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6章 石化の治療法と石像の在処
40話リュートと幼女
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「さて、久し振りに探そうかな」
リュートは火山に武器を取りに帰る
その武器は大きなハンマーで人間が二人位の大きさだった
「やっぱり重いな…」
そう言いながらハンマーを床に置く時にそーっと置くが床がビキッと少しひび割れた
「やっちまった~!」
リュートは顔に手を当て残念そうに言う
リュートは人が一人入る位の大きな鞄を背負いハンマーを部屋の隅に持っていった
今度はもっとゆっくり置いた。次は上手く行きひびは入らなかった
「ふぅ」
リュートは疲れその場に座り込み溜め息を着き少し休憩する
「はぁ~、俺の体力も落ちたな~」
リュートは首をカクリと落とし落ち込むがすぐに頬をパンッと叩き気持ちを切り替える
「よし!行くか!」
リュートが釜戸の上に置かれたグローブを嵌める
そのグローブは指の部分がオリハルコンで出来ておりリュートの力と合わせるととても破壊力の高い一撃になる。
オリハルコン
この世界で最も硬く最も希少と呼ばれる鉱石。これを1mg売るだけで莫大な金が手に入る。これは、十代先まで遊んで暮らせる程の金が手に入る代物だ
また、その他の部分はソルジャーアントの体の部分の素材を使っているお陰で防御力も高く軽い
ソルジャーアント
人間(大)の大きさの蟻
この蟻の背中と尻の部分はとても硬くそして軽くて熱すると加工もしやすいので多くの冒険者に鎧や盾として使われている
このモンスターの素材は1体分全部売れば一人で贅沢しなければ4日暮らせる程の金が手に入る
リュートは少しの携帯食糧を持っていき火山を出る
「そうだな~、あっちを探すか!」
リュートは適当に方向を決めその方向に足を動かす
暫く歩くと人の気配がし、近くの木に隠れ気配を消した
「はぁ~、モンスター倒すのももう飽きちゃった~!」
と、女性の声が聞こえる
「リンリ、もう少し警戒しろよ。その声を聞きつけてモンスターが襲ってくるかも知れないぞ」
次は男性の声だ。どうやら先程の女性はリンリと言うらしい
「おい、お前ら声が大きいぞ」
次は小声で言っていたので聞き取るのが難しかった。どうやらこの声も男の様だ
「ふぁ~、どうでも良いけどさ~眠たいよ、ムニャムニャ」
「もう少しだ我慢しろエノン」
眠たそうにしているのはエノンと言う女の子らしい
「じゃあ、そこの人に遊んでもらお~!」
足音はリュートの方へと近付いてくる
(まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい!)
リュートが頭の中で試行錯誤を重ね考えていると足音が止まってリュートの隣にエノンがやって来た
髪は空色の髪をしていて黒い瞳をキラキラとさせている
「エノーン!そっちに人はいないよー!」
その声はリンリと呼ばれていた女性の声だった
「居るよー!ほらー!」
リュートはリンリの声で一安心して考えるのを止めていたのでエノンに手を引っ張られ木から連れ出された
「うわぁっ!」
リュートは少し変な声を出して手を掴まれ出ていった
「あ、あ、モ、モモ、モ、モンスターよ~!」
リンリはリュートを指差し大きな声を出したその声で振り返り小声で話していた男性が叫ぶ
「せ、戦闘体勢に入れぇ!」
「はいっ!」
リンリ達はリュートに武器を向けてくる
「ちょ、ちょっと待てって!」
リュートが握られていない方の手を振り止める様に言う
「エ、エノンを離せ!」
エノンは首を傾げてリュートの手を握っている
「あのさー、俺が握られてるんだけど?」
リュートが怒られていた男性の方を見てエノンが握っている手を見せる
「お前が脅しているんだろ!」
男性は全く聞く耳を持たないのでリュートはとっととエノンを離そうとするとエノンは離したとほぼ同時に腕に飛び付いてきた
「なっ!」
「ふふ~ん!」
リュートが驚いているのに対してエノンはニッコリ笑っている
「離せって言ってるだろ!」
怒っていた男は大剣を振りかざしリュートに攻撃する
それをリュートはくっつかれていない方の拳で防御する
すると
キィィィン!
と鳴りグローブと大剣の間で火花が散った
リュートの足は少し地面に埋められ動き難くなった
「エノンを返せって言ってるだろ!」
「じゃあ、引き離してくれよ、俺にもやることがあるんだよ」
リュートは呆れた目で男を見る
「うるせぇー!問答無用だ!」
そう言うと男はリュートの鳩尾に蹴りを入れ、その反動で離れる。リュートも後ろへ数歩下がる
「ぐっ!」
「どうだ!見たか!これが俺の力だ!」
リュートは腹を押さえて方膝を着く
エノンは話を聞いていないみたいでずっとリュートの腕にしがみついている
「早く離せ!」
さっきの男は少し離れた所でずっと叫んでいる
するとエノンが腕から降り今度は肩に乗ってきた
「なっ!おい!エノン!」
「お兄ちゃんさー、この人の事悪く言うの止めてくれない?」
エノンは叫び続けている男に文句をやっと言う
「何でだエノン!そいつはモンスターだぞ!」
「この人は少なくとも私と遊んでくれるよ?」
「分かった!そいつに操られているんだな?今助け出してやるからな!」
男は勝手に一人で納得し攻撃してくる
「だから待てって!」
リュートの肩にエノンが乗っている為、避け辛く少しかすっている
「はぁー、ねぇねぇあなた何て言う名前なの?」
「俺の名前はリュートだ、よっ…と、早く降りてくれ!」
リュートはエノンと話しながら男の攻撃を避けていく
「じゃあリューくんだね!お願い!お兄ちゃん話聞いてくれないし遊んでくれないからつまんないんだよ、だから私を連れてって~」
「おいおい、ふざけるなよ俺もやることがあるんだよ」
リュートは男の攻撃を避け続けるが途中からリンリも参加してきた
「私も力を貸すわヘラン!」
エノンの兄はヘランと言うらしい
「う~ん、じゃあこうするよっ!」
エノンはそう言いリュートの目を隠す
「おい!止めろって!」
リュートがエノンの手を離そうとするとヘランの攻撃がリュートの足に当たりバランスを崩す
「おわっ!」
リュートは横にに倒れ込んだ
ドサッ
するとエノンの膝から血が出て泣き出した
「うわーん!痛いよ~!」
「よくもエノンを!」
「いやいや!お前のせいだろ!」
リュートはエノンの方へ行き自作ポーションを鞄から出し塗ろうとする
「止めろー!」
ヘランはエノンの前にいるリュートに思い切り切りつけたがエノンがいたことを思いだし止めようとしたが間に合わなかった
「はっ!しまった!エノン!」
ヘランの剣が当たる前にリュートはエノンを抱え横に転がる
「危ねー!」
先程自分が居た場所をリュートが見ると地面が1m位抉られていた
今あの場所に自分が居たらと思うとリュートはゾッとした
「大丈夫か?」
エノンの頭を撫でると気持ち良さそうに笑い
「うん!」
と答える
ヘランは今一人で考えに耽っているので今のうちにポーションをエノンに塗る。すると次はリンリと呼ばれた者がウィンドカッターで背中に攻撃してきた
「ぐわぁっ!」
リュートはエノンに倒れかかる
「リューくん!?大丈夫!?」
「大丈夫だからねエノン!貴女は私が助けてあげるわ」
「くそっ!だから人間は!」
リュートがリンリの方を怒りながら睨む
「リューくんは人間じゃないの?」
「ん?あぁ、俺は竜人だ」
リュートはエノンにそう言うとエノンはホッと溜め息を着いた
「良かった~!リューくんがモンスターだったら私どうしようか迷ってたよ~」
エノンがそう言うと傷が痛むのか立った時少しふらついていた
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫」
リュート達が会話しているとヘラン達に囲まれていた
「行くぞ!」
「「うん!」」
3人はそう言うと一斉にリュートに向かって走り出す
エノンはリュートの腰にしがみつき目を瞑っている
リュートは思い切りジャンプして木の枝の上に乗る
エノンはリュートに強くしがみついていたので一緒に木の上に来ていた
「お兄ちゃん、お嫁さんいる?」
エノンにいきなりそんな事を聞かれたリュートはブッと噴いてしまった
「な、何を言い出すんだ!」
「だって、お嫁さんになったら一生離れないって聞いたから連れてってくれると思って」
「はぁ、そんなにお兄ちゃんが嫌いなのか?始めて合った俺よりも」
「だってお兄ちゃんもこんなに気にしてくれなかったもん。お父さんとお母さんが居なくなってからいっつも友達とお外で遊んでるのに僕にはお外で遊んじゃダメ!ってお家に閉じ込めるんだよ?お外に出られるのも少ししか出られないもん!」
「はぁ、分かった、だが本当にそれで良いのか?もう人と会えなくなるかも知れないぞ?」
リュートがそう言うとエノンはリュートにもっと強く抱きつく
「別に良いよ!今までで一番リューくんが私の事気にしてくれたもん!」
(おいおい、マジかよ)
「じゃあ最後に別れを言って置け」
「は~い!」
エノンは下を見て叫ぶ
「お兄ちゃ~ん!」
「エノン!心配するな!今助けてやるからな!」
「私、これからリューくんと一緒に行くから!バイバイ!」
「それで良いか?」
「うん」
「じゃあ行くぞ!」
リュートはエノンを抱き抱え木から降り思い切り走って火山へ向かう
「ま、待て!」
後ろからヘランの声が聞こえるが無視して走り続ける
「はやいはや~い!もっともっと~!」
エノンがそう言うとリュートは反対する
「これでも疲れてるんだ、背中も痛いし、だから今日はこれで我慢してくれ」
リュートはそう言うとまた無言で走り続ける
そして、リュートが火山に着く頃にはもう夕方になっていた
「ここが俺の家だ!」
リュートはエノンに言うと
「ほえーー、何か鍛治屋さんみたい!」
「鍛冶屋だよ!」
リュートがそう言うとエノンが驚いていた
「そうなの!?てっきり冒険者だと思った!」
「冒険者じゃなくて悪かったな!」
リュートはエノンに言うとエノンが欠伸する
エノンはまだ10歳にもならない子供だ
なので早く寝かしつける事にする
「エノン?今日はもう遅いから寝るぞ?」
「う~ん」
エノンは眠たそうにリュートに返事する
リュートがベッドのある部屋へエノンを抱っこして連れていく
「一緒に寝よー?」
「一人で寝ろよ」
エノンに誘われたがリュートが断るとエノンが泣き出す
「一人じゃ怖い~!」
「はぁ、分かった分かった!一緒に寝るから、な!」
リュートがそう言うとエノンは泣き止みリュートに抱きついて寝る
「お休みなさ~い」
「お休み」
その日は夜ご飯を食べずに眠った
リュートは火山に武器を取りに帰る
その武器は大きなハンマーで人間が二人位の大きさだった
「やっぱり重いな…」
そう言いながらハンマーを床に置く時にそーっと置くが床がビキッと少しひび割れた
「やっちまった~!」
リュートは顔に手を当て残念そうに言う
リュートは人が一人入る位の大きな鞄を背負いハンマーを部屋の隅に持っていった
今度はもっとゆっくり置いた。次は上手く行きひびは入らなかった
「ふぅ」
リュートは疲れその場に座り込み溜め息を着き少し休憩する
「はぁ~、俺の体力も落ちたな~」
リュートは首をカクリと落とし落ち込むがすぐに頬をパンッと叩き気持ちを切り替える
「よし!行くか!」
リュートが釜戸の上に置かれたグローブを嵌める
そのグローブは指の部分がオリハルコンで出来ておりリュートの力と合わせるととても破壊力の高い一撃になる。
オリハルコン
この世界で最も硬く最も希少と呼ばれる鉱石。これを1mg売るだけで莫大な金が手に入る。これは、十代先まで遊んで暮らせる程の金が手に入る代物だ
また、その他の部分はソルジャーアントの体の部分の素材を使っているお陰で防御力も高く軽い
ソルジャーアント
人間(大)の大きさの蟻
この蟻の背中と尻の部分はとても硬くそして軽くて熱すると加工もしやすいので多くの冒険者に鎧や盾として使われている
このモンスターの素材は1体分全部売れば一人で贅沢しなければ4日暮らせる程の金が手に入る
リュートは少しの携帯食糧を持っていき火山を出る
「そうだな~、あっちを探すか!」
リュートは適当に方向を決めその方向に足を動かす
暫く歩くと人の気配がし、近くの木に隠れ気配を消した
「はぁ~、モンスター倒すのももう飽きちゃった~!」
と、女性の声が聞こえる
「リンリ、もう少し警戒しろよ。その声を聞きつけてモンスターが襲ってくるかも知れないぞ」
次は男性の声だ。どうやら先程の女性はリンリと言うらしい
「おい、お前ら声が大きいぞ」
次は小声で言っていたので聞き取るのが難しかった。どうやらこの声も男の様だ
「ふぁ~、どうでも良いけどさ~眠たいよ、ムニャムニャ」
「もう少しだ我慢しろエノン」
眠たそうにしているのはエノンと言う女の子らしい
「じゃあ、そこの人に遊んでもらお~!」
足音はリュートの方へと近付いてくる
(まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい!)
リュートが頭の中で試行錯誤を重ね考えていると足音が止まってリュートの隣にエノンがやって来た
髪は空色の髪をしていて黒い瞳をキラキラとさせている
「エノーン!そっちに人はいないよー!」
その声はリンリと呼ばれていた女性の声だった
「居るよー!ほらー!」
リュートはリンリの声で一安心して考えるのを止めていたのでエノンに手を引っ張られ木から連れ出された
「うわぁっ!」
リュートは少し変な声を出して手を掴まれ出ていった
「あ、あ、モ、モモ、モ、モンスターよ~!」
リンリはリュートを指差し大きな声を出したその声で振り返り小声で話していた男性が叫ぶ
「せ、戦闘体勢に入れぇ!」
「はいっ!」
リンリ達はリュートに武器を向けてくる
「ちょ、ちょっと待てって!」
リュートが握られていない方の手を振り止める様に言う
「エ、エノンを離せ!」
エノンは首を傾げてリュートの手を握っている
「あのさー、俺が握られてるんだけど?」
リュートが怒られていた男性の方を見てエノンが握っている手を見せる
「お前が脅しているんだろ!」
男性は全く聞く耳を持たないのでリュートはとっととエノンを離そうとするとエノンは離したとほぼ同時に腕に飛び付いてきた
「なっ!」
「ふふ~ん!」
リュートが驚いているのに対してエノンはニッコリ笑っている
「離せって言ってるだろ!」
怒っていた男は大剣を振りかざしリュートに攻撃する
それをリュートはくっつかれていない方の拳で防御する
すると
キィィィン!
と鳴りグローブと大剣の間で火花が散った
リュートの足は少し地面に埋められ動き難くなった
「エノンを返せって言ってるだろ!」
「じゃあ、引き離してくれよ、俺にもやることがあるんだよ」
リュートは呆れた目で男を見る
「うるせぇー!問答無用だ!」
そう言うと男はリュートの鳩尾に蹴りを入れ、その反動で離れる。リュートも後ろへ数歩下がる
「ぐっ!」
「どうだ!見たか!これが俺の力だ!」
リュートは腹を押さえて方膝を着く
エノンは話を聞いていないみたいでずっとリュートの腕にしがみついている
「早く離せ!」
さっきの男は少し離れた所でずっと叫んでいる
するとエノンが腕から降り今度は肩に乗ってきた
「なっ!おい!エノン!」
「お兄ちゃんさー、この人の事悪く言うの止めてくれない?」
エノンは叫び続けている男に文句をやっと言う
「何でだエノン!そいつはモンスターだぞ!」
「この人は少なくとも私と遊んでくれるよ?」
「分かった!そいつに操られているんだな?今助け出してやるからな!」
男は勝手に一人で納得し攻撃してくる
「だから待てって!」
リュートの肩にエノンが乗っている為、避け辛く少しかすっている
「はぁー、ねぇねぇあなた何て言う名前なの?」
「俺の名前はリュートだ、よっ…と、早く降りてくれ!」
リュートはエノンと話しながら男の攻撃を避けていく
「じゃあリューくんだね!お願い!お兄ちゃん話聞いてくれないし遊んでくれないからつまんないんだよ、だから私を連れてって~」
「おいおい、ふざけるなよ俺もやることがあるんだよ」
リュートは男の攻撃を避け続けるが途中からリンリも参加してきた
「私も力を貸すわヘラン!」
エノンの兄はヘランと言うらしい
「う~ん、じゃあこうするよっ!」
エノンはそう言いリュートの目を隠す
「おい!止めろって!」
リュートがエノンの手を離そうとするとヘランの攻撃がリュートの足に当たりバランスを崩す
「おわっ!」
リュートは横にに倒れ込んだ
ドサッ
するとエノンの膝から血が出て泣き出した
「うわーん!痛いよ~!」
「よくもエノンを!」
「いやいや!お前のせいだろ!」
リュートはエノンの方へ行き自作ポーションを鞄から出し塗ろうとする
「止めろー!」
ヘランはエノンの前にいるリュートに思い切り切りつけたがエノンがいたことを思いだし止めようとしたが間に合わなかった
「はっ!しまった!エノン!」
ヘランの剣が当たる前にリュートはエノンを抱え横に転がる
「危ねー!」
先程自分が居た場所をリュートが見ると地面が1m位抉られていた
今あの場所に自分が居たらと思うとリュートはゾッとした
「大丈夫か?」
エノンの頭を撫でると気持ち良さそうに笑い
「うん!」
と答える
ヘランは今一人で考えに耽っているので今のうちにポーションをエノンに塗る。すると次はリンリと呼ばれた者がウィンドカッターで背中に攻撃してきた
「ぐわぁっ!」
リュートはエノンに倒れかかる
「リューくん!?大丈夫!?」
「大丈夫だからねエノン!貴女は私が助けてあげるわ」
「くそっ!だから人間は!」
リュートがリンリの方を怒りながら睨む
「リューくんは人間じゃないの?」
「ん?あぁ、俺は竜人だ」
リュートはエノンにそう言うとエノンはホッと溜め息を着いた
「良かった~!リューくんがモンスターだったら私どうしようか迷ってたよ~」
エノンがそう言うと傷が痛むのか立った時少しふらついていた
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫」
リュート達が会話しているとヘラン達に囲まれていた
「行くぞ!」
「「うん!」」
3人はそう言うと一斉にリュートに向かって走り出す
エノンはリュートの腰にしがみつき目を瞑っている
リュートは思い切りジャンプして木の枝の上に乗る
エノンはリュートに強くしがみついていたので一緒に木の上に来ていた
「お兄ちゃん、お嫁さんいる?」
エノンにいきなりそんな事を聞かれたリュートはブッと噴いてしまった
「な、何を言い出すんだ!」
「だって、お嫁さんになったら一生離れないって聞いたから連れてってくれると思って」
「はぁ、そんなにお兄ちゃんが嫌いなのか?始めて合った俺よりも」
「だってお兄ちゃんもこんなに気にしてくれなかったもん。お父さんとお母さんが居なくなってからいっつも友達とお外で遊んでるのに僕にはお外で遊んじゃダメ!ってお家に閉じ込めるんだよ?お外に出られるのも少ししか出られないもん!」
「はぁ、分かった、だが本当にそれで良いのか?もう人と会えなくなるかも知れないぞ?」
リュートがそう言うとエノンはリュートにもっと強く抱きつく
「別に良いよ!今までで一番リューくんが私の事気にしてくれたもん!」
(おいおい、マジかよ)
「じゃあ最後に別れを言って置け」
「は~い!」
エノンは下を見て叫ぶ
「お兄ちゃ~ん!」
「エノン!心配するな!今助けてやるからな!」
「私、これからリューくんと一緒に行くから!バイバイ!」
「それで良いか?」
「うん」
「じゃあ行くぞ!」
リュートはエノンを抱き抱え木から降り思い切り走って火山へ向かう
「ま、待て!」
後ろからヘランの声が聞こえるが無視して走り続ける
「はやいはや~い!もっともっと~!」
エノンがそう言うとリュートは反対する
「これでも疲れてるんだ、背中も痛いし、だから今日はこれで我慢してくれ」
リュートはそう言うとまた無言で走り続ける
そして、リュートが火山に着く頃にはもう夕方になっていた
「ここが俺の家だ!」
リュートはエノンに言うと
「ほえーー、何か鍛治屋さんみたい!」
「鍛冶屋だよ!」
リュートがそう言うとエノンが驚いていた
「そうなの!?てっきり冒険者だと思った!」
「冒険者じゃなくて悪かったな!」
リュートはエノンに言うとエノンが欠伸する
エノンはまだ10歳にもならない子供だ
なので早く寝かしつける事にする
「エノン?今日はもう遅いから寝るぞ?」
「う~ん」
エノンは眠たそうにリュートに返事する
リュートがベッドのある部屋へエノンを抱っこして連れていく
「一緒に寝よー?」
「一人で寝ろよ」
エノンに誘われたがリュートが断るとエノンが泣き出す
「一人じゃ怖い~!」
「はぁ、分かった分かった!一緒に寝るから、な!」
リュートがそう言うとエノンは泣き止みリュートに抱きついて寝る
「お休みなさ~い」
「お休み」
その日は夜ご飯を食べずに眠った
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