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12章 放浪
閑話 父親
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数日前……
「いやぁ、まさかお母さんのお友達が来るとは思いませんでした」
コップに牛乳を入れて金髪長身の男、イラの前に置く。するとそれで喉を潤した
「あはは……ごめんね。急にお邪魔しちゃって」
「いえ、一人で暇だったので」
アリサが微笑むとイラは持っていたコップをテーブルに置いて微笑んだ
「……そうか……アリシア達は、逝ったのか……」
「あ……ごめんなさい……!」
「……良いよ良いよ。それより、お墓……とか作ってるのかな?」
「あ、はい。こっちです」
家から出て焼かれた家の前へ案内した
「こんな所に……所で、リゼにアリシア、残りの三つは?」
「え~と……レンゼのペットのブレイブとケインと……誰だろう? すみません。分かりません……」
ペコッとお辞儀をして謝るとイラは墓を前に微笑んだ
「リゼは……寿命で死んでしまったのかい? それとも……」
「……知って、どうするんですか?」
「……はは、優しいね。君は」
イラはアリサに背を向けて空を仰ぎ、目を細めた
「世の中が……この村の人たちみたいに優しければ……俺も優しくなれたんだろうなぁ……」
それを聞いてアリサは首を傾げた。それとほぼ同時にイラが振り返りアリサに聞いた
「そう言えばレンゼって……誰の事? 俺の知ってる限りそんな名前の人は居なかったと思うけど……」
「あ、レンゼは……リゼさんの……ご子息です」
勢い良く振り返ってアリサの事を目を見開いて見詰めた
「リゼの……息子?」
「はい」
「……今、何処に?」
「それはちょっと……皆、家出しちゃったので分かりません」
後頭部を掻いて答えると今度はイラが首を傾げた
「皆? レンゼ以外にも誰か居たのかい?」
「……レンゼの双子にロゼって言う女の子が……」
「つまり俺の子供は双子だった訳か。一卵性かい? 二卵性?」
アリサは難しい顔をして首を傾げた
「いちらんせいってなんですか?」
「え~と……顔が似てる?」
「はい! それはもう本当に! 髪の毛の色でしか見分け付かない程……!」
手で自分の髪を触って表現するとイラは大きく嗤い出した
「そうかいそうかい! どんな見た目か。詳しく教えてくれないか? 俺も……旅の途中で会った時に何かしら知っておきたいから」
「え~っと、レンゼの方は金髪金眼の本当に女の子みたいな、見てるだけなら女の子って間違うほど女の子っぽい七歳くらいの見た目の男の子。本当は十七歳ですよ?
ロゼの方は茶髪に茶眼にレンゼと同じくらいの身長の可愛い女の子。今はラストって人と一緒に居るみたいです」
「う~ん……つまり俺じゃなくてリゼに似たんだな……」
服のポケットから一枚の写真を取り出し、それを見詰めている間にニヤニヤと頬を緩ませていった
「おっと……! すまない。聞いておいて悪い事したね」
「いえ、大丈夫です」
アリサが苦笑しながら答えるとイラも苦笑してポケットに写真を直した
「所でさっきの紙は?」
「ん? これかい? これはリゼの写真。出て行く前に撮ったんだけど……やっぱり可愛い……」
イラはアリサに写真を見せる
そこにはまだ若いリゼが右手の人差し指を頬に当てて右肘を左手で持ち、体を少し左側を奥に斜めに向けて瞳だけ少し上を見上げて何かを考えているような姿で写っていた
「最後に見た時と余り見た目は変わってないんですね」
「そうかい? 実はこれ、彼女に内緒でこっそり撮ったんだけど一番良く撮れてる写真なんだよ~。因みに後、十枚くらい持ってるんだけど……見る?」
息を荒くしてアリサに言い寄って来るイラから手で少し押し返して距離を置き、目を逸らした
「い、いえ……別に大丈夫です……」
「そうか……それは残念だ」
呼吸を整え、イラは写真を一枚アリサに手渡した
「これは君のお母さんが子供の時に撮った写真だよ。写真立てにでも飾って置くと良い」
アリサはそれを受け取ってペコッとお辞儀をした
「ありがとうございます」
「その代わり……レンゼかロゼが戻って来た時に俺の事を言っておいてくれないか?」
「はい。分かりました」
コクンと頷くとイラは微笑んだ
「またいつか。縁があれば会おう」
そう言ってイラはアリサに背を向けて歩いて行った
「ハァ……皆、死んでしまったのか……すまんなぁ……守ってやるって言ったのに……」
再び大きく溜め息を吐くとチラッと振り返った
「それに……あの子には悪いが……いや、もう俺とこの村には何の因果も無い」
目を瞑って再び前を向くと前方を睨み付けた
「家の女房を殺した罪は重いぞ……! スペービァ……!」
肩まで伸びている髪が少し浮かび上がるとハッとして深呼吸をし、落ち着くと髪も元に戻った
「……中心に……か」
そう呟くと再び歩み始めた
「いやぁ、まさかお母さんのお友達が来るとは思いませんでした」
コップに牛乳を入れて金髪長身の男、イラの前に置く。するとそれで喉を潤した
「あはは……ごめんね。急にお邪魔しちゃって」
「いえ、一人で暇だったので」
アリサが微笑むとイラは持っていたコップをテーブルに置いて微笑んだ
「……そうか……アリシア達は、逝ったのか……」
「あ……ごめんなさい……!」
「……良いよ良いよ。それより、お墓……とか作ってるのかな?」
「あ、はい。こっちです」
家から出て焼かれた家の前へ案内した
「こんな所に……所で、リゼにアリシア、残りの三つは?」
「え~と……レンゼのペットのブレイブとケインと……誰だろう? すみません。分かりません……」
ペコッとお辞儀をして謝るとイラは墓を前に微笑んだ
「リゼは……寿命で死んでしまったのかい? それとも……」
「……知って、どうするんですか?」
「……はは、優しいね。君は」
イラはアリサに背を向けて空を仰ぎ、目を細めた
「世の中が……この村の人たちみたいに優しければ……俺も優しくなれたんだろうなぁ……」
それを聞いてアリサは首を傾げた。それとほぼ同時にイラが振り返りアリサに聞いた
「そう言えばレンゼって……誰の事? 俺の知ってる限りそんな名前の人は居なかったと思うけど……」
「あ、レンゼは……リゼさんの……ご子息です」
勢い良く振り返ってアリサの事を目を見開いて見詰めた
「リゼの……息子?」
「はい」
「……今、何処に?」
「それはちょっと……皆、家出しちゃったので分かりません」
後頭部を掻いて答えると今度はイラが首を傾げた
「皆? レンゼ以外にも誰か居たのかい?」
「……レンゼの双子にロゼって言う女の子が……」
「つまり俺の子供は双子だった訳か。一卵性かい? 二卵性?」
アリサは難しい顔をして首を傾げた
「いちらんせいってなんですか?」
「え~と……顔が似てる?」
「はい! それはもう本当に! 髪の毛の色でしか見分け付かない程……!」
手で自分の髪を触って表現するとイラは大きく嗤い出した
「そうかいそうかい! どんな見た目か。詳しく教えてくれないか? 俺も……旅の途中で会った時に何かしら知っておきたいから」
「え~っと、レンゼの方は金髪金眼の本当に女の子みたいな、見てるだけなら女の子って間違うほど女の子っぽい七歳くらいの見た目の男の子。本当は十七歳ですよ?
ロゼの方は茶髪に茶眼にレンゼと同じくらいの身長の可愛い女の子。今はラストって人と一緒に居るみたいです」
「う~ん……つまり俺じゃなくてリゼに似たんだな……」
服のポケットから一枚の写真を取り出し、それを見詰めている間にニヤニヤと頬を緩ませていった
「おっと……! すまない。聞いておいて悪い事したね」
「いえ、大丈夫です」
アリサが苦笑しながら答えるとイラも苦笑してポケットに写真を直した
「所でさっきの紙は?」
「ん? これかい? これはリゼの写真。出て行く前に撮ったんだけど……やっぱり可愛い……」
イラはアリサに写真を見せる
そこにはまだ若いリゼが右手の人差し指を頬に当てて右肘を左手で持ち、体を少し左側を奥に斜めに向けて瞳だけ少し上を見上げて何かを考えているような姿で写っていた
「最後に見た時と余り見た目は変わってないんですね」
「そうかい? 実はこれ、彼女に内緒でこっそり撮ったんだけど一番良く撮れてる写真なんだよ~。因みに後、十枚くらい持ってるんだけど……見る?」
息を荒くしてアリサに言い寄って来るイラから手で少し押し返して距離を置き、目を逸らした
「い、いえ……別に大丈夫です……」
「そうか……それは残念だ」
呼吸を整え、イラは写真を一枚アリサに手渡した
「これは君のお母さんが子供の時に撮った写真だよ。写真立てにでも飾って置くと良い」
アリサはそれを受け取ってペコッとお辞儀をした
「ありがとうございます」
「その代わり……レンゼかロゼが戻って来た時に俺の事を言っておいてくれないか?」
「はい。分かりました」
コクンと頷くとイラは微笑んだ
「またいつか。縁があれば会おう」
そう言ってイラはアリサに背を向けて歩いて行った
「ハァ……皆、死んでしまったのか……すまんなぁ……守ってやるって言ったのに……」
再び大きく溜め息を吐くとチラッと振り返った
「それに……あの子には悪いが……いや、もう俺とこの村には何の因果も無い」
目を瞑って再び前を向くと前方を睨み付けた
「家の女房を殺した罪は重いぞ……! スペービァ……!」
肩まで伸びている髪が少し浮かび上がるとハッとして深呼吸をし、落ち着くと髪も元に戻った
「……中心に……か」
そう呟くと再び歩み始めた
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