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12章 放浪
164話 強化
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「それで…いつぐらいに着きそうなんですか?」
レンゼがマルクに聞くと溜め息を吐かれた
「あのな…俺がなんでこれに駆り出されたか分かって行ってるのか?」
「いや、知りません」
「邪魔者なんだよ。まだガキのお前に愚痴っても仕方無いけど大きくなれば問題が生まれてくんだよ」
顔を引き攣らせて殴り倒すのを我慢しながら微笑んだ
「そ、そうですか。あ、因みに言いますと戦うのは貴方です。覚悟は「ちょ! ちょっと待てよ! 俺があいつらと戦う!? 無理無理! あんな化物達を倒せるか!」」
化物と言われて最初に出てきたのがラストだった
「化物…まあ、それでも大丈夫です。戦闘は得意なのでしょう? 後はこちらも貴方に手助けは一応するので頑張って下さい。私の命は貴方に託されているのです」
「何言ってんの? 確かに喧嘩強いよ? それでも戦いが強い訳じゃ無いから。それに殺したのだって獲物くらいだし人は殺した事ねぇよ」
マルクがそこそこ話しやすい相手で助かったと思ったレンゼは内心ホッとしていた
「大丈夫です。貴方の筋繊維と体の一部分を強化しますので」
「そんな魔法みたいな事出来たら苦労しねぇよ。魔術だって等価交換…? だっけ? その原則に基づいて行われてるんだろ?」
「えぇ。ですから体の内部の物を使うんですよ。例えば骨…とかね」
「いやいや、骨を武器にして戦えとか言うのか? 無理だろ。痛そうだし」
「多少は折れやすくなりますが格段に強くはなりますよ」
「う~ん……まあ、折れやすくなる程度なら頼む。どうせ死ぬんだったら少しでも、何にでも縋りてぇよ」
マルクが微笑むとレンゼは左を向いて大きくくしゃみをした
「おいおい。本当に風邪気味だったのか?」
「まあ、そうですね。これでも結構シンドいです」
「なら休んだ方が「それでは困ります。そこまで長居は出来ないので。精々今日一日泊めて貰えればそれで構いません」」
「そうか…」
そこで会話が途切れて無言のままマルクは川の上流へと登っていく
「着いた…ここが賊の根城だ…」
レンゼがマルクの肩からチラリとそれを見ようと顔を出す
そこは定番の洞窟で、レンゼ達はその近くの木に隠れている
「それじゃあちょっと擽ったいかも知れないけど我慢して…」
ペロリと小指を舐めるとマルクの首の後ろに小さな魔術式を画く
暗示は組み換え
「やけに色っぽい…」
「武器の代わりに素手で行って。筋力はこっちで調整する…」
「どうや「骨のカルシウムって言うミネラルを分解し筋肉の一部へと再構築するんだよ。大雑把に組み換えるだけなら別に良いんだけど流石に命が掛かってるから。因みにここまでするには一つ一つを原子並に理解してないといけないけどね…」」
レンゼの唾液が固まり、マルクの首筋に魔術式が太陽の光を僅かに反射して見える
「少し痛いかも知れないけど我慢して。念のためだから」
マルクの首筋に両手を置いて魔術式に魔力を流す
プシュ!
「ぐぁ!」
「血は拭いておくから」
「何したんだよ…!」
「魔術式の移し替え。唾液じゃ乾く可能性もあるから」
マルクの首筋をコートの裾で拭いて魔術式通りに傷が残っているのかを確認すると頷いた
「行って。後、調整するんだから当然私の事を背負ったままで」
「なっ!? 何がなんでもそれは無理だ「無理じゃない。やろうとしないから無理なんだ。人から人間になって。例え無謀な勇気も強さが伴えばそれは英雄と成り得る。勇気がマルクさん、強さが私。とにかく喧嘩するつもりでやって。そうすれば私が勝手に貴方を強化するから」」
マルクはレンゼを背負って顔を引き攣らせた
「と、とにかく喧嘩みたいにすれば良いんだな?」
「うん。後、親玉は生かして。話したいから」
「りょ、了解…?」
マルクはレンゼを担ぎ直すと深呼吸をしてその洞窟に乗り込んだ
レンゼがマルクに聞くと溜め息を吐かれた
「あのな…俺がなんでこれに駆り出されたか分かって行ってるのか?」
「いや、知りません」
「邪魔者なんだよ。まだガキのお前に愚痴っても仕方無いけど大きくなれば問題が生まれてくんだよ」
顔を引き攣らせて殴り倒すのを我慢しながら微笑んだ
「そ、そうですか。あ、因みに言いますと戦うのは貴方です。覚悟は「ちょ! ちょっと待てよ! 俺があいつらと戦う!? 無理無理! あんな化物達を倒せるか!」」
化物と言われて最初に出てきたのがラストだった
「化物…まあ、それでも大丈夫です。戦闘は得意なのでしょう? 後はこちらも貴方に手助けは一応するので頑張って下さい。私の命は貴方に託されているのです」
「何言ってんの? 確かに喧嘩強いよ? それでも戦いが強い訳じゃ無いから。それに殺したのだって獲物くらいだし人は殺した事ねぇよ」
マルクがそこそこ話しやすい相手で助かったと思ったレンゼは内心ホッとしていた
「大丈夫です。貴方の筋繊維と体の一部分を強化しますので」
「そんな魔法みたいな事出来たら苦労しねぇよ。魔術だって等価交換…? だっけ? その原則に基づいて行われてるんだろ?」
「えぇ。ですから体の内部の物を使うんですよ。例えば骨…とかね」
「いやいや、骨を武器にして戦えとか言うのか? 無理だろ。痛そうだし」
「多少は折れやすくなりますが格段に強くはなりますよ」
「う~ん……まあ、折れやすくなる程度なら頼む。どうせ死ぬんだったら少しでも、何にでも縋りてぇよ」
マルクが微笑むとレンゼは左を向いて大きくくしゃみをした
「おいおい。本当に風邪気味だったのか?」
「まあ、そうですね。これでも結構シンドいです」
「なら休んだ方が「それでは困ります。そこまで長居は出来ないので。精々今日一日泊めて貰えればそれで構いません」」
「そうか…」
そこで会話が途切れて無言のままマルクは川の上流へと登っていく
「着いた…ここが賊の根城だ…」
レンゼがマルクの肩からチラリとそれを見ようと顔を出す
そこは定番の洞窟で、レンゼ達はその近くの木に隠れている
「それじゃあちょっと擽ったいかも知れないけど我慢して…」
ペロリと小指を舐めるとマルクの首の後ろに小さな魔術式を画く
暗示は組み換え
「やけに色っぽい…」
「武器の代わりに素手で行って。筋力はこっちで調整する…」
「どうや「骨のカルシウムって言うミネラルを分解し筋肉の一部へと再構築するんだよ。大雑把に組み換えるだけなら別に良いんだけど流石に命が掛かってるから。因みにここまでするには一つ一つを原子並に理解してないといけないけどね…」」
レンゼの唾液が固まり、マルクの首筋に魔術式が太陽の光を僅かに反射して見える
「少し痛いかも知れないけど我慢して。念のためだから」
マルクの首筋に両手を置いて魔術式に魔力を流す
プシュ!
「ぐぁ!」
「血は拭いておくから」
「何したんだよ…!」
「魔術式の移し替え。唾液じゃ乾く可能性もあるから」
マルクの首筋をコートの裾で拭いて魔術式通りに傷が残っているのかを確認すると頷いた
「行って。後、調整するんだから当然私の事を背負ったままで」
「なっ!? 何がなんでもそれは無理だ「無理じゃない。やろうとしないから無理なんだ。人から人間になって。例え無謀な勇気も強さが伴えばそれは英雄と成り得る。勇気がマルクさん、強さが私。とにかく喧嘩するつもりでやって。そうすれば私が勝手に貴方を強化するから」」
マルクはレンゼを背負って顔を引き攣らせた
「と、とにかく喧嘩みたいにすれば良いんだな?」
「うん。後、親玉は生かして。話したいから」
「りょ、了解…?」
マルクはレンゼを担ぎ直すと深呼吸をしてその洞窟に乗り込んだ
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