水域に達していた。何かひとつのきっかけですべてが終わってしまう。そんなぎりぎりの危うさがあった。
固く閉じ合わせていた脚も、より甘美な刺激を求めて、ともすれば緩みそうになってしまう。もし今啓司が強引に開こうとすれば、抗いはなかっただろう。
だが、啓司はそうしなかった。乳房の周辺と弱点と見抜いた首筋に責めを集中し、下半身については恥毛を優しく撫でるにとどめていた。
それが麻由子には切ない。二十四歳の官能は今まさに開花を迎えたところである。夫によって開発された身体は、夫よりも遥かに刺激的な愛撫に敏感すぎるくらい敏感に反応していた。
もっとちゃんとして。下も触って。
素直にそう言えればどんなに楽だったろう。
しかし、それはとても言えることではなかった。姉が弟に性行為の催促などできるわけがない。あくまでも自分は力及ばず犯されてしまうのだ。自分から求めることは、決してあってはならないことである。
麻由子のガードにほころびが生じているのは啓司にもわかっていた。しかし、啓司は執拗な愛撫によって姉をとことんまで追い詰めるつもりでいた。だから、姉の変化には気づかないふりをした。
ここまで何かに熱中したことは記憶にない、というくらい啓司は姉の身体を研究した。
もうどれくらいの時間が経過したのか、お互いにわからなくなっている。
言葉にこそ出ていないが、麻由子の脚は完全に開ききっていて、その中心である女陰からは愛液が洪水のように流れ出していた。
「ああ、ああ、啓ちゃん、お願い、もう」
言葉にすれば同じ「お願い」だが、それが意味するものは百八十度逆のことだった。
「やめるの?」
乳首を弄ぶ舌先を止めて、啓司は意地悪な質問をした。
唇を噛む。最後の理性が、ぎりぎりのところで言葉を止める。
しかし、にやりと笑った啓司の一舐めがすべてを崩壊させた。
「……って……」
「ん?」
わざとらしく訊き返す。
「よく聞こえないよ」
「……って、欲しいの……」
「やっぱりやめる?」
「ち、違うわ。し、下も触って欲しいの」
麻由子が屈服した瞬間だった。
一度思いの堰を切ってしまった麻由子にもう遠慮はなかった。恥も外聞もない。あるのは性欲だけ。今にもとろけそうな声で麻由子は言う。
「触って欲しいの。ちゃんと触って欲しいの」
「へえ、いいの?」
「だ、だって」
麻由子は顔を真っ赤にした。自分がどれだけはしたないおねだりをしているか、その自覚はまだあった。弟に強要されてのこととはいえ、今こうして自分から求めていることは間違いない。
「どういうふうに触って欲しいの?」
「そんなこと言えない」
「言わなきゃしてあげないよ」
本当は今すぐにでも弄りまわしたい。だが、ここまで頑張ったのだから最後までこだわろうと決めて、啓司は姉を突き放した。
「……」
これ以上のおねだりはさすがにしにくい。麻由子は躊躇する。
それを見た啓司はちろりと目の前の乳首を舐めた。
「うひいっ」
麻由子の身体がたまらず跳ねる。
「もうだめっ! お願い、下! 下を触って。いやらしくいじって欲しいの!」
「下って?」
啓司が何を言わせたいのか、その意図は明白だった。
本来なら到底口に出せる言葉ではない。知ってはいるが恥ずかしすぎる。いまだかつて一度も口にしたことはない。
だが──
「……ンコ……」
もう麻由子に抗う気力は残っていなかった。
「え? 何? よく聞こえない」
「オマンコ、触って」
「へへっ」
待ってましたとばかり、啓司は指を伸ばした。さっきにも増して濡れきった女陰が指をできるだけ奥まで取り込もうと淫らに蠢く。
「はあああっ」
求めるものが得られた快感に、麻由子は高い声を放った。
「すげ──」
啓司は思わず呻いた。
焦らしに焦らしたせいか、姉の淫裂は先程とは桁違いの吸引力を見せていた。細い指一本でも引きちぎってしまうのではないかと思わせる強烈な締めつけは、これまでに体験したことのないものだった。
それだけ姉を昂らせたのだと思うと、自信になる。
指を抽挿するスピードを上げると、麻由子がいい声で啼く。
「姉さん、指だけでいい?」
訊くと、麻由子はとろんとした目を啓司に向けた。普段の凛々しさは欠片もない。性欲にまみれた雌の姿がそこにあった。
「舐めて欲しくない? 舐めてあげようか?」
麻由子は一も二もなく頷いた。
「舐めて欲しい。いっぱい舐めて」
言って、自ら脚を大きく開く。
溢れ出す蜜を、啓司は丁寧に舐めとっていく。舐めれば舐めるだけ泉のように蜜が湧いてくる。
「ああっ、あっ、そこ、いい。うん、もっと」
麻由子の両手は弟の頭をかきむしっている。これも無意識の動作だ。
ふと悪戯心を起こした啓司は、これまでとは違う、遠慮なしの強さで女陰を吸引した。蜜をすべて飲み干そうかという勢いは、麻由子に内蔵ごと吸い出されるのではないかという錯覚を引き起こさせた。
「ひいっ!?」
腰が跳ね上がる。
「いいの?」
「いい、すごくいい。こんなの初めて」
「初めてなのはこれだけじゃないぜ」
その言葉に、麻由子の視線は弟の下半身へ向いた。
こちらも我慢に我慢を重ねているせいか、極限まで張り詰めている。
麻由子は生唾を呑み込んだ。
あれで貫かれたら、新しい世界が開けるかしら?
麻由子は夫とのセックスで絶頂を極めたことがない。先程啓司に舐められてイったのが初絶頂だったのだ。
そのことについて特に不満を感じたことはなかった。そういうものだと思っていたのだ。
しかし、弟とのここまでの性行為は、麻由子にとって強烈すぎる体験だった。こんなに感じたことはなかったし、これ以上があるならそれを知りたいとも思い始めていた。
「…優しく、してね?」
まるで処女のような物言いに、麻由子は真っ赤になった。
一方で啓司は喜色を満面に浮かべ、いそいそと体勢を整える。女陰はもう十分すぎるほど濡れ、準備は万端整っている。姉の気が変わらないうちに事に及ぶのが得策だった。
自分のものを握り、入口に押し当てる。
一気に貫くような愚は犯さない。自分のものが人並み外れて大きなことは承知している。焦って苦痛を与えるような真似は絶対に避けるべきだった。
「いくよ」
狙いがしっかり定まったところで、姉に声をかける。
麻由子の表情は緊張と恐怖がないまぜになっていたが、それでもしっかりと頷いた。
ゆっくりと腰を進める。
まず、亀頭の半分が潜り込んだ。二人ともに「めりっ」という音が聞こえたような気がした。
「うっ」
一瞬、呼吸が詰まった。
「痛い?」
「ううん。大丈夫。ただちょっとびっくりしただけ」
見た目どおり、啓司の一物は夫のそれとは比較にならなかった。先っぽが入っただけにも関わらず、かなりの充足感を覚えていた。
「ゆっくり入れてくから、痛かったら言って」
こくりと頷く。だが、大丈夫なんじゃないかという気がしてきていた。
その予感を裏付けるように、麻由子の女陰は剛直の進入をスムーズに受け入れていた。
「あ……」
息を呑む。
痛いわけでも苦しいわけでもなかったが、これまで経験したことのない感覚が股間を中心に発生し、急速に全身に伝播していく。
「ああ、すごい」
他の言葉は出てこなかった。
弟の極太を受け入れるために全身が性器になってしまったような錯覚に支配されていた。
慎重に進めた剛直が完全に埋まりこんだとき、先端がちょうど子宮の入口を叩いた。
「はあっ!」
麻由子は大きくのけぞった。その一撃で、麻由子はエクスタシーに達していた。
「入ったよ、姉さん」
耳元で囁かれ、たまらなくなった麻由子は両腕を弟の頭の後ろに回し、強く抱きしめた。
「ち、違う。そんなつもりじゃ――」
「せっかく姉さんを抱けるんだ。じっくりいくんならベッドがいいよな」
「お願いだから許して。そんなの絶対無理だから」
「へへっ、でかいだろ」
見せびらかすように揺する。
「無理よ、絶対無理。壊れちゃう」
「大丈夫だって。それだけ濡れてれば問題ないよ」
「嫌。絶対嫌よ」
本気で怯えた表情で麻由子は後じさる。
「お願い、やめて。あたしたち、姉弟なのよ」
「わかってるよ。だから今まで我慢してきたんだ。姉さんも俺の気持ちはわかってくれてると思ってた。でも、姉さんは俺のことなんてどうでもよかったんだろ。そうだとわかっちまったら、我慢する意味がわからなくなった。だから今日俺は姉さんを俺のものにする」
「言ってることが無茶苦茶よ」
「無茶苦茶で結構。俺だってよくわかってねえよ。言葉で説明なんてできねえから、行動で表すよ」
啓司は姉の身体を抱きしめると、そのままベッドに倒れこんだ。
「いやあっ!」
先程までと違うところは、ベッドであることとともに麻由子の脚が開かれていないことである。こうなっていると、なかなか男の思いどおりにはいかなくなる。
「やれやれ。最初からやり直しか」
淡々とした弟の言葉に、麻由子は戦慄した。
啓司は本気だ。本気で姉である自分のことを犯そうとしている。そのことがひしひしと伝わってきた。
まだどこかで最後の一線だけは守れるのではないかと淡い期待を抱いていた。しかし、それが甘い考えだということが、弟の目に宿った光でわかった。
もう逃げられない。
多分最後には犯されてしまうだろう。だからと言ってやすやすと身体を開くことはできない。それでは自分の尊厳が守れない。最後の最後まで抵抗を貫く決意を固めた。
しかし、女の身体は因果なものだった。先程までの愛撫で昂った身体は、少し啓司がいじっただけでたちまち決意を溶かしてしまいそうになる。
「姉さん、無理は身体によくないよ」
「……」
「早く脚を開いてくれれば、楽にしてあげるのに」
「……」
唇を噛んで、麻由子は声を漏らすまいとする。
「しょうがないなあ」
さっきよりも丁寧に啓司は姉の身体を確かめていく。どこが弱いのか、どうされるのが好きなのか。ひとつひとつをじっくりと確認していく。
麻由子にとってはたまったものではなかった。これを続けられたら、尊厳、プライド、すべてが根こそぎ奪い取られてしまう。
適当なところで演技をして、受け入れてしまったほうが、傷は浅くて済むのかもしれない。
しかし、あの巨根を自分が受け容れられるかが一番の問題になる。
壊されてしまうのでは、という恐怖がどうしても払拭できない。
決心がつかないうちに、啓司の愛撫は、麻由子を抜き差しならない状態まで高めてしまった。
「……っ……」
懸命に結んだ唇の端から悌泣が漏れそうになるのを、麻由子は意地でこらえた。
だが、もういつ決壊してもおかしくないくらい麻由子の官能は危険水域に達していた。何かひとつのきっかけですべてが終わってしまう。そんなぎりぎりの危うさがあった。
固く閉じ合わせていた脚も、より甘美な刺激を求めて、ともすれば緩みそうになってしまう。もし今啓司が強引に開こうとすれば、抗いはなかっただろう。
だが、啓司はそうしなかった。乳房の周辺と弱点と見抜いた首筋に責めを集中し、下半身については恥毛を優しく撫でるにとどめていた。
それが麻由子には切ない。二十四歳の官能は今まさに開花を迎えたところである。夫によって開発された身体は、夫よりも遥かに刺激的な愛撫に敏感すぎるくらい敏感に反応していた。
もっとちゃんとして。下も触って。
素直にそう言えればどんなに楽だったろう。
しかし、それはとても言えることではなかった。姉が弟に性行為の催促などできるわけがない。あくまでも自分は力及ばず犯されてしまうのだ。自分から求めることは、決してあってはならないことである。
麻由子のガードにほころびが生じているのは啓司にもわかっていた。しかし、啓司は執拗な愛撫によって姉をとことんまで追い詰めるつもりでいた。だから、姉の変化には気づかないふりをした。
ここまで何かに熱中したことは記憶にない、というくらい啓司は姉の身体を研究した。
もうどれくらいの時間が経過したのか、お互いにわからなくなっている。
言葉にこそ出ていないが、麻由子の脚は完全に開ききっていて、その中心である女陰からは愛液が洪水のように流れ出していた。
「ああ、ああ、啓ちゃん、お願い、もう」
言葉にすれば同じ「お願い」だが、それが意味するものは百八十度逆のことだった。
「やめるの?」
乳首を弄ぶ舌先を止めて、啓司は意地悪な質問をした。
唇を噛む。最後の理性が、ぎりぎりのところで言葉を止める。
しかし、にやりと笑った啓司の一舐めがすべてを崩壊させた。
「……って……」
「ん?」
わざとらしく訊き返す。
「よく聞こえないよ」
「……って、欲しいの……」
「やっぱりやめる?」
「ち、違うわ。し、下も触って欲しいの」
麻由子が屈服した瞬間だった。
一度思いの堰を切ってしまった麻由子にもう遠慮はなかった。恥も外聞もない。あるのは性欲だけ。今にもとろけそうな声で麻由子は言う。
「触って欲しいの。ちゃんと触って欲しいの」
「へえ、いいの?」
「だ、だって」
麻由子は顔を真っ赤にした。自分がどれだけはしたないおねだりをしているか、その自覚はまだあった。弟に強要されてのこととはいえ、今こうして自分から求めていることは間違いない。
「どういうふうに触って欲しいの?」
「そんなこと言えない」
「言わなきゃしてあげないよ」
本当は今すぐにでも弄りまわしたい。だが、ここまで頑張ったのだから最後までこだわろうと決めて、啓司は姉を突き放した。
「……」
これ以上のおねだりはさすがにしにくい。麻由子は躊躇する。
それを見た啓司はちろりと目の前の乳首を舐めた。
「うひいっ」
麻由子の身体がたまらず跳ねる。
「もうだめっ! お願い、下! 下を触って。いやらしくいじって欲しいの!」
「下って?」
啓司が何を言わせたいのか、その意図は明白だった。
本来なら到底口に出せる言葉ではない。知ってはいるが恥ずかしすぎる。いまだかつて一度も口にしたことはない。
だが──
「……ンコ……」
もう麻由子に抗う気力は残っていなかった。
「え? 何? よく聞こえない」
「オマンコ、触って」
「へへっ」
待ってましたとばかり、啓司は指を伸ばした。さっきにも増して濡れきった女陰が指をできるだけ奥まで取り込もうと淫らに蠢く。
「はあああっ」
求めるものが得られた快感に、麻由子は高い声を放った。
「すげ──」
啓司は思わず呻いた。
焦らしに焦らしたせいか、姉の淫裂は先程とは桁違いの吸引力を見せていた。細い指一本でも引きちぎってしまうのではないかと思わせる強烈な締めつけは、これまでに体験したことのないものだった。
それだけ姉を昂らせたのだと思うと、自信になる。
指を抽挿するスピードを上げると、麻由子がいい声で啼く。
「姉さん、指だけでいい?」
訊くと、麻由子はとろんとした目を啓司に向けた。普段の凛々しさは欠片もない。性欲にまみれた雌の姿がそこにあった。
「舐めて欲しくない? 舐めてあげようか?」
麻由子は一も二もなく頷いた。
「舐めて欲しい。いっぱい舐めて」
言って、自ら脚を大きく開く。
溢れ出す蜜を、啓司は丁寧に舐めとっていく。舐めれば舐めるだけ泉のように蜜が湧いてくる。
「ああっ、あっ、そこ、いい。うん、もっと」
麻由子の両手は弟の頭をかきむしっている。これも無意識の動作だ。
ふと悪戯心を起こした啓司は、これまでとは違う、遠慮なしの強さで女陰を吸引した。蜜をすべて飲み干そうかという勢いは、麻由子に内蔵ごと吸い出されるのではないかという錯覚を引き起こさせた。
「ひいっ!?」
腰が跳ね上がる。
「いいの?」
「いい、すごくいい。こんなの初めて」
「初めてなのはこれだけじゃないぜ」
その言葉に、麻由子の視線は弟の下半身へ向いた。
こちらも我慢に我慢を重ねているせいか、極限まで張り詰めている。
麻由子は生唾を呑み込んだ。
あれで貫かれたら、新しい世界が開けるかしら?
麻由子は夫とのセックスで絶頂を極めたことがない。先程啓司に舐められてイったのが初絶頂だったのだ。
そのことについて特に不満を感じたことはなかった。そういうものだと思っていたのだ。
しかし、弟とのここまでの性行為は、麻由子にとって強烈すぎる体験だった。こんなに感じたことはなかったし、これ以上があるならそれを知りたいとも思い始めていた。
「…優しく、してね?」
まるで処女のような物言いに、麻由子は真っ赤になった。
一方で啓司は喜色を満面に浮かべ、いそいそと体勢を整える。女陰はもう十分すぎるほど濡れ、準備は万端整っている。姉の気が変わらないうちに事に及ぶのが得策だった。
自分のものを握り、入口に押し当てる。
一気に貫くような愚は犯さない。自分のものが人並み外れて大きなことは承知している。焦って苦痛を与えるような真似は絶対に避けるべきだった。
「いくよ」
狙いがしっかり定まったところで、姉に声をかける。
麻由子の表情は緊張と恐怖がないまぜになっていたが、それでもしっかりと頷いた。
ゆっくりと腰を進める。
まず、亀頭の半分が潜り込んだ。二人ともに「めりっ」という音が聞こえたような気がした。
「うっ」
一瞬、呼吸が詰まった。
「痛い?」
「ううん。大丈夫。ただちょっとびっくりしただけ」
見た目どおり、啓司の一物は夫のそれとは比較にならなかった。先っぽが入っただけにも関わらず、かなりの充足感を覚えていた。
「ゆっくり入れてくから、痛かったら言って」
こくりと頷く。だが、大丈夫なんじゃないかという気がしてきていた。
その予感を裏付けるように、麻由子の女陰は剛直の進入をスムーズに受け入れていた。
「あ……」
息を呑む。
痛いわけでも苦しいわけでもなかったが、これまで経験したことのない感覚が股間を中心に発生し、急速に全身に伝播していく。
「ああ、すごい」
他の言葉は出てこなかった。
弟の極太を受け入れるために全身が性器になってしまったような錯覚に支配されていた。
慎重に進めた剛直が完全に埋まりこんだとき、先端がちょうど子宮の入口を叩いた。
「はあっ!」
麻由子は大きくのけぞった。その一撃で、麻由子はエクスタシーに達していた。
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