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15章 向かう先には……
258話 異常事態
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「も、もも、もしかして……死んじゃうの?」
「……絶対に逃げる。逃がす」
アリサを立たせると再び手を引いて走り出す
「ハァ……ハァ……」
「本当に大丈夫なの!? もう息切れしてるじゃない!」
「……安心、しろ。大丈夫」
手の甲で汗を拭ってニコッと微笑んで見せると突然止まった
「ハァ……ハァ……ハァ……くそっ」
「ど、どうかしたの?」
「囲まれた……」
アリサの手首をギュッと掴む
「もしかして……怖いの?」
「は? そんな訳ねぇだろ。体力だ。体力」
警戒するように目だけを動かし辺りを見回す。すると、ゆっくり拍手をした時のような音が響く
「いやぁ……ゴミのくせして中々だよ」
「誰だ!」
レンゼが鞄に手を入れ、声が聞こえて来た方を睨み付ける
「おやおや、子供が二人……それも女の子にここまで逃げられてたとはね……ま、君達がスラムの小汚い奴じゃなけりゃ仲良くしたかったんだけどね~」
そう言って出て来たのは金髪金眼の黒服を身に纏いニコニコと張り付いた笑顔を浮かべる青年だった
「あんたは……」
「スラムのガキに名乗る名前なんて無いね」
青年は右手を挙げる。すると辺りからカチャリと小さく鳴る
「じゃ、君達に選択肢を与えよう」
そう言うと大きく息を吸い、指を二本立てる
「まず一つ、このまま僕達に殺される」
一本だけ曲げる。同時にレンゼが鞄からノートを取り出した
「そして二つ目は……慰安婦として「断る!」」
一枚目を千切って片手で丸めると青年に向かって投げ付ける
「無駄なのに……そんな事も分からないとはやっぱりスラムのガキだな……」
青年は腕を大きく横に振る。すると肩の辺りが青く発光して竜巻が起こり上空へと舞い上がった
「ぐぉわッ!」
「きゃァァあああ!」
「ん? これは?」
先程レンゼが投げた紙が上から落ちてきて拡げた
「ッ! 魔術式……」
紙には淡く発光している魔術式が画かれている
「これはこう通るから……あれ? 一箇所に集まってこれじゃあ短絡じゃ……あ……」
ボンッ!
「よっし! 命中!」
下で起こった爆発を見るとレンゼは小さくガッツポーズをした
「何があったの!? ああ、それよりこのままじゃ落ちちゃうぅぅ! どうすればぁあああ!」
頭を抱えて暴れているアリサの頭を撫でるとニコッと微笑んだ
「落ち着け。まだ方法はある」
ノートをパラパラと捲りその内の一ページを見付けると脚で挟む
「落ち着けぇ……魔力を練り上げる……」
目を閉じて大きく深呼吸をすると合掌をした
「はぁああ……!」
左手でノートを掴んで右手で魔術式の上に手を置く
すると蒼く発光し始める
「もう終わりだぁあああ!」
もう地面が百数十mの所まで迫り、アリサが涙を流す
しかし突然レンゼ達は徐々に失速しており、頭をぶつけた
「いだっ!」
「ぐっ! ……間に合ったぁ……」
アリサはハッとして座ると自分の身体中を触る
「い、生きてる! 生きてるっ!」
両手を胸の前で合わせて涙を目尻に溜めながら笑顔で空を見上げた
「神様なんて居ないって言ってごめんなさい! 助けて頂きありがとうございます!」
「あ~……いや、おかしいと思わないの?」
頭を擦りながらクルリと半回転して座るとアリサの方を見る
「何が!?」
「だってあんな上空から落ちて来たのに頭から少し血を流すだけで済んだんだよ?」
「……神様だから!」
「分かったよ。神様……ね」
目を逸らして溜め息を吐く
「俺がやったって事は可能性に入れてないのか……」
再び長い溜め息を吐くと辺りを見回す
「一応短絡式を作ってみたが……上手くショートしてくれたみたいだな」
ホッと胸を撫で下ろすと立ち上がった
「アリサ。今の内にここから離れるぞ」
「え? あ、うん!」
アリサが立ち上がるとレンゼはアリサの手を引っ張り再び走り出した
「……絶対に逃げる。逃がす」
アリサを立たせると再び手を引いて走り出す
「ハァ……ハァ……」
「本当に大丈夫なの!? もう息切れしてるじゃない!」
「……安心、しろ。大丈夫」
手の甲で汗を拭ってニコッと微笑んで見せると突然止まった
「ハァ……ハァ……ハァ……くそっ」
「ど、どうかしたの?」
「囲まれた……」
アリサの手首をギュッと掴む
「もしかして……怖いの?」
「は? そんな訳ねぇだろ。体力だ。体力」
警戒するように目だけを動かし辺りを見回す。すると、ゆっくり拍手をした時のような音が響く
「いやぁ……ゴミのくせして中々だよ」
「誰だ!」
レンゼが鞄に手を入れ、声が聞こえて来た方を睨み付ける
「おやおや、子供が二人……それも女の子にここまで逃げられてたとはね……ま、君達がスラムの小汚い奴じゃなけりゃ仲良くしたかったんだけどね~」
そう言って出て来たのは金髪金眼の黒服を身に纏いニコニコと張り付いた笑顔を浮かべる青年だった
「あんたは……」
「スラムのガキに名乗る名前なんて無いね」
青年は右手を挙げる。すると辺りからカチャリと小さく鳴る
「じゃ、君達に選択肢を与えよう」
そう言うと大きく息を吸い、指を二本立てる
「まず一つ、このまま僕達に殺される」
一本だけ曲げる。同時にレンゼが鞄からノートを取り出した
「そして二つ目は……慰安婦として「断る!」」
一枚目を千切って片手で丸めると青年に向かって投げ付ける
「無駄なのに……そんな事も分からないとはやっぱりスラムのガキだな……」
青年は腕を大きく横に振る。すると肩の辺りが青く発光して竜巻が起こり上空へと舞い上がった
「ぐぉわッ!」
「きゃァァあああ!」
「ん? これは?」
先程レンゼが投げた紙が上から落ちてきて拡げた
「ッ! 魔術式……」
紙には淡く発光している魔術式が画かれている
「これはこう通るから……あれ? 一箇所に集まってこれじゃあ短絡じゃ……あ……」
ボンッ!
「よっし! 命中!」
下で起こった爆発を見るとレンゼは小さくガッツポーズをした
「何があったの!? ああ、それよりこのままじゃ落ちちゃうぅぅ! どうすればぁあああ!」
頭を抱えて暴れているアリサの頭を撫でるとニコッと微笑んだ
「落ち着け。まだ方法はある」
ノートをパラパラと捲りその内の一ページを見付けると脚で挟む
「落ち着けぇ……魔力を練り上げる……」
目を閉じて大きく深呼吸をすると合掌をした
「はぁああ……!」
左手でノートを掴んで右手で魔術式の上に手を置く
すると蒼く発光し始める
「もう終わりだぁあああ!」
もう地面が百数十mの所まで迫り、アリサが涙を流す
しかし突然レンゼ達は徐々に失速しており、頭をぶつけた
「いだっ!」
「ぐっ! ……間に合ったぁ……」
アリサはハッとして座ると自分の身体中を触る
「い、生きてる! 生きてるっ!」
両手を胸の前で合わせて涙を目尻に溜めながら笑顔で空を見上げた
「神様なんて居ないって言ってごめんなさい! 助けて頂きありがとうございます!」
「あ~……いや、おかしいと思わないの?」
頭を擦りながらクルリと半回転して座るとアリサの方を見る
「何が!?」
「だってあんな上空から落ちて来たのに頭から少し血を流すだけで済んだんだよ?」
「……神様だから!」
「分かったよ。神様……ね」
目を逸らして溜め息を吐く
「俺がやったって事は可能性に入れてないのか……」
再び長い溜め息を吐くと辺りを見回す
「一応短絡式を作ってみたが……上手くショートしてくれたみたいだな」
ホッと胸を撫で下ろすと立ち上がった
「アリサ。今の内にここから離れるぞ」
「え? あ、うん!」
アリサが立ち上がるとレンゼはアリサの手を引っ張り再び走り出した
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