妹の身代わりに殺戮の王太子に嫁がされた忌み子王女、実は妖精の愛し子でした。嫁ぎ先でじゃがいもを育てていたら、殿下の溺愛が始まりました・長編版

まほりろ

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46話「囚われたフェル」

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――アリアベルタ視点――



同時刻、ヴォルフハート王国、離宮にて――



「フェル~~? どこにいるの~~?」

妹が体調が悪いとか言い出したので、彼女とは庭で別れました。

妹はきっと、宮殿に用意された客室に戻ったはずです。

私は離宮に戻りましたが、フェルは帰っていませんでした。

「お昼はとっくに過ぎているのに……。
 食いしん坊のフェルが戻らないなんて……」

牛さんのところがそんなに気に入ったのかしら?

それとも、庭師やパティシエールに会いに行って、お菓子をご馳走になっているのかしら?

そのときドアがノックされ、クレアさんが入ってきました。

「失礼します。
 王太子妃様、先ほどシャルロット王女の使いが参りました。
 その際に、こちらの手紙を預かりました」

彼女は手紙とペーパーナイフが載った銀製のサルヴァを持っていました。

「シャルロットからの手紙?」

彼女から手紙を受け取るのは本日二回目です。 

私は銀製のサルヴァから手紙を受け取りました。

妹は私になんの用かしら……?

「……!」

手紙を読んで……私は言葉を失いました。

眼の前が真っ暗になった気分です。

めまいがします。

「王太子妃様、どうかされましたか?」

クレアさんが不安そうな顔で声をかけてくれました。

「な、なんでもありません!
 私、あの……えーと、そう急にお花が見たくなりました! 
 宮殿の庭園に行ってきます!!」

私はクレアさんにそう告げ、リビングを飛び出しました。
 
フェル……!

お願い、無事でいて!


 ◇◇◇◇◇


ヴォルフハート王国、宮殿、客室――。
  
宮殿の客室に行くと、使用人が中に入れてくれました。

「シャルロット……これはどういうことなの?」

部屋に入ると、妹は客室のソファーで寛いでいました。

「あら、意外と早かったのね。お姉様」

妹は私の顔を見て、目を細め、唇を歪ませ、嫌味な笑みを浮かべました。

「フェルはどこなの!? フェルを返して!」

妹からの手紙には、
「お姉様の大切な妖精を預かったわ。妖精を返して欲しければ、誰にも告げずにわたくしのいる客室まで来なさい」
と記されていました。

「約束通り誰にも告げずに一人でここまで来たわ! フェルを返して!」

私は妹をキッと睨みつけました。

私に対する嫌がらせなら許せるわ!

でもフェルを巻き込むのは絶対に許せない!

「お姉様、騒がないでください。
 お探しの妖精なら、ほらそこに」 

妹が指を指した方向を見ると大きめのテーブルがあり、その上に布で覆われた何かが置かれていました。

妹が指を鳴らすと、彼女付きのメイドが布を剥がしました。

テーブルの上には大きな檻があり、その中にフェルが横たわっていました。

その光景を見た瞬間、私の心臓がドキリと嫌な音を立てました。

「フェル……!」

私は咄嗟に叫んでしまいました。

フェルは私の声に反応しません。

指が震え、私の背中に嫌な汗が流れました。

「シャルロット、あなたフェルに何をしたの!」

私は妹をギリッと睨みつけました。

彼女は私に睨まれたことを気にする様子もなく、涼しい顔をしています。

「安心してください。
 妖精は眠っているだけですから」

彼女の言葉を聞き、私は安堵の息を漏らしました。

良かった……! フェルは生きているのね!
 
「フェル、起きて! 私と一緒に帰ろう!」

「無駄よ、お姉様。
 妖精は深く眠っているわ。
 あなたの言葉なんて届かないほどにね」

妹が唇を歪ませ、冷たい目で私を見据えました。

「なら、抱き上げて連れて帰るわ!」

「動かないで、お姉様!」

私がフェルに駆け寄ろうと一歩踏み出したとき、妹に静止されました。

「動くと妖精の命はないわよ!」

見ると、彼女付きのメイドがフェルの首元にナイフを突きつけていました。

「……!」

私は全身から血の気が引いていくのを感じました。

全身が小刻みに震え、唇がからからに乾いています。

フェルが目の前にいるのに、彼に駆け寄ることもできないなんて……!

「妖精もわたくしたちと同じ、赤い血が流れているのかしらね?」

妹はクスリと笑い小首をコテンと傾けました。

可愛らしい顔で、なんて恐ろしい事を言うのでしょう。

彼女にこそ人の血が流れていないのでしょうか!?

「お願い、シャルロット! フェルを返して!」

私は妹に懇願しました。

「それはできない相談だわ」

ですが私の願いは妹に一蹴されました。

目の前にフェルがいるのに、何も出来ないなんて……!

自分の無力さに腹が立ちました。

「そうそう、お姉様にはそういう悲痛な表情が似合ってるわ。
 綺麗なドレスを着て皆からちやほやされるなんて、お姉様には贅沢なのよ」

妹は口元に手を当ててフフフと笑いました。

冷酷な目をする彼女は、私を苦しめることを心底楽しんでいるように感じました。

「お姉様がわたくしの言うとおりに動いてくれるなら、妖精の身の安全を保証してもいいわ」

彼女は私に何をさせるつもりなのでしょう?

思い返せば、妹がこの国に来たと聞いたときから嫌な予感がしていました。

あの時に彼女を祖国に送り返していれば……。

いえ、今は後悔している場合ではありません。

フェルを助けることを最優先に考えなくては……!

「あなたは私に何をさせたいの?」

私は妹を真っ直ぐに見据え、そう問いかけました。

「お姉様は話が早くて助かるわ。
 わたくしね、欲しい物があるの」

「欲しい物?
 言っておくけど私は王太子妃の身分だけど、お飾りも同然よ。 
 だから、お金なんて持っていないわ」

お金でフェルを取り戻せるならいくらでも払います……といいたいところですが、私に財産と呼べるものは何もありません。

「心配しないで。
 わたくしが欲しいのはお金ではないから。
 わたくしが欲しいのはお金では買えないものよ」

彼女は見下すような目で私を見て、フッと笑いました。

お金で買えないもので、妹が欲しがるもの?

そんな貴重なものを、私は持っていたでしょうか?

「お姉様が協力してくれれば簡単に手に入るのよ。
 わたくしに協力してくれるなら、妖精の身の安全を約束するわ。
 妖精は、わたくしの保護下の元で幸せに暮らせるの」

妹は、私が条件を呑んでもフェルを返す気はなさそうです。

ですが、条件を呑まなければフェルが殺されてしまいます。

私には、彼女に協力する以外の選択肢はないようです。

「シャルロット、あなたが欲しい物は何? それは私にあげられるものなの?」

私の私物はお母様の形見ぐらいです。

彼女が古いドレスを欲しがるとは思えません。

「安心してわたくしが欲しいのは、お姉様が持っているものだがら。
 いいえ、『お姉様しか持っていないもの』と言った方が正確かしら」

私しか持っていないもの?

「あら、なぁにそのマヌケな顔は?
 心当たりがないって顔ね。
 お姉様ったら特別なものをいくつも持っているのに、それに全く気付いてないのね。
 いいわ、今からわたくしが教えてあげる」

彼女は挑戦的な目で私を見据え、口角を上げました。

「わたくしが欲しいものの一つ目は妖精の加護よ」

確かに、それは私しか持っていないものです。

ですが、妖精の加護は私が自由にできることではありません。

フェルが傍にいたい人を選ぶのです。

いつかフェルに私より大切な人ができて、彼が離れて行くことも覚悟していました。

フェルが選んだ人ならきっと素敵な人に違いないと、安心していました。

まさか、妹にフェルを無理やり奪われるとは思ってもみませんでした。

「これは達成されたも同然ね。
 妖精はわたくしの手中にあるのですもの。
 間抜けな妖精で助かったわ。
 お菓子の匂いにつられてホイホイやってきて、睡眠薬入りのお菓子を全部食べてくれたのよ」

胸の奥がズキッと痛みました。

私のせいだわ……!

私が妹を信用してフェルの好物を教えたから、フェルがこんな目に……!

私は拳を強く握りしめ、妹をギロリと睨みました。

フェルの好物を使って誘き出し、食べ物に睡眠薬を入れて彼を拉致するなんて最低です!

「わたくし、もう一つ欲しい物があるの。
 その為にお姉様をここに呼び出し、妖精を人質に取ったのよ。
 妖精の加護が欲しいだけなら、妖精を眠らせた時点で目的を半分果たしたも同然。
 妖精を檻に入れて、祖国に連れ帰れば良かったのだから」

妹の目的がフェルの誘拐なら、私をここに呼び出し、フェルを拉致したことを伝える必要がありません。

「わたくしの本命は二つ目なの。
 当初は妖精を誘拐する為にこの国に来たのだけど、妖精より素敵な方に出会って、そちらに心を奪われてしまったのよね」
 
妹は瞳を輝かせ、頬を染め、遠くを見つめ、夢見心地な表情をしていました。

フェルよりも素敵なもの……?

それはいったい……?

「わたくしが二つ目に欲しいのは、レオニス殿下よ」

彼女は目を細め、私を見据えました。

レオニス様の名前が出た瞬間、私はひゅっと息を飲みました。

まさか、妹の口から彼の名前が出てくるなんて……。

いえ、彼の名前が出ても不思議ではありません。

応接室での事を思い出しました。

妹は、瞳を輝かせ、微笑みを浮かべ、レオニス様を見つめていました。

彼女はあのときレオニス様に一目惚れしたようです。

心臓がドクンドクンと嫌な音を立てています。

「レオニス様って、わたくしの理想のタイプなのよね。
『殺戮の王太子』なんて恐ろしい二つ名で呼ばれているから、陰気な不細工か、脳筋ゴリラだと思っていたわ。
 まさかあんなにハンサムで、クールで、凛々しい方だとは思わなかったわ!」

妹は頬に手を当て、うっとりとした表情で遠くを見つめていました。

「レオニス殿下にお会いしたとき、稲妻に打たれたような衝撃を受けたの!
 彼こそがわたくしの運命の相手、理想のパートナーなんだと確信したわ!」

妹はほんのりと頬を赤らめ、目をハートにしながら話していました。

「レオニス殿下をお姉様に譲ったことを、ものすごく後悔しているの!」

妹は鋭い目つきで私を睨むと、唇を噛み、悔しそうに顔を歪めました。

「レオニス殿下は元々、わたくしと結婚するはずだったのよ!」

確かに、レオニス様もこの国の人達も当初は妹が嫁いでくると思っていました。

「レオニス殿下だって平凡な容姿のお姉様より、国一番の美少女と呼ばれるわたくしと結婚したいはずよ!
 だからお姉様、レオニス殿下をわたくしに返して!!」

妹は眉根を寄せ、厳しい目つきで私を睨み、そう言い放ちました。

胸の奥がざわざわしています。

誰かに対してこんなに怒りを感じたのは初めてです!

レオニス様と結婚したくないと言って、私を身代わりにしたくせに……!

それを今になって返せだなんて!

馬鹿にするにもほどがあります!

最初妹は、レオニス様を二つ名だけで判断し彼を遠ざけました。

今度は、彼を容姿だけで判断し、彼と結婚しようとしています。

レオニス様は見た目が良いだけではありません!

自ら兵士を率いてモンスター退治に向かうほど勇敢で、民のために炊き出しをする優しさを合わせ持っていて、ご両親の為に山に薬草を探しに行くほど親孝行な方なのです!

そんなことも知らずに、彼の見た目を気に入ったから返せだなんて……!

そんな妹にレオニス様を渡したくありません!

彼に、他に愛する人が出来たら城を出ていこうと思っていました。

ですが、フェルを人質に取るような卑怯な人間に彼は渡せません!

妹に対して、言葉では言い表せないくらい腹が立っています。

ですが……フェルを人質に取られていては何もできません。

そんな自分が歯がゆくて仕方ありません!


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