復讐の慰術師

紅蓮の焔

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13章 前哨戦

215話 男と女の攻防戦

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「うぁ……? あぁ……」
「ハァ……貴方、落ち着いて。戻りたいでしょう?」
動き出した男の頭を撫でて宥め、男は再びゆっくりと目を瞑った
「つまりアレか……貴様達は我が部下を殺した張本人と言う訳か……」
「……? 言ってるでしょう? 私達はあの子供から彼女に救けられた。彼女はその少年に殺された……と」
ジョンは溜め息を吐いて眉間を摘んでいた手を女に向けて親指と中指の関節を付け合わせる
「俺は何も女性とは言ってないぞ?」
「軍服を着たのは彼女だけだから……」
「そして俺は部下と言っただけで軍人だとは言っていない」
「ッ! ハァ……私の知る限りでは部下とは軍人のイメージでした……」
「そうか……そう言われては何も言い返せまい……」
腕を下ろすと女を睨んだ
「貴様……何者だ?」
「と……言いますと?」
「考えてもみろ。あり得んだろうあの様な殺され方をされた上にその子供を退却させる事が出来た……と? あり得ない。その上貴様らは殺しても死なないときた。仮にその子供と繋がっていないのならその子供に運良く見付からなかった? それなら何故ここで寝ている。……さあ白状して貰おうか……」
女は溜め息を吐いてジョンの双眸を見据えた
「ハァ……やれやれ、なんで今日に限ってこう戦闘、戦闘、戦闘なんですか? もう懲り懲りですよ……」
「ほう? 認めるのだな?」
「はい。確かに私はその子供と繋がっていますよ……」
後頭部を掻いて男の上に座ると猫背になって座った
「だから……どうかしたんですか? 私がその子と繋がっているからなんなんですか?」
「それは俺の質問から派生した質問に過ぎない……本質は。これだ」
「ハァ……どうせ殺めたと言えば先程と同じ様に撃たれ、言わなくても何か理由を付けて撃つのでしょう?」
無言で指を鳴らす準備をするジョンを見詰めて男から立ち上がるとポンッと男を叩いて起こした
「あ~ぁぁあ……誰……? 起こしたの?」
「貴方……彼が……貴方を起こしたの」
「そう……」
男は立ち上がってジョンを目を見詰めた
「ッ!」
突然重くなり、床が軋む
「……何? そう言う事か……」
片膝を着いて片手で顔を隠し、深呼吸をしていると男がジョンの前まで来て両腕を振り上げた
「こうやって……」

パチンッ!

「私の……いや、少尉を殺したのだな!」
眉間にシワを寄せ、歯を食い縛り、頬を筋肉を痙攣させながら男を睨む
男は青い閃光を胸に喰らい、白目を向いて後ろに倒れた
「ッ……ぁ……!」
その巨体に押し潰され、女は慌てて逃げようとするも失敗
「ぐッ……!」
女が男の下から退こうと藻掻き始めるとジョンはその頭の上に足を乗せた
「スゥぅぅ……ハァぁぁ……私の部下が世話になった……詫びとしてこれを受け取って貰おうか」
「ハァ……憂鬱……」
「ほう。ならば手っ取り早く殺してやろう。殺し尽くしてやろう」
ジョンが再び指を鳴らす準備をすると女はジョンの足首を掴んだ
すると糸の切れた人形の様に倒れた
「ッ! 何を!」
「……面倒臭い……やりたくない……憂鬱……なのにやらないと、いけない……嫌だ……憂鬱……」
起き上がると、直ぐ様指を鳴らそうとするが頭を触れられ、再び後ろに倒れた
「貴方、起きて……朝よ」
男を揺するとまじろぎながら女を見た
「んぁ……あぁ~……もう……朝……?」
「えぇ。後、そこの男、貴方を殺そうとしてたのよ。そんな悪い人にはお仕置きしないとだね?」
「うん……」
「でも私じゃお仕置き出来なかったの。だから代わりにやってくれない?」
「分かった……俺……お仕置き……」
頭を抱えて漸く座ったジョンを見詰めて歩いて行く
「ッ! ……なんだお前か……」
ジョンは素早く指を鳴らす。すると白い閃光が男に向かって迸り、男の首に当たると血が噴き出て男は倒れた
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