復讐の慰術師

紅蓮の焔

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6章 喜びの楽園

54話 謝罪

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コンコン

「シルビア~、お客さんだよ~!」
「帰って貰って!」
ドアに何かがぶつかる音がしてそこで会話が終わった
「ほらね?」
「レンゼ…あんたシルビアって子に何をしたの?」
「…え~…実は…あいつが寝惚けて俺を襲ったんだけどこの人が止めずに写真に納めようとしていた事に原因があります。突然ベッドの上で襲われたら流石に我慢にも限界があります。しかもそれ以降会う度に気不味くなるし流石に…ね?」
「襲われたんなら殴り返せば良いじゃない。よく殺されずに済んだね…」
「ロゼ、貴女はまだ知らなくて良いの」
ロゼが怒ってブーイングをすると同時にアリサはレンゼに提案した
「だったら1人で抜けば?」
「俺をなんだと思ってんだよ」
「エロいチビガキ」
「…怪我が治ったら覚えとけよ…」
「まさか超絶美少女のこの私まで狙うって言うの!? きゃー! エッチ!」
「え? レンゼってエッチだったの!?」
ロゼも真に受けてレンゼからそそくさと離れた
「ふざけんなよ…」
そんなコントみたいな事をしているとライズリックは再びドアをノックした
「シルビア~! お客さ「だから帰って貰ってって言ってるでしょ!」」
ライズリックはレンゼを床に降ろした
「今こそ君の出番だ!」
(元はと言えばあんたのせいだよ!)
心の中で突っ込み、レンゼは立ち上がってドアを開けようとするが鍵が閉まっていて入れなかった
「何度言ったら分かるの! 早く帰って貰って!」
レンゼは溜め息を吐いた
「少し離れててくれ」
「言われなくても離れてるわよ! 超絶美少女の私があんたに狙われない訳無いもの!」
なぜか自慢気に言うアリサに嘆息して親指の腹を噛み切り、ドアの隣の壁に魔術式を画いて魔力を通した
するとレンゼを取り込んでその場にはレンゼの姿は無かった
「どうなってるの?」
「私には分からない…」
「一人称変わってませんか?」
「怒るとつい俺って言ってしまうんだよね~」
ライズリックは大きな声で笑った





「シルビア…」
現在、レンゼの目の前には暗い部屋の中でベッドの上で枕に顔をうずめて小山座りをしている14歳の少女、シルビアがいた
「誰…?」
「俺、レンゼだ」
「なんの用よ…」
「ん~…そのな? なんて言うか…ごめんな?」
「何が? 得が無いと何もしないんでしょ?」
「あ~…たしかにそう言ったけどさ…その…」
「用が無いなら出ていってよ!」
枕を投げられ、それを躱すがシルビアは涙をポロポロ流してレンゼを見詰めていた
「ああ! もう!」
レンゼはその場で土下座した
「本当にごめんなさい! 俺が間違ってました! 実は性的欲求に打ち克てる自信が無くてわざと別れました! 本っ当にすみません!」
その声は部屋の外にまで大きく響き渡り、シルビアはベッドから降りてレンゼの方に歩いてきた
「最低…」
レンゼはこの場で殴り殺される覚悟をした
「なんで? それなら私と結婚でもなんでも申し込めば良いじゃない!」
「え、いや…」
「なんなら私を襲えば「ちょっと待て! おかしな方向に話が進んでる!」」
必死になっているシルビアを止めるとシルビアの顔を見た
その顔はやつれているが、頬を紅潮させて真剣な顔でレンゼを見詰めている
(これは…もしかしてあれか…プロポーズ)
「お、落ち着こうか…もう少し冷静になろ? な?」
「こうなりゃ結婚でもなんでもしてやる! さあ籍を入れに行きましょ!」
「おい! 落ち着け!」
(おかしい! 一体何が…)
レンゼは迫って来るシルビアの手を掴んで止めるが、物凄い力に押されていく
「な、なんだこの力!?」
この時レンゼは気が付いた
(入口が開かなかったのは物が置かれてるせいか!)
「レンゼぇ…」
「ぐっ!」
すぐに壁まで追いやられたレンゼは足まで使って突き離そうとするが離れる気配が無い
「どうしたんだよ! おい!」
そして必死に掴んでいたせいで汗ばんで手が滑り壁ドンで行く手を遮られ、その壁にはヒビが入っていた
「やっぱりおかしい…何かが! 何かに操られてる!」
『よく気が付いたな…』
シルビアの口の中から出てきた数本の黒い手が無理矢理シルビアの口を開いて、中から出てきたのは黒い球体に右につり上がった目を付けた何かだった
「な、なんだ一体…」
『あ? なんだ…だって? 俺はグリードだ! くっくっくっ…まあ今教えてもお前を殺すだけだがな!』
そしてスルスルとシルビアの口の中に戻っていき、シルビアの迫ってくる力が更に強くなった
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