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17章 もう、後戻りは出来ないから……
292話 対面。対話
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「いや……分かってましたけど……」
レンゼとサラは二人並んで椅子に座り、レンゼは固唾を飲んで薄笑いを浮かべる。レンゼ達の対面にはシルビアの父であるライズリック、その隣にはレインが座り、方やサラを、方やレンゼを見詰めている。そして四人の前にはコップが置かれ、そこには茶色い透明な液体が注がれていた
「大分……怖いです……」
「む? そうかね。すまない。して、もういちど、言ってもらえるかね?」
レインの言葉にコクリと頷くとレンゼは深呼吸をして胸を撫で下ろす
「ふぅぅぅ……はぁぁぁ……よし。ではもう一度言います。凄い人達と戦いに行くので助けて下さい」
「レンゼくん? それはつまり、喧嘩……と取って良いのかな?」
「はい。それもまさにこの国の存亡を賭けた……みたいな感じの……です」
「化物達と戦うのですが勝てる見込みが低いのでこうして頼みに来てるんです」
徐々に声が小さくなっていくレンゼの隣でサラがそう言っているが声が小さく誰にも聞こえていない様子で、ライズリックとレインはレンゼをジッと見詰め、ライズリックが溜め息を吐く
「でもね? 喧嘩くらいで家の用心棒を『貸してくれ』なんて……多分どこに行っても断られるよ? それとも……何かここで無いといけない理由でもあるのかい?」
「はい! それはもうここじゃ無いと勝率なんてほぼほぼ変わらないので!」
ピシッと姿勢を整えて言うもライズリックは眉間にシワを寄せて目を閉じ腕を組む。そして片目だけ開けてその目でレンゼを見詰めると口を開いた
「……う~ん。正直言って……バカバカしくて話にならないよ? せめて理由くらいはちゃんとしてないと」
「ですから……その……この国の存亡を賭けた──」
「そういうのいいから。本当のことを話して?」
テーブルに置かれているコップを手に取り、音を立てずに飲み干すとテーブルに再び置く。正確にはテーブルに置かれた白いコースターの上にそのコップを置く
「だったらどう言えば良いんですか……。本当のことを話して『嘘だ。本当のことを言え』と言われるならどう言えば信じて貰えるんですか……」
「じゃあね、仮にだけど僕とシルが明日結婚するよ。って言ったら信じるかい? 信じないだろう? それと同じくらいバカげた話なんだよ。この国の存亡に関わるって……ただの喧嘩がそこまでの規模になるはずないじゃないか」
溜め息を吐くライズリックに、口をつぐんで俯くとそのまま沈黙が流れる
「それで話は終わりかい? だったら──」
「いいえ! どうか、お願いします!」
テーブルに頭を強く打ち付けて頼み込むが返ってきたのは「ごめんね」の一言。やおら頭を上げるとライズリックの方へ体を向け、もう一度頭をテーブルに打ち付けた
「お願いします! どうか、レインさんを連れて行く許可を……!」
「ライズリックさん、流石にここまでされてることですし──」
「それでもダメなものはダメ。この世は何かしてもらう為には相応の何かが必要なんだ。それを教えないといけない。たとえ子供であってもね」
頭を上げ、冷たい視線でレンゼを見下ろすライズリックの顔を見上げ今度はゆっくりと頭を下ろしテーブルに当たる直前で止める
「お願いします……ッ!」
「いや、だからね? 話聞いてた?」
頭を上げて顎を上げ、すっとライズリックの顔を見上げる
「なら理由を言えば信じてくれますか?」
「理由次第だけどね?」
「信じてもらえないと思っているからこそ言わないんです。信じてもらう為に言うのに信じてもらえないのなら言うだけ無駄でしょう? だから言わない。だから、お願いします」
今度は頭を下げない。しっかりとライズリックの顔を見詰め、瞳を見詰め、小さく息を呑む
「だとしても──」
「休暇……取っても宜しいですかな?」
「はい?」
呆気に取られた感じで隣に立っている初老を既に迎えた男へ目を向ける。レインは少しだけ首を横に向けると軽く微笑んだ
「そういえば私、休暇が数日分残ってた気がします。その分をここで使っても宜しいですかな?」
「……はあ……分かったけど、無理はするな。貴方が強いのは重々承知だけど、実際、何を考えているか解らない女に頼むことしか脳の無い子供──」
ライズリックの言葉に反応し、レンゼは頬を引き攣らせておかしな笑みを、サラは小さく舌打ちして、そこまで無表情ではありません。と普段通りに呟き二人の視線がライズリックに集中する
「……気を付けて」
レインはコクっと頷いてすっとレンゼの方に顔を向け、しゃがみ込む
「また宜しく。レンゼくん」
「宜しくお願いします」
また、お辞儀をした。今度はほぼ直角に曲げて
レンゼとサラは二人並んで椅子に座り、レンゼは固唾を飲んで薄笑いを浮かべる。レンゼ達の対面にはシルビアの父であるライズリック、その隣にはレインが座り、方やサラを、方やレンゼを見詰めている。そして四人の前にはコップが置かれ、そこには茶色い透明な液体が注がれていた
「大分……怖いです……」
「む? そうかね。すまない。して、もういちど、言ってもらえるかね?」
レインの言葉にコクリと頷くとレンゼは深呼吸をして胸を撫で下ろす
「ふぅぅぅ……はぁぁぁ……よし。ではもう一度言います。凄い人達と戦いに行くので助けて下さい」
「レンゼくん? それはつまり、喧嘩……と取って良いのかな?」
「はい。それもまさにこの国の存亡を賭けた……みたいな感じの……です」
「化物達と戦うのですが勝てる見込みが低いのでこうして頼みに来てるんです」
徐々に声が小さくなっていくレンゼの隣でサラがそう言っているが声が小さく誰にも聞こえていない様子で、ライズリックとレインはレンゼをジッと見詰め、ライズリックが溜め息を吐く
「でもね? 喧嘩くらいで家の用心棒を『貸してくれ』なんて……多分どこに行っても断られるよ? それとも……何かここで無いといけない理由でもあるのかい?」
「はい! それはもうここじゃ無いと勝率なんてほぼほぼ変わらないので!」
ピシッと姿勢を整えて言うもライズリックは眉間にシワを寄せて目を閉じ腕を組む。そして片目だけ開けてその目でレンゼを見詰めると口を開いた
「……う~ん。正直言って……バカバカしくて話にならないよ? せめて理由くらいはちゃんとしてないと」
「ですから……その……この国の存亡を賭けた──」
「そういうのいいから。本当のことを話して?」
テーブルに置かれているコップを手に取り、音を立てずに飲み干すとテーブルに再び置く。正確にはテーブルに置かれた白いコースターの上にそのコップを置く
「だったらどう言えば良いんですか……。本当のことを話して『嘘だ。本当のことを言え』と言われるならどう言えば信じて貰えるんですか……」
「じゃあね、仮にだけど僕とシルが明日結婚するよ。って言ったら信じるかい? 信じないだろう? それと同じくらいバカげた話なんだよ。この国の存亡に関わるって……ただの喧嘩がそこまでの規模になるはずないじゃないか」
溜め息を吐くライズリックに、口をつぐんで俯くとそのまま沈黙が流れる
「それで話は終わりかい? だったら──」
「いいえ! どうか、お願いします!」
テーブルに頭を強く打ち付けて頼み込むが返ってきたのは「ごめんね」の一言。やおら頭を上げるとライズリックの方へ体を向け、もう一度頭をテーブルに打ち付けた
「お願いします! どうか、レインさんを連れて行く許可を……!」
「ライズリックさん、流石にここまでされてることですし──」
「それでもダメなものはダメ。この世は何かしてもらう為には相応の何かが必要なんだ。それを教えないといけない。たとえ子供であってもね」
頭を上げ、冷たい視線でレンゼを見下ろすライズリックの顔を見上げ今度はゆっくりと頭を下ろしテーブルに当たる直前で止める
「お願いします……ッ!」
「いや、だからね? 話聞いてた?」
頭を上げて顎を上げ、すっとライズリックの顔を見上げる
「なら理由を言えば信じてくれますか?」
「理由次第だけどね?」
「信じてもらえないと思っているからこそ言わないんです。信じてもらう為に言うのに信じてもらえないのなら言うだけ無駄でしょう? だから言わない。だから、お願いします」
今度は頭を下げない。しっかりとライズリックの顔を見詰め、瞳を見詰め、小さく息を呑む
「だとしても──」
「休暇……取っても宜しいですかな?」
「はい?」
呆気に取られた感じで隣に立っている初老を既に迎えた男へ目を向ける。レインは少しだけ首を横に向けると軽く微笑んだ
「そういえば私、休暇が数日分残ってた気がします。その分をここで使っても宜しいですかな?」
「……はあ……分かったけど、無理はするな。貴方が強いのは重々承知だけど、実際、何を考えているか解らない女に頼むことしか脳の無い子供──」
ライズリックの言葉に反応し、レンゼは頬を引き攣らせておかしな笑みを、サラは小さく舌打ちして、そこまで無表情ではありません。と普段通りに呟き二人の視線がライズリックに集中する
「……気を付けて」
レインはコクっと頷いてすっとレンゼの方に顔を向け、しゃがみ込む
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「宜しくお願いします」
また、お辞儀をした。今度はほぼ直角に曲げて
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