1 / 14
第1話 初の声掛けは「お疲れ」
しおりを挟む
木内雅也が専門学校に入学したのは、2014年4月のことであった。
高校まで自転車通学だったので、電車通学に慣れるのには正直時間がかかった。私鉄と地下鉄の乗り換えで片道1時間40分、自宅から最寄り駅までの移動含めたら約2時間の通学。都会の空気が合わなかったのか、学校に通うまでで相当なエネルギーを使っていた。
「ああ、高校に戻りたいなぁ」
と、高校からの友達が一人もいなかったことでホームシックになるときもある。
時間割や自習の都合で、朝の9時から夜の9時まで、1日の半分を学校で過ごすことも日常茶飯事。当然夕方になると、眠気が襲ってくることもあった。
専門学校の生活が始まって、まだ2週間も経っていないある夕方。
うとうとしながら、コンビニで買った菓子パンを食べていると、
「お疲れ」
と、声をかける男子学生が目の前にいた。
(え、誰?)
雅也は内心思った。
「お疲れ」
気づいたら、雅也は返事を返していた。シナリオ学部に所属する雅也が、この声をかけてきた学生、眞榮田浩平のことを知るわけがなかった。何故なら浩平は映像学部で、普段の授業で被ることはなく、複数の専攻が必須で受ける合同授業で週に2回会うだけだった。しかもその授業でも、まだ雅也と浩平は話をしたことがなかった。合同授業には何十人もの学生が同じ教室の中にいたため、そもそも雅也は浩平の存在を認識していなかったのだ。
眼鏡でスポーツ刈りで身長もそれほど高くない雅也に対し、浩平はコンタクトでメッシュの入った茶髪で身長も大きい。当然横に並べば、明らかに雅也は公開処刑の状態である。
これが、浩平との最初の出会いになったわけだが、雅也は浩平が今後の学生時代の中で欠かせない存在になるとは思ってもみなかったのである。
高校まで自転車通学だったので、電車通学に慣れるのには正直時間がかかった。私鉄と地下鉄の乗り換えで片道1時間40分、自宅から最寄り駅までの移動含めたら約2時間の通学。都会の空気が合わなかったのか、学校に通うまでで相当なエネルギーを使っていた。
「ああ、高校に戻りたいなぁ」
と、高校からの友達が一人もいなかったことでホームシックになるときもある。
時間割や自習の都合で、朝の9時から夜の9時まで、1日の半分を学校で過ごすことも日常茶飯事。当然夕方になると、眠気が襲ってくることもあった。
専門学校の生活が始まって、まだ2週間も経っていないある夕方。
うとうとしながら、コンビニで買った菓子パンを食べていると、
「お疲れ」
と、声をかける男子学生が目の前にいた。
(え、誰?)
雅也は内心思った。
「お疲れ」
気づいたら、雅也は返事を返していた。シナリオ学部に所属する雅也が、この声をかけてきた学生、眞榮田浩平のことを知るわけがなかった。何故なら浩平は映像学部で、普段の授業で被ることはなく、複数の専攻が必須で受ける合同授業で週に2回会うだけだった。しかもその授業でも、まだ雅也と浩平は話をしたことがなかった。合同授業には何十人もの学生が同じ教室の中にいたため、そもそも雅也は浩平の存在を認識していなかったのだ。
眼鏡でスポーツ刈りで身長もそれほど高くない雅也に対し、浩平はコンタクトでメッシュの入った茶髪で身長も大きい。当然横に並べば、明らかに雅也は公開処刑の状態である。
これが、浩平との最初の出会いになったわけだが、雅也は浩平が今後の学生時代の中で欠かせない存在になるとは思ってもみなかったのである。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる