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①救出
しおりを挟むベロニカ・ルーがダンジョンへ調査に向かってから、一ヶ月が経つ。ダンジョン調査には時間がかかるものだが、それにしても長過ぎる。王室騎士団の副団長である彼女の敏腕すぎる仕事ぶりを考えても、何かあったに違いなかった。王室騎士団の団長であるロジェ・シュバリエは悩んだ末に、歩を進める。彼は例のダンジョンに挑戦することにしたのだ。
薄暗い洞窟の入り口からでは全貌が見えない。辺りはしんと静まり返り、不気味さを際立てているように思え、ロジェは喉を上下させる。念の為、ありとあらゆる保護の魔法を自身にかけ、彼は洞窟に飲み込まれるように姿を消した。
保護のおかげか、ロジェは難なくダンジョンを進めることができた。不気味なことに、最奥に近づくにつれて、獣の雄叫びのような声がするのだ。ダンジョンの主かもしれない。彼は気を引き締めて向かった。
ダンジョンの最奥。女性のような人型の魔物が目を細めてこちらを見据えた。魔物の腕は触手であり、粘液を纏って卑猥な水音を立ててうねうねと動いている。
「うふふ、遊ぶのに夢中で気が付かなかったわ。ようこそ私の城へ♡」
複数の触手が蠢く。それらの標的はロジェではなかった。
「お゛ッ♡ん゛う゛ッ♡ほォお゛ぉ゛お゛ーーーッ♡」
触手は一つ一つが意思を持つように、目の前の雌を貪っている。獣のように喘ぐ女こそ、探していたベロニカ・ルー本人であった。洞窟内に響いていた声は彼女のものだったのだ。散々触手に弄ばれたのか、ベロニカの顔は緩みきっており、涙や涎、鼻水が垂れ流された『敗北』の顔をしている。控えめであった胸は肥大化し、クリトリスはペニスのようにそそり立ち、腹は膨れ上がっていた。変わり果てた副団長の姿にロジェはその場に立ち尽くす。
「アナタ、この子の仲間かしら?凄かったわよ、彼女。今まで食べてきたニンゲンの中で一番耐えたわ。殺せ、なんて言われた時は大笑いしちゃった」
愉悦を堪えられずに、大笑いする魔物の頭が宙に舞う。
「え?」
突然のことに、魔物は目を白黒とさせる。頭のなくなった自身の身体を見下ろすと、ロジェが魔物の核となる部分に剣を突き刺していた。ロジェは魔物の首を刎ねた後、間髪入れずにとどめを刺していたのだ。ロジェは剣の実力で右に出る者はおらず、数多の人間を喰らってきた魔物でさえも、彼の攻撃に反応することが出来なかったようだ。
「くそッ!油断した!!!おのれ、おのれえぇぇえ!!!!!」
魔物は断末魔の声を上げ、呆気ないほど速やかに消滅した。残されたベロニカは地面に倒れ、絶え間なく与えられた絶頂によって今だに身体を震わせていた。語尾にハートマークが付いていそうなほど、彼女は快感に身悶えている。
「生きていてくれてよかった。よく頑張ったな」
「ん……ッ♡」
ロジェはベロニカの頭を撫でる。ベロニカはその僅かな刺激さえも快感を拾い上げ、喘いでしまうのだった。
痴態を晒すベロニカを横抱きにし、ロジェは出口を目指し歩き始めた。
ロジェに次ぐ実力者であるだけでなく、慈悲深いベロニカは人々の憧れの的であった。そんな彼女の変わり果てた姿は人々にショックを与えてしまうだろう。気高く自尊心の高いベロニカを守るためでもあった。ロジェは人目がつかないようにベロニカを屋敷へと運んだ。ロジェは騎士を多く輩出するシュバリエ公爵家の当主だ。屋敷には使っていない部屋がいくつかあり、彼女を隠すにはうってつけの場所であった。
ロジェは浴室にベロニカを寝かせ、湯をかける。
「お湯、かけるぞ」
「ん゛んッ♡はあ、はあ……♡」
触手による媚薬で敏感となった肌を優しく流れる湯の心地良さに、ベロニカは喘ぐ。快感に緩む口から覗く小さな舌からロジェは目を逸らし、彼は石鹸を自らの手で泡立てた。タオルだと、刺激の強さに彼女が動揺してしまいそうで心配だからだ。
「髪、洗うからな。痛かったら言ってくれ」
ロジェは優しい手つきで、ベロニカの髪に触れる。桃色の長い髪は手入れされておらず、少し傷んでいた。頭皮をマッサージするように動かすと、彼女はビクビクと身体を震わせる。
「ッ、んん、ふあぁ……♡」
蕩けた顔のベロニカの出す甘い声は、ロジェを誘うように鼓膜を撫でる。彼は大きく息を吐いて、彼女の身体を綺麗にすることだけに集中した。
「はあ、あッ、あぁんッ♡」
胸や股間を避けて洗うも、肌を摩る刺激は甘い快感となってベロニカを襲う。これはもう、どうしようもないことだ。ロジェは半ば諦めることにした。嬌声を止めさせることも、自分が欲情することも仕方のないことだと。今はただ、蜜の溢れる蜜壺から触手の粘液を掻き出すことが優先だ。
「触手の粘液を取り除くぞ。痛いかもしれないが、堪えてくれ」
初めては、こんなものではなく、優しく触れたかったのだが……。ロジェは残念に思いながらも、ぐっしょりと濡れる秘部に指を埋め、粘液を掻き出そうと指を曲げた。
「ん゛おッ♡お゛ぉ゛お♡」
きゅうきゅうと指を締め付けて、ベロニカが仰け反る。彼女の動きに、ペニスのようなクリトリスがぶるりと動く。酷く背徳的な光景だが、ロジェは構わず、彼女のナカに残る粘液を掻き出してゆく。粘液が残っている限り、媚薬のような効果が薄まることはない。今は苦しいかもしれないが、早く除去してやる方がいいと考えたためだ。ロジェが指を動かす度に、ベロニカは身体を反らせる。
「ほお゛おぉ゛ん♡お゛ッ♡お゛ほお゛ーーーッ♡」
快感に白目を剥くベロニカを尻目に、ロジェは容赦なく指を奥へと潜り込ませる。彼のゴツゴツと筋張った指は動かす度に大きな快感を与える。
「お゛ッ♡お゛ぐ、むりい゛ぃい゛ーーーッ♡」
ぷしゃあっ、とベロニカが潮を吹く。秘部に顔を近づけていたロジェは顔面に彼女の潮を浴びてしまった。彼は指をゆっくりと引き抜くと、顔に付いた彼女の愛液を舌で舐め取った。
「これが、ベロニカの……」
ロジェはそう呟き、荒い息を吐き出した。
ロジェは体液で汚れたベロニカの身体を再び湯で洗い流し、ドレスを着せる。寝顔は失踪前と変わらず美しいが、胸部と腹部の膨らみは服の上からでも明らかで、彼女が変わってしまった事実を突き付けられているようであった。
……それでも。それでも、いいのだ。生きて自分のもとに帰ってきてくれるのであれば。ロジェは愛おしさに満ちた眼差しで、ベロニカの頬を撫でた。
つづく
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