復讐の慰術師

紅蓮の焔

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9章 計画当日

107話 束の間の休息

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「ふふふ…あなた方の様な者はつくづく嫌になりますよ」
「っ!?」
(いつの間に…!)
レンゼが気が付くとアベルとプライドが会話していた
「俺もお前が嫌いだよプライドちゃん…」
「人間如きがわたくしを"ちゃん"呼ばわりとは…不快ですね」
ニコニコと再び笑い始めるプライドに嫌気が差したのか会話中にも関わらずにプライドの顔面に金槌を投げまくる
(あっ、そうやって出したんだ…)
ロゼは瓦礫を金槌に変化させそれを手で何度も投げまくっていた
「くっ…姑息な…!」
「姑息で結構! あんたみたいな奴にアリサ殺らせるか!」
プライドは氷の剣で飛んでくる金槌をなんとか捌いている。しかしそれも長くは続きそうに無かった
「ぐっ…!」
1回、手の甲に当たり氷の剣を手放した
その途端にロゼは金槌を投げるのをやめて、床から幾つも柱を形成し、プライドを拘束した
「くっ…!」
「レンゼ! 早く殺しなさい! こいつを殺せば全て終わる!」
「ああ! 分かった!」
レンゼは走り出しプライドが落とした氷の剣を拾い、叫びながら胸骨にそれをぶち込んだ
「ぎゃぁァァァアアアァァァァァアァァァァァァァアァァァァァァァァァァァァァアァァァァァァァアアァァァァァァアアアァァァ!」

パキンッ!

プライドの体の中で何かが壊れる音が手に感じられ大きな声で叫んだ
「よっ…しゃァアァアァァァァァァァアアァァァァァアァァァァァァァァァアアァアァァァアァァァァアァアァァァァァァアアァ!」
その声が止むと同時にフラッと倒れた
「レンゼ!?」
「っ!?」
アベルとアリサが慌てて走って行き、覗き込むとレンゼは苦笑していた
「はは…血ぃ、出し過ぎたみたい…」

ゴンッ!

「!?」
突然、頭を殴られ白目を向いた
「なんでそんなになるまで戦ってたのよ! それにレンゼここに来てからこんな危ない事してたの!?」
「ちょ、アリサさん!? 怪我人ですよ!?」
「貴方は黙ってて…!」
アリサの眼光にアベルは一瞬で静かになった
「なんとか言いなさいよ!」
胸ぐらを掴んで前後に振りまくる
「ぎもぢ…わる…」
顔面蒼白になりアリサの手を掴んで止めさせると床に手を付け深呼吸する

ドゴッ!

「ゔぇッ!?」
「ふぅ…これは本気を出さなければ…ここで計画が崩されては元も子もないですし…」

パキパキ…パキンッ!

「中々梃子摺てこずらせてくれますね…」
プライドが再び動き出した
「おいおい…『何か』を破壊すれば死ぬんじゃ無かったのかよ…」
「説明が必要な様ですね。わたくしがグラトニーから石を奪ったのを覚えていますか?」
「…何が言いたい?」
「つまり、それを盾に自身の賢者の石を護ったのですよ」
その単語にアベルは目を見開いた
「賢…者の…石…まさか…あれか! 錬金術で造り出し、魔術を行使する際に無から有を産み出せる様にする…!」
アベルが拳を握るとプライドは顎に手を持っていく
「…そこまで知れ渡っているのですか…これはこれは…良い事を聞きました。感謝します。しかしそれはそれ、これはこれ、あなた方をここで殺すのは依然として変わりません」

ヒュヒュッ!

風切り音と共に氷柱が大きくなりながらアベルの元へ飛んで行く
「くっ…!」
自分の頬を殴り体勢を崩して態とこけて回避すると再び氷柱が飛んできた
「くそっ…!」
左に転がって避けるとそのまま立ち上がり、手を軸にしてその場で回転すると同時にアベルの頬を氷柱が掠めた
「ちょっとばかしその石…渡して貰おうか…」
「…? 人間風情に与える筈無いでしょう? あれだけ恩を売っておいた者に失望させられ、挙句の果てにはあの様な反抗的な態度を取る者も現れた…」
そう言うと同時にプライドの後ろで赤く発光した
「なので本能に従う動物と言う物は素晴らしいのですよ。裏切らない、逆らわない、情がない。の3つの無いが揃っている。情に流されるあなた方よりはマシな筈です」
それが言い終わるとプライドの後ろで光っていた赤は消え、それと同時に咆哮が鳴り響く
合成獣キメラ、あれは中々使えますね」
「グルァァァァァァアァァァァァァァアアァァアァァアァァァァァァァアァアアァァァアァアァァァァァアァァァァァアァァアアァ!」
「マジかよ…!」
先程の合成獣キメラが刺さった棘を破壊して再び作動し始めた
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