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第2話 呼び捨てになった瞬間
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雅也は何とか専門学校の環境に慣れ始めていた。『学園祭』は6月中旬に開催されるのだが、その準備は、入学して間もない頃から既に始まっていた。
学生への一斉メールで『お化け屋敷実行委員会 メンバー募集』という案内が届き、好奇心旺盛だった雅也は、メンバー登録を行った。それから間もなく、お化け屋敷の実行委員会が会議室で開かれた。
「あれ!?」
雅也が会議室に入ると、何とそこに浩平の姿もあった。
学園祭準備でありがちなのが、準備をしていくうちに一体感が生まれて、親交が深まるということ。同級生同士でカップルが誕生するケースもあった。恋愛事情に関して全く縁がなかった雅也だったが、浩平との友好な関係が深まったのは確かであった。
高校までとは違い、授業を受ける教室は基本的に自由席だった。合同授業では、すっかり雅也と浩平は隣の席を取るようになっていた。普段の授業では顔を合わせなくても、昼休みなどで顔を合わせるのは当たり前。お互い自習もよくしていたので、学校で見ない日はないと言っても良いほど。
やがて夏休みに入り、学校が主催したバーベキューイベントに参加した頃には、すっかり親友ともいえる状態になっていた。バーベキューの時には、他の友人たちと一緒にペットボトルロケットを作ったり、何故かクセのあるポーズをする『だるまさんがころんだ』をしたり、全力でバカをやることを雅也たちは体現していた。
「なあ、うっちー」
と、浩平は雅也のことをニックネームで呼んでいたが、この頃の雅也はまだ『眞榮田君』と呼んでいた。
そんな夏休みのある日、浩平がふと言った。
「俺のことは呼び捨てで良い。君付けされると、他人行儀みたいだから」
以来雅也は、浩平のことを「おはよう、まえっち」と呼ぶようになった。
学生への一斉メールで『お化け屋敷実行委員会 メンバー募集』という案内が届き、好奇心旺盛だった雅也は、メンバー登録を行った。それから間もなく、お化け屋敷の実行委員会が会議室で開かれた。
「あれ!?」
雅也が会議室に入ると、何とそこに浩平の姿もあった。
学園祭準備でありがちなのが、準備をしていくうちに一体感が生まれて、親交が深まるということ。同級生同士でカップルが誕生するケースもあった。恋愛事情に関して全く縁がなかった雅也だったが、浩平との友好な関係が深まったのは確かであった。
高校までとは違い、授業を受ける教室は基本的に自由席だった。合同授業では、すっかり雅也と浩平は隣の席を取るようになっていた。普段の授業では顔を合わせなくても、昼休みなどで顔を合わせるのは当たり前。お互い自習もよくしていたので、学校で見ない日はないと言っても良いほど。
やがて夏休みに入り、学校が主催したバーベキューイベントに参加した頃には、すっかり親友ともいえる状態になっていた。バーベキューの時には、他の友人たちと一緒にペットボトルロケットを作ったり、何故かクセのあるポーズをする『だるまさんがころんだ』をしたり、全力でバカをやることを雅也たちは体現していた。
「なあ、うっちー」
と、浩平は雅也のことをニックネームで呼んでいたが、この頃の雅也はまだ『眞榮田君』と呼んでいた。
そんな夏休みのある日、浩平がふと言った。
「俺のことは呼び捨てで良い。君付けされると、他人行儀みたいだから」
以来雅也は、浩平のことを「おはよう、まえっち」と呼ぶようになった。
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