【完結】転生したら少女漫画の悪役令嬢でした〜アホ王子との婚約フラグを壊したら義理の兄に溺愛されました〜

まほりろ

文字の大きさ
12 / 50

十二話「婚約者問題を解決しよう」②

しおりを挟む


「えっと、そのお茶会を欠席したいのですが……」

お父様とお母様が顔を見合わせる。お母様が眉根を寄せこちらを見る。

「ディアーナ、王室主催のお茶会ですのよ。一度参加すると返事をしておきながら、それを覆すなんて……」

「病気になるか、親族が亡くなるか、よほどの理由がないと無理なんだよ」

お父様が困ったように眉を下げる。

「そうでしたか、わがままを言って申し訳ありませんでした」

お茶会に参加しないでコーエン王子に会わないのが一番いい。

だけど王室主催のパーティだ、公爵家といえど簡単に欠席出来るものではないのだろう。

直前になって仮病を使うとか、お茶会でコーエン王子に会わないように逃げ回るとか、何か別の方法を考えよう。

「話はもう終わりかな? ディアーナ?」

「あらでしたらこちらで一緒にお茶を」

お父様とお母様が手招きをする。

「いえ、もう一つお話ししたいことがあります」

お茶会の件がだめなら、コーエン王子に出会う前にせめて婚約者を……!

「私の婚約者のことなのですが……」

お父様とお母様が紅茶を皿に置いた。

「どなたか良いお相手はいらっしゃらないかしら? 王族と教会関係者と親が騎士団をしている人を除いてなのですが」

王族→コーエン王子、教会関係者→司祭の息子のマルク・ベーア、親が騎士団→ゲオルグ・ホーナー。

この三人は絶対にないと思っているので、先に伝えておく。

この三人の内の誰と婚約しても、ユリア絡みで断罪されそうだし、第一三人で一人の女を共有するような男はお断りだ。

「なるべく早く婚約者を決めたいのです、できるなら一ヶ月以内に」

今は四月、王室主催のお茶会は六月、それまでに婚約者を作っておきたい。

「ディアーナ、そうか……ディアーナもようやく婚約者の話を受け入れる気持ちになってくれたか……」

お父様が目頭を押さえる。

「まぁまぁ、ディアーナがフリードと口を聞かなくなって数年、一時はどうなるかとハラハラしましたが、ディアーナの気持ちも固まったようですわね」

お父様とは対照的に、お母様はニコニコとほほ笑んでいる。

「昨日も普通に会話しておりましたし、フリードが池に飛び込み命がけでディアーナを助けたのが功をそうしたのかしら? フリードの粘りがちですわね」

ん? なんでここでフリード様の名前が出てくるの?

フリード様はディアーナの義理のお兄さんでしょう??

「エミリアーー! ディアーナがお嫁に言ってしまったら、わしは寂しいよーー!」

お父様がおいおいと泣き、お母様に抱きついた。

「あらあらなんですか年甲斐もなく、ディアーナはお嫁に出しませんよ、婿養子を取るのですから」

えっ? フリード様という養子がいるのに、ディアーナはお嫁に出さないの?

お父様とお母様はディアーナに公爵家を継がせるつもりなのかしら?

だとしたらフリード様を養子にした意味って?

「ディアーナ、お父様が泣いてしまったのでこの話はまた明日、フリードも交えていたしましょう」

「……はい」

よく分からないけど、ディアーナの婚約者について、お父様とお母様にはすでに目をつけた候補者がいるらしい。

婚約者の件はとりあえずなんとかなった、そう思っていいのかな?


しおりを挟む
感想 21

あなたにおすすめの小説

私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。 「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?

モブ令嬢、当て馬の恋を応援する

みるくコーヒー
恋愛
侯爵令嬢であるレアルチアは、7歳のある日母に連れられたお茶会で前世の記憶を取り戻し、この世界が概要だけ見た少女マンガの世界であることに気づく。元々、当て馬キャラが大好きな彼女の野望はその瞬間から始まった。必ずや私が当て馬な彼の恋を応援し成就させてみせます!!!と、彼女が暴走する裏側で当て馬キャラのジゼルはレアルチアを囲っていく。ただしアプローチには微塵も気づかれない。噛み合わない2人のすれ違いな恋物語。

婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた

夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。 そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。 婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。

婚約破棄で、おひとり様になれるはずだったのに!?

パリパリかぷちーの
恋愛
主人公ルシアン・ヴァイオレットは、「悪役令嬢」として振る舞う孤独愛好家の公爵令嬢。念願だった第一王子アランとの婚約破棄を言い渡されると、内心では歓喜し、大都会の喧騒から逃れて森の奥の廃墟同然の別荘へと引きこもる。ルシアンの目的は、誰にも邪魔されない至高の静寂ライフを満喫することだった。 しかし、彼女の理想郷にはすでに先客がいた。それは、無口で無愛想だがハイスペックな謎の男、キース。実は彼は、王国の裏社会を統べる『影の英雄』と呼ばれる辺境伯であり、ルシアンの孤高の姿に心奪われた重度の隠れファンだった。

悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます

久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。 その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。 1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。 しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか? 自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと! 自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ? ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ! 他サイトにて別名義で掲載していた作品です。

転生ガチャで悪役令嬢になりました

みおな
恋愛
 前世で死んだと思ったら、乙女ゲームの中に転生してました。 なんていうのが、一般的だと思うのだけど。  気がついたら、神様の前に立っていました。 神様が言うには、転生先はガチャで決めるらしいです。  初めて聞きました、そんなこと。 で、なんで何度回しても、悪役令嬢としかでないんですか?

ルンルン気分な悪役令嬢、パンをくわえた騎士と曲がり角でぶつかる。

待鳥園子
恋愛
婚約者である王太子デニスから聖女エリカに嫌がらせした悪事で婚約破棄され、それを粛々と受け入れたスカーレット公爵令嬢アンジェラ。 しかし、アンジェラは既にデニスの両親と自分の両親へすべての事情を説明済で、これから罰せられるのはデニス側となった。 アンジェラはルンルン気分で卒業式会場から出て、パンをくわえた騎士リアムと曲がり角でぶつかって!?

ヒロイン不在だから悪役令嬢からお飾りの王妃になるのを決めたのに、誓いの場で登場とか聞いてないのですが!?

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
ヒロインがいない。 もう一度言おう。ヒロインがいない!! 乙女ゲーム《夢見と夜明け前の乙女》のヒロインのキャロル・ガードナーがいないのだ。その結果、王太子ブルーノ・フロレンス・フォード・ゴルウィンとの婚約は継続され、今日私は彼の婚約者から妻になるはずが……。まさかの式の最中に突撃。 ※ざまぁ展開あり

処理中です...