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第三章
二十三話
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「おはよう、ダンシェケルトくん」
「おはようございます」
予鈴が鳴って、そろそろ授業が始まる。
一限目の担当の先生が教室にやってきた。
「君の評判は聞いているよ。どうかお手柔らかに頼むね。それと、その……できれば授業中は、自分の席に着いてはもらえないだろうか?」
「着いてますよ、席に」
ああ、先生が困っている。
そうですよね。
色々と面倒かけてごめんなさい。
「うーん、そこはリペンドールくんの席なのだが……君がそこに座っていたら、彼女が座って授業を受けれないだろう?」
「ならばソアは俺の上に座るので、問題なしですね」
いや、問題ありまくりやろ。
私たちは初日からクラスメイトだけにあらず、他のクラスの生徒からも注目の的だった。
門での出来事から噂が広まったのか、女子は怖がってリオに近づかないし(つまり私にも)、男子は男子で呆れているのか苛ついているのか、遠目から怪訝そうな目をよく向けられている。
はっきり言って、この学校すでに居辛い……。
女子寮でも話しかけてくれる生徒はおらず。
自分から声をかけても挨拶だけして避けられてしまうのだ。
それもこれも全てリオのせい! ホント恨む。
学科の授業では、これといって大変なことはない。
言語の問題は転生補正のギフトか何か? でクリアしているので、内容さえ把握できれば難なくついていける。歴史の授業はほぼ丸暗記で対応だ。
こんなんでもわりと進学校だった高校を卒業しているのでね。こんなんでも。
そして魔法の分野についてだが、こちらは午後から本格的な授業がある。
基礎的な座学を教室で行った後に、専用の場所へ移動してから実技を行う流れだ。
みんな特性や能力がそれぞれ違うので、別のクラスの子と混ざり、グループで行動する。
魔法よりも剣技が得意な子たちのグループもいるが、私がいるところは、後方支援、補助魔法が得意な生徒たちの集まりだった。
テイマーや召喚魔法など専門の先生についている。
この授業だけが唯一、校内で長くリオと離れられている時間だ。
リオはバランス型のタイプで、ある程度の魔法ならほぼ使えるらしい。
何に特化しているのかは聞いていないが。
能力値もかなり高いらしく、どこのチートだよって話だな。
「なぁソア、ちょっとスカート短くねぇ?」
「こら! めくるな! 日本の女子高生ならこれくらい普通だし」
学食で食事を取った後、外の空気を吸いに学校の庭園まで出てきたが、リオは当たり前のように私のそばをずっと張り付いている。
校内では、あまりこいつと二人きりになりたくないのだが、私も周りから避けられているので、必然的に二人になってしまうのだ。
(これ、なんかのイジメか? リオ限定による)
「ニイホン? まぁ俺としては生足が崇めて最高だが、他の男に見せたくねーの」
「男に見せるために短くしているんじゃなくて、自分でこのスタイルが好きでやってるの。オシャレって、そもそもそういうものだから」
勘違いするな。
そして元女子高生なめんなよ!
「ふーん…………ん? ……おっ」
リオくん、リオくん、今度は地面に這いつくばって、一体なにをやっているのかなぁ~?
綺麗なお顔が汚れてしまいますよ。
あんた、もう顔くらいしか取り柄がないんだから。
素の頭がどんなに良くとも、やっていることは愚かそのものだし。
「あ、このアングル! なんか見え……」
「ほ、ホント最低! この痴漢やろう!」
私はリオを蹴り飛ばし、スカートを少し長くした。
「おはようございます」
予鈴が鳴って、そろそろ授業が始まる。
一限目の担当の先生が教室にやってきた。
「君の評判は聞いているよ。どうかお手柔らかに頼むね。それと、その……できれば授業中は、自分の席に着いてはもらえないだろうか?」
「着いてますよ、席に」
ああ、先生が困っている。
そうですよね。
色々と面倒かけてごめんなさい。
「うーん、そこはリペンドールくんの席なのだが……君がそこに座っていたら、彼女が座って授業を受けれないだろう?」
「ならばソアは俺の上に座るので、問題なしですね」
いや、問題ありまくりやろ。
私たちは初日からクラスメイトだけにあらず、他のクラスの生徒からも注目の的だった。
門での出来事から噂が広まったのか、女子は怖がってリオに近づかないし(つまり私にも)、男子は男子で呆れているのか苛ついているのか、遠目から怪訝そうな目をよく向けられている。
はっきり言って、この学校すでに居辛い……。
女子寮でも話しかけてくれる生徒はおらず。
自分から声をかけても挨拶だけして避けられてしまうのだ。
それもこれも全てリオのせい! ホント恨む。
学科の授業では、これといって大変なことはない。
言語の問題は転生補正のギフトか何か? でクリアしているので、内容さえ把握できれば難なくついていける。歴史の授業はほぼ丸暗記で対応だ。
こんなんでもわりと進学校だった高校を卒業しているのでね。こんなんでも。
そして魔法の分野についてだが、こちらは午後から本格的な授業がある。
基礎的な座学を教室で行った後に、専用の場所へ移動してから実技を行う流れだ。
みんな特性や能力がそれぞれ違うので、別のクラスの子と混ざり、グループで行動する。
魔法よりも剣技が得意な子たちのグループもいるが、私がいるところは、後方支援、補助魔法が得意な生徒たちの集まりだった。
テイマーや召喚魔法など専門の先生についている。
この授業だけが唯一、校内で長くリオと離れられている時間だ。
リオはバランス型のタイプで、ある程度の魔法ならほぼ使えるらしい。
何に特化しているのかは聞いていないが。
能力値もかなり高いらしく、どこのチートだよって話だな。
「なぁソア、ちょっとスカート短くねぇ?」
「こら! めくるな! 日本の女子高生ならこれくらい普通だし」
学食で食事を取った後、外の空気を吸いに学校の庭園まで出てきたが、リオは当たり前のように私のそばをずっと張り付いている。
校内では、あまりこいつと二人きりになりたくないのだが、私も周りから避けられているので、必然的に二人になってしまうのだ。
(これ、なんかのイジメか? リオ限定による)
「ニイホン? まぁ俺としては生足が崇めて最高だが、他の男に見せたくねーの」
「男に見せるために短くしているんじゃなくて、自分でこのスタイルが好きでやってるの。オシャレって、そもそもそういうものだから」
勘違いするな。
そして元女子高生なめんなよ!
「ふーん…………ん? ……おっ」
リオくん、リオくん、今度は地面に這いつくばって、一体なにをやっているのかなぁ~?
綺麗なお顔が汚れてしまいますよ。
あんた、もう顔くらいしか取り柄がないんだから。
素の頭がどんなに良くとも、やっていることは愚かそのものだし。
「あ、このアングル! なんか見え……」
「ほ、ホント最低! この痴漢やろう!」
私はリオを蹴り飛ばし、スカートを少し長くした。
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