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開拓村にて
開拓村
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気が付いたとき、何故かベッドの上にいた。驚いて声を出そうとしたら「あう」とか言葉にならなかった。そして、目に映るのは小さなぷくぷくした手。身体は寝返りくらはできる年になっているらしい。くるんと視界が暗転して、周りを見ると昔見た絵本の中のような粗末な木製の手作り感満載の家。いや、ほら、グリム童話とかそんな感じに出てくる村人の家といえばお分かりになるだろうか?
えっとこれはどういう現象なのか?
ええ、わかっていますとも。これはよくあるラノベの異世界転生だよね?
と、はっきり言えるのは母親らしき人が魔法を使っていたのを目撃したからだ。
魔法に心が震える。そう、一度でいいから魔法を使ってみたかった。あの有名な魔法学校に憧れた。子供のころに知っていたらとどんなに残念に思ったことか。もっとも子供の頃に読んだ子供向けの物語で我が家にあるすべてのタンスの中を調べ回ったのは懐かしい思い出だ。あの物語のように異世界に簡単に行けるクローゼットが欲しかったよ。
ここで思い出す。夫はどうしているのだろうかと。
キャラメイクのあとは始まりの街に行くはずだった。そこで互いを探そうと決めたのだが、何か不都合が起きたのか?白い光に包まれたのは覚えている。あの光が始まりの街へと誘うはずだったのに、何故か、異世界に転生してしまった。あの時に何が起きたのだろうか?
まあ、まだ赤ちゃんの身ではどうしようもない。できるのは寝返りを打つだけ。とりあえず、よくラノベであった魔力を感じてみよう。身体の中を巡る魔力を感じることと魔力を増やすこと。あとは体力作りに寝返りをしながら、手足をバタバタさせる。ここはたぶん元の世界と違って、さまざまな危険があるはずだ。知らない病気もあるだろう。もしかしたら、野生の獣だけでなく魔獣なんてものもいるかもしれない。
魔力を感じることはできた。これはよく読んでいたラノベのお蔭だね。あとは太極拳ダイエットなるものを習いに行ってよかった。あれは最初は気を感じて巡らすことを覚えさせてくれる。まあ、すぐに挫けたけれどと遠い目になる。
まずは身体を流れる気を感じること。血液とは違うエネルギー。深呼吸を繰り返しながら、ゆっくりと瞑想を始める。身体を巡るエネルギー、太極拳では気と言われていたけれど、ここではそれが魔力なんじゃないかと思う。もしかしたら、向こうの世界でも意外と気と呼ばれていたものは魔力で、それを活かせるほどの魔力がなかっただけなのかもしれない。
お腹の下の丹田というところに温かいものを感じる。そこから温かいものが身体中を巡るのを感じた。きっとこれが魔力。毎日、ご飯(母乳)をもらうことと、トイレに連れて行かれること以外は暇なので、ずっとその魔力循環を繰り返す。
そういえば、ラノベでよくおむつの取り換えとか恥ずかしいとかあるけれど、この世界におむつはないらしい。定期的に外に連れて行かれてそう外で勝手にトイレをしろと強要されるのだ。失敗しても、母親が「クリーン」と言って清浄魔法らしきものを使うので気持ち悪さはない。
「あうあう(ステータスオープン)」
無理かなあと思いつつ、ゲームの仕様を期待する。
実をいうとまだ異世界転生じゃないかもしれないという気持ちも捨てきれない。つまり、ゲームの世界で、もしかしたら、赤ちゃん時代から始めるような仕様になっているのかもというはっきり言ってしまうと現実逃避的な気持ちでそんな期待をしてしまう。
名前 アリアンヌ
種族 ハーフエルフ
性別 女
レベル 1
HP 50
MP 10000
スキル 鑑定魔法 属性魔法 時空魔法 錬金術 調合術 料理 生活魔法
確かチュートリアルで聞いたゲームのステータスと違う気がするけれども、キャラメイクした時と似たような感じだ。う~~ん、ここはやはりゲームの世界なのだろうか?
あれ?でもハーフエルフってなんだ?種族は人間にしたはず。ということはやはりここはゲームの世界じゃないのだろうか?悩むところである。それに名前が違う。いつもゲームで使っていた名前とは似ても似つかないものだ。
一人うなっていると、母親がやってきてまた外に連れ出された。どうやら大きい方がしたいと思われたらしい。そりゃね、赤ちゃんが唸っていたらそう思うよね。遠い昔に、娘のおむつを取り替えた時を思い出す。あの頃は布おむつを用意したけれど、娘が生まれた時におむつカバーのいらない紙おむつが発売されたので、いつの間にか紙おむつを使うようになった。あれは便利だったなあ。
貴族とかの生まれだったらきっと立派なおむつ生活だったのかもしれないが、庶民にとっては布も大切な資源だ。子供におむつなどとして使っていいものじゃないらしい。赤ちゃんの内から定期的にトイレの時間を強要される。まさか、おむつの無い生活をするとは思わなかったがこの方が楽でいい。昔は便利な紙おむつなんてなかったのだからきっとこのような生活が当たり前だったのかもしれないなどと子育てをしたからこそ分かる昔の子育ての仕方にしきりに感心したし、トイレのあとで「クリーン」と清浄魔法を母親は使うので、いつも快適だ。失敗しても清浄魔法で身体に不快感がない。魔法万歳だね。
因みにこの世界、基本的な生活魔法は誰でも使えるようになっているらしく、両親と兄弟たちを鑑定したところ、皆のスキルに生活魔法がついていた。母親が使う清浄魔法も生活魔法の一つらしい、いやあ、これは便利、便利、汗臭くて気持ち悪くても「クリーン」一発できれいになれる。やっぱり魔法万歳。
えっとこれはどういう現象なのか?
ええ、わかっていますとも。これはよくあるラノベの異世界転生だよね?
と、はっきり言えるのは母親らしき人が魔法を使っていたのを目撃したからだ。
魔法に心が震える。そう、一度でいいから魔法を使ってみたかった。あの有名な魔法学校に憧れた。子供のころに知っていたらとどんなに残念に思ったことか。もっとも子供の頃に読んだ子供向けの物語で我が家にあるすべてのタンスの中を調べ回ったのは懐かしい思い出だ。あの物語のように異世界に簡単に行けるクローゼットが欲しかったよ。
ここで思い出す。夫はどうしているのだろうかと。
キャラメイクのあとは始まりの街に行くはずだった。そこで互いを探そうと決めたのだが、何か不都合が起きたのか?白い光に包まれたのは覚えている。あの光が始まりの街へと誘うはずだったのに、何故か、異世界に転生してしまった。あの時に何が起きたのだろうか?
まあ、まだ赤ちゃんの身ではどうしようもない。できるのは寝返りを打つだけ。とりあえず、よくラノベであった魔力を感じてみよう。身体の中を巡る魔力を感じることと魔力を増やすこと。あとは体力作りに寝返りをしながら、手足をバタバタさせる。ここはたぶん元の世界と違って、さまざまな危険があるはずだ。知らない病気もあるだろう。もしかしたら、野生の獣だけでなく魔獣なんてものもいるかもしれない。
魔力を感じることはできた。これはよく読んでいたラノベのお蔭だね。あとは太極拳ダイエットなるものを習いに行ってよかった。あれは最初は気を感じて巡らすことを覚えさせてくれる。まあ、すぐに挫けたけれどと遠い目になる。
まずは身体を流れる気を感じること。血液とは違うエネルギー。深呼吸を繰り返しながら、ゆっくりと瞑想を始める。身体を巡るエネルギー、太極拳では気と言われていたけれど、ここではそれが魔力なんじゃないかと思う。もしかしたら、向こうの世界でも意外と気と呼ばれていたものは魔力で、それを活かせるほどの魔力がなかっただけなのかもしれない。
お腹の下の丹田というところに温かいものを感じる。そこから温かいものが身体中を巡るのを感じた。きっとこれが魔力。毎日、ご飯(母乳)をもらうことと、トイレに連れて行かれること以外は暇なので、ずっとその魔力循環を繰り返す。
そういえば、ラノベでよくおむつの取り換えとか恥ずかしいとかあるけれど、この世界におむつはないらしい。定期的に外に連れて行かれてそう外で勝手にトイレをしろと強要されるのだ。失敗しても、母親が「クリーン」と言って清浄魔法らしきものを使うので気持ち悪さはない。
「あうあう(ステータスオープン)」
無理かなあと思いつつ、ゲームの仕様を期待する。
実をいうとまだ異世界転生じゃないかもしれないという気持ちも捨てきれない。つまり、ゲームの世界で、もしかしたら、赤ちゃん時代から始めるような仕様になっているのかもというはっきり言ってしまうと現実逃避的な気持ちでそんな期待をしてしまう。
名前 アリアンヌ
種族 ハーフエルフ
性別 女
レベル 1
HP 50
MP 10000
スキル 鑑定魔法 属性魔法 時空魔法 錬金術 調合術 料理 生活魔法
確かチュートリアルで聞いたゲームのステータスと違う気がするけれども、キャラメイクした時と似たような感じだ。う~~ん、ここはやはりゲームの世界なのだろうか?
あれ?でもハーフエルフってなんだ?種族は人間にしたはず。ということはやはりここはゲームの世界じゃないのだろうか?悩むところである。それに名前が違う。いつもゲームで使っていた名前とは似ても似つかないものだ。
一人うなっていると、母親がやってきてまた外に連れ出された。どうやら大きい方がしたいと思われたらしい。そりゃね、赤ちゃんが唸っていたらそう思うよね。遠い昔に、娘のおむつを取り替えた時を思い出す。あの頃は布おむつを用意したけれど、娘が生まれた時におむつカバーのいらない紙おむつが発売されたので、いつの間にか紙おむつを使うようになった。あれは便利だったなあ。
貴族とかの生まれだったらきっと立派なおむつ生活だったのかもしれないが、庶民にとっては布も大切な資源だ。子供におむつなどとして使っていいものじゃないらしい。赤ちゃんの内から定期的にトイレの時間を強要される。まさか、おむつの無い生活をするとは思わなかったがこの方が楽でいい。昔は便利な紙おむつなんてなかったのだからきっとこのような生活が当たり前だったのかもしれないなどと子育てをしたからこそ分かる昔の子育ての仕方にしきりに感心したし、トイレのあとで「クリーン」と清浄魔法を母親は使うので、いつも快適だ。失敗しても清浄魔法で身体に不快感がない。魔法万歳だね。
因みにこの世界、基本的な生活魔法は誰でも使えるようになっているらしく、両親と兄弟たちを鑑定したところ、皆のスキルに生活魔法がついていた。母親が使う清浄魔法も生活魔法の一つらしい、いやあ、これは便利、便利、汗臭くて気持ち悪くても「クリーン」一発できれいになれる。やっぱり魔法万歳。
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