ゴッドクエスト

紅蓮の焔

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5章 出会いと別れ

38話魔王直下8軍団其の1獣撃軍襲来!後編

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青年はメイト達に向かって走りだし少し跳躍してメイトの眼前にくる
「あ…ははっあはははははっ!」
狂喜の笑みを浮かべながらメイトに切りかかる…がメイトは後ろからレインが近づく所が見え青年に見られない様に刀を避け続ける
レインが木の後ろに隠れた所を見ると青年の腹を蹴り仰け反らす事に成功したがすぐに体勢を整え笑いながら切ってくるメイトに気を取られメルが横から近づいてくる事に気づいていなかった青年は横からメルに杖で殴られ仰け反った
その後すぐに仰け反った青年をロックウォールで閉じ込める一ヶ所だけ穴を開けておいてそこからメルが魔法を次々とぶちかますミルも遠距離攻撃が出来る武器を魔力で作り、その穴に向かって攻撃していく
そして約1分が経ち壁を見る
そこにはもう壁は無く血塗れの青年が肩をダランと落としながら立っていて何かブツブツ言いながら笑っていた
耳を澄ませよく聞く
「ど、どうやって殺して殺ろうかな~ひひっ」
その言葉にヒヤリとしゆっくりと後ろに下がるがメイト達が一歩下がる度に青年が一歩近づく
そして、青年を後ろからレインが膝を蹴り転ばす
「あっ」
青年は横に倒れ刀を手放す刀を手放すと唯の刀に見える
レインは直ぐ様刀に手を伸ばし取るとまた刀身が氷の様に綺麗になった
そのままレインは青年の前で地面に思いきり刀を突き刺す
すると、青年は氷に包まれ中にいた青年が叫んでいる様に見えたがそのまま炎に焼かれて行くそして焼き終わるとパキパキと音を立て氷が崩れ去ったが青年はまだ体を維持していた
「終わった」
レインはそう言いフラリとし倒れるかと思いメイト達が駆け寄る
「レイーン!」
「お兄ちゃーん!」
「レイン君!」
「レインさん!」
しかしレインは倒れず体勢を立て直すが皆が飛び付き倒れてしまった
ドサッ
レインは押し倒され先程喉に刀を刺されていたのに何故生きているのかメイトに聞かれたがレインもよく分かっていないので
「さぁ?分からねぇ」
そう答えるとレインは喉を触りながらメイトに笑い掛ける
喉には切り後は有ったが血の後は全く無かった
「…リュートは!?」
レインはリュートの事を思いだし立ち上がってリュートを探すリュートは少し離れた所にいたのでメルを連れリュートの所へ向かった
「ヒーラ!」
メルがヒーラでリュートの体力を回復させるとレインはリュートを起こす
「おい、リュート、起きろ」
レインはリュートの頬をペチペチ叩き少しの間ペチペチ叩いているとリュートが起きた
「んあ?あれ?レイン?」
「やっと起きたか」
レインが安心するとレインの後ろで叫び声が聞こえる振り返ると3m位の筋肉質な眼鏡を掛けた男がメイトの手首を片手で持ってぶら下げていたそしてタイタンとミルはどうなったか見るとタイタンとミルは気絶し倒れていた
「こいつか?」
男が耳に手を当て聞いたすると男の前に四角い形の何かが現れその中には男が写っていた
「ザザッ…あぁそいつだ。その金色の髪が何よりの証拠だ」
四角の中にいた男はそう言うと四角と共に消えた
「何なんだあれは?」
レインがリュートに聞くがリュートは驚きの顔で知らんとばかりに首を振る
メイトは気が付き男に掴まれている手首を離そうと必死でもがく
「少し大人しくしてろ!」
男がそう言うとバチバチッと電気が走りそれとボキッと言う音が聞こえた
「ギャーーーー!」
メイトは叫び終わるとカクッと首を落とし気絶した
「メイト!」
レインはメイトを取り返そうと走り寄る
「邪魔だ」
男が眼鏡を外しそう言いレインを睨み付けるとレインは足から石化していった
「くそっくそっ!くっそーーーー!」
レインは泣き叫び男に切りつけるが石化の侵食の方が早く腕が止まり男を睨み付けながら石化した
「お、お兄ちゃん?」
メルは何が起こったか分からない顔をしてレインに歩み寄ろうとするがリュートがメルを掴まえ止めるそしてタイタンとミルを反対側に抱え直ぐに逃げ出す
「離してよ!お兄ちゃんが!」
ミルは暴れて抜け出そうとするがリュートに怒られる
「今は逃げることが一番だ!今の俺達じゃ絶対にあんな化物に勝てねぇ!レインが石から戻ってもお前が死んだら悲しむだろうが!それでも良いのか!」
リュートはメルに怒鳴り付けるとメルは泣きじゃくる
「私…お兄ちゃんを…助け…たいのに…グスッ」
メルは涙を拭きながらリュートに抱えられ逃げる
「じゃあそっちに戻るぞ」
男が小さな機械を地面に置くと機械から黒いゲートが出てきて男がその中に入り消えると機械もゲートに吸い込まれ消える
先程まで激しい闘いが起こっていた所には1つの黒い死体と1つの石像しか無くそこはシンと静まり返っていた

その頃リュートはメル達を抱えながらモンスターの間を駆けていた
「はぁはぁ、くっはぁはぁ、一体何体までいるんだよ!」
リュートは愚痴を吐きながらもモンスター達の間を通り抜け火山へと向かう
モンスターは食べようとしたり攻撃をしてきたりしたがリュートは避けながら逃げていく

そして火山に着くとモンスターは追い掛けて来ていなかった
「ふぅ、ここまでくると大丈夫か」
そう言い辺りを見回しモンスターが居ない事を確認するとその場に座り込みメル達を離しタイタンとミルを近くに寝転がすとリュートはメルを慰める
「グスッ…お兄ちゃんが~グスッ…お兄ちゃんが~」
メルは次々と溢れる涙を拭きながらリュートを見る
「今はレインを治す方法を調べよう話はそれからだ」
リュートはメルの頭を撫で武器を造る。その時のリュートの顔からは涙が溢れ震える手で武器を造り出す
そして武器を1つ造り終わった頃に二人は目を覚ます
「ここって…たしか」
「ここは?」
ミルとタイタンが辺りを見て戸惑っている
「ここは俺の鍛冶場だ」
リュートは武器を造っていた手を止めてミル達の方を向く
「あれ?レイン君とメイト君は?」
ミルが周りを見て気づいてレインとメイトを探す
タイタンもミルと一緒に探す
「レインとメイトはここには居ない」
リュートは強く拳を握り締め言う
「それってどう言うこと?」
「つまり…」
リュートはメル達にレインが石化した事やメイトが謎の男に捕まった事を話す
「え?何で助けなかったの?」
「それは…」
「ねぇ?何でなの?何でなのよ?」
段々涙を流すミルにメルが言う
「お兄ちゃんが石から戻っても私達が居なかったらお兄ちゃんが悲しむでしょ、それに今の私達じゃ敵わない相手だって思ったから逃げたのよ」
メルが目に涙を溜めながら声を震わせて言う
そしてその日の夜は何も食べずに寝た
そしてあっという間に1年が過ぎ去った
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