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騎士くんと武者くん⑦

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狼偉にコワされた僕は、狼偉に叩き起こされ、狼偉に壊されたまま…クリアになっている。

頭の中は、とてもとてもクリアなのに、色んなものがごちゃ混ぜで、ごちゃ混ぜの癖に、すごく気持ち良くて、気持ち良くて………狼偉のコトが大好きだ。

だから…。

もっともっと狼偉に壊されたい。
そして、僕をコワす酔った狼偉をぶっ壊したい。

手段をえらばず!
あらゆる方法で!

狼偉を…。

ボクの狼偉への愛でボコボコとニエタギッテル、ドロドロで、底が見えないエクスタシー絶望の淵に…。

突き落として。
沈めたい。

そして、狼偉が沈んで、見えなくなってから、寂しくなった僕は、狼偉を探しに飛び込むんだ。

僕の中に、そんな気持ちが、渦巻いて、迸るように溢れてるのに…。

僕の頭の中は…クリアに…とても…クリアに…混乱していた。

悔しいっ
悔しいっっ

悔しいのはシンプルだ。

狼偉に、ダウンを奪わブッ壊されて…。
狼偉に、ダウンを奪わザーメンぶっ放させられて…。
狼偉に、6回…じゃなくて、5回の半分くらい、『おれの方が強い』って言われて。
狼偉に、5回の半分くらい、『オレの方がお前のこと愛してる』って、いっぽー的に言われて。

僕が狼偉にやりたいことを、全部、狼偉にやられた。
僕が取りたかった狼偉のハジメテを、狼偉に獲られた。
僕の方が、ぜったい!とっても!狼偉のことを愛してる。

それなのに…それなのに…僕の悔しい気持ちプライドなんて、狼偉は見向きもしてくれない。

僕の中に、『知るかよ そんなもん』って…ブッ刺してくる。
『んなもん オレの方がそうにキマッテんだろ』って…ブッ刺してくる。

先に好きになったのはボクなのに…。
『カンケーねーよ』って…ブッ刺してくる。

じゃらりと鎖が擦れた。

こんな風に…。

狼偉が?
あの狼偉が?

狼偉が僕のアナルを見ている。

うそでしょ?
ホントに?
マジかよ?
大好き
びっくり!
大好き
どきどき…。
愛してる…。

また狼偉に獲られた。
悔しい。
嬉しい。

ボクの首輪から鎖を辿って狼偉を見る。

乱れた髪を、嫉妬してしまうほどのオトコの色気で纏め上げて…。
精悍でストイックさが溢れるハンサムな胸を、荒い息で上下させて…。
汗まみれで、ぼくのせーしがぶっかかった顔で…。
とてもキレイで、こんなカッコーなのを忘れてしまう程、見惚れてしまうくらいカッコいー顔で…。

ぽたり…ぽたり…と、ぼくのザーメンが混ざった汗を滴らせながら…。

狼偉は…
僕だって見たことのない…
ボクのアナルを、ジッと覗き込んでいる。

ヤメテ
ハズカシイ
ミナイデ
ミナイデ

ウソ

ミテ
モットミテ
ボクのカラダとココロと…なんでもかんでもゼンブが…
すごく喜んで…。
すごく興奮して…。

それに…。

僕が…君に…『君が見たんだから、僕にも見せてよ』って…。

ずるく…。
とてもずるく…。

言えるから。

君はきっとボクに好きにさせてくれる。

狼偉…君はボクに見られて…

嬉しいって思ってくれる?
喜んでくれる?
興奮してくれる?

くれるって…わかってるケド…。

ボクは、きみのコトについては、とてもとても臆病だから。

だから…

僕が臆病なのを君に知られたくない。
絶対に知られたくない。

だから、僕は、とてもずるく…卑怯に…それを隠し通す。

きみにぶっこわされつづけて、きみをぶっこわしつづけて、隠し通す。

でも…君は、ぼくのことを、待ってなんかくれない。

いつもいつもいつもいつも…。

『なにボケっとしてんだよ。おいてくぞ』って言う。

鎖がほんの少し緩み、狼偉が、僕のアナルに口づけした。

ウソでしょ?
見るだけじゃなかったの?

また、ボクのしたか…

狼偉が、僕のアナルを、ゆっくりと舌で撫でた。
ぼくたちの中で、ぬるく冷やされた水で、ひんやりと冷やされた狼偉の舌が。
熱くて熱くてたまんなかったボクのアナルを、ぺろって舐めた。

ウソだろ!
また、ぼくのし…

狼偉が、僕のアナルを、ざりって、舐めた。

ボクのアナルが、うれしくてはずかして、狼偉が大好きすぎて、ひくって動いた。

狼偉の舌が、ボクのアナルを通って、ボクの中に入ってくる。

マジで!

ボクが見上げる、ボクのペニスが、ぎちっぎちっと脈打つ。
バチンバチンとボクの腹筋を叩いて、湿った音を立てる。
ぼくのチンコからあふれるガマン汁の飛沫が、ボクの顔に、ぴぴっぴぴっと、飛び掛かってくる。
ボクのアナルが、狼偉に…もっと…もっとボクのことを知って!って、ひくひくひくひくする。
鎖は音を鳴らさずに、ボクと狼偉の間で揺れている。

また狼偉がボクより先に…
ボクより先に…なんども、いくつも、いつも、たくさん…。

ムカツク!
うれしい!
大好き!!

狼偉の手がボクのペニスに伸びてくる。

ボクのチンコは、狼偉の手が、テリトリーに入った瞬間、狼偉に飛び掛かる。
なんどもなんども。
うれしい!くやしい!うれしい!!って。
好き!大好きって!

狼偉は、ボクのチンコを捕まえると、じゅじゅっじゅじゅっって飛沫をあげてるトコを、ゴツゴツしてるのに、とても滑らかでキレイな指先で、くりっと焦らす。

『がっついてんじゃねぇよ』って…。

むりだよっ!!

ぼくにこんなことしてっ!
ぼくをこんなにくやしがらせて!
ぼくを滅茶苦茶ハッピーにさせて!

『がっついてんじゃねぇよ』だなんて!!

狼偉の舌が、ぼくの中に入ってきて、舌先がボクの中で、ちりっちりって動く。
そして、ちょっとづつ、ちょっとづつ、もっとボクの中にはいってきて、舌先が、ちりっちりって動く。

そして、ボクのアナルの締まった先まで、やってきた。

ちりっちりっ ちゅりっちゅりっ…て…。

そして、大きく大きく息をする。
なんどもなんども息をする。
大きく息をしながら、ボクのアナルの中の狼偉の舌が、ちゅりっちゅりってボクを擦り上げる。

そのたびにボクの心は跳ねる。
ボクの心が飛び跳ねて、ボクの全部が跳ねる。
揺れて、跳ねて、飛沫いて、叩いて…。

何度も何度も…。

ハッハッハッハッハッハッハッハッハ ハッハッハッハッハッハッハッハッハ ハッハッハッハッハッハッハッハッハ

息が早い。
凄く早い。
コントロールできないくらい早い。

ぐんと身体がゆれて、ボクの中から狼偉がいなくなる。
鎖がじゃらっと音を立てた。

狼偉?

ボクのアナルに、狼偉のチンコがぴたりとあてられる。
赤く熟れて、ぷっくりとした、ぼくの腹筋で、ゴリゴリゴリゴリされても、ギブアップしなかった、かっこよくてナマイキなチンコ。

ハッハッハッハッハッハッハッハッハ ハッハッハッハッハッハッハッハッハ ハッハッハッハッハッハッハッハッハ ハッハッハッハッハッハッハッハッハ ハッハッハッハッハッハッハッハッハ ハッハッハッハッハッハッハッハッハ

息がもっと早くなった。

狼偉がボクを見る…。

『がっつくなっていってんだろ』って…。

無理だよ!
ムカツク!
早く!
知りたい!
くやしい!
君が!
狼偉が!!
ボクの中で!
ボクのことを!
たくさん知って!
知って知って知って!
僕をコワシテ!
ボクの中でコワレテ!

狼偉の…。
君の…。

ボクの中に入ってくる!
きみのその、すごくかっこいーが!

ボクにぎゅーっぎゅーっと大好きってされて。

ボクの大好きにトかされて!!
ボクの愛にキミのチンコが負けて!!!

ボクの大好きは、きみより強いって。

ボクの中で、君が何も考えられなくなるまで。
かっけーチンコが、へにゃんへにゃんってなるくらいまで…。
びゅるっびゅるっってできなくなるくらいまで…。

手段をえらばず!
あらゆる方法で!

ぱーふぇくとに!
おぺれーしょんする!!

それから…その後…。

ぼくのチンコは君のチンコより、ゼッタイ強いって。
なぜなら、ボクの方が君を愛してる証拠だからって。

絶頂絶望の中で、ドロドロに溶けて、溶けて、溶けて、ぶっこわれた君に…。

ボクの方がツヨイ愛してるって…理解さわからせる!!

手段をえらばず!
あらゆる方法で!

そんなボクの中に、狼偉が、ゆっくり…ゆっくり…ずにゅっ…ずにゅっって…入ってきた。

そして、ぴたっと止まった。

狼偉がボクを見た。

ボクは微笑んだ。

そして、おもいっきりギュッとした。

狼偉もボクに微笑んだ。
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