1 / 124
第1話 最終回。ただし前世が。
しおりを挟む
ベタな始まりで申し訳ないが、俺の名は高槻義雄。ブラック企業に勤めていた三五歳の独身男だ。
始まりは唐突だった。世の中で言うところの突然死というやつだ。いや、過労死か。いきなりの人生最終回を迎えた訳だ。
月の残業時間が百時間越えの状態が一年続いたある日の通勤途中の駅構内、倒れたままピクリとも動かない自分の体を茫然と見下ろしている俺。そう、幽体離脱ってやつだよ。
ホームに向かうエントランスで、うつ伏せに倒れ込んだ俺の身体を遠まきに眺めながらも止まる事のない通勤者の流れは、まるで川の流れの様にも見える。うん、命名【社畜川】とか……他人事のように眺めている現実感の希薄さに自分ごとながら軽く驚いていると、誰かが呼んだのだろう、駆けつける駅員。
そこからAEDを使った駅員による救命措置から救急搬送。付き添う俺の目の前で繰り広げられるERでの医師による心肺蘇生とか近場で見ると緊迫感がこっちにも伝わってくる。
いやあ臨場感がすごいな。
で、ん~そろそろ本体に引き戻されてもいい頃かな? その後は完全看護の休日を十分エンジョイして、職場復帰。俺のありがたみを会社に思い知っていただいての待遇改善というあたりを落としどころでどうだろう? 臨死体験とか次の飲み会のネタとしてはなかなかいい掴みになりますなあ。などとのんきに構えつつ俺は横たえられた身体に自分を重ねた。
……戻る気配が無い。え?
今の俺に生理的な反応が可能ならば顔面を嫌な汗が覆い、見た目に血の気が失せていっているのは間違いない。
総じて幽霊の顔色が悪いのは、そんなところか……いやいや! ヤバイヤバイヤバイ!! これダメなやつだ!! ここはやはりアレだ!
「戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、動け、戻れ! 今戻らなきゃ、今やらなきゃ、俺が死んじゃうんだ! もうそんなの嫌なんだよ! だから、戻ってよ!!」
いや、一度は言ってみたかったんです。でも、戻らなきゃ意味がないんですけど!
必死に身体を掴もうとする俺の手が虚しくすり抜ける。
「頑張れ俺!! 死ぬなぁ俺!!」の必死の応援虚しく、抜け出た身体に戻る気配は全く無く、搬送されたERに駆けつけた家族につたえられた医師の「ご臨終です」の無情な言葉。生命活動を終えた俺(本体)を囲んで、家族と共にその場に崩れ落ちるインビジブルな俺。
泣きじゃくる妹。母さんの「義雄ー!」という悲痛な叫びに感化され、俺まで一緒に「義雄ー!」って、俺が俺に叫んでどーする!?
で、返事がない。ただの屍のようだ。
イヤイヤイヤ! ここに至ってボケてどうする? クソッ! このまま俺の人生が終わるなんてありえない!
俺はまだここにいるぞ、簡単に諦めるなよ!!と、腹たつくらい手際よく心電図のケーブルを外す看護師に詰め寄り、当直医の若い医者の耳元で必死に訴えかけるも俺の声は届かない。
くっそー! ならばここはオカルト的常套手段で医者の身体を乗っ取って医療行為を続けちゃる!!
「うおりゃあ!」
医者の身体に勢いよく飛び込むと俺と医者が重なって……ああ、気持ち悪いよねビジュアル的に、医者の身体から俺の手足が生えてら。
しばらく重なってうねうねと動いてみるけどシンクロ率0%はかわらない。
「くっ、自分の体に戻れん奴が他人の身体を乗っ取れる訳もないか……ならば!」
分かった様な分からんような納得をした俺は、親子の絆に一縷の望みを託し、悲しげに俺を見つめる親父に文字通り、魂の叫びをぶつけてみる。
「せめて俺のPCを、HDを破壊してくれ!あのフォルダのmp4データだけは母さんと妹の目の触れないところへ!! 頼む、父さん!!」
《ピキーン!!》
何かに驚いたように、顔を上げあたりをキョロキョロと見渡す親父。届いたのか!? 俺の願い!
……願いは届かなかった。いや、むしろ変なパスが繋がったらしい。
その夜、親族一同が集まっての通夜の席。親父によって亡き息子を偲ばんと、俺の遺体の枕元に持ち出されたのは、なにそれ? 俺のノートPCじゃん!! なに? 俺のアパートから持ってきた!? おい、何開いてるんだよ! えっ? パスワード知ってる? 直感? 親子の絆? ドヤ顔で何言ってんだクソ親父!! ウソだろ?
えっ? な、何を考えてやがるクソ親父! ピンポイントにカーソルを合わせられた【経済原論】のフォルダ。止めろ! それに触るな! という俺の叫びも虚しく開かれるフォルダ。ダブルクリックされるmp4ファイル名【くっころ】
親族一同の前でお披露目される俺の…あああああああああああああぁあっ!?
瞬時に一掃される悲しみに支配されていた空気。
「あらあら義雄ちゃんたら…」苦笑いする叔母さん。細められたまぶたから覗く冷めた瞳。それ、人に向けて良いものじゃないですよね?
思いを共有するところがあるのだろう、複雑な顔でそっと部屋を抜け出す従兄弟。いや、分かっているなら動画を止めてくれよ!!
妹のそばにいた幼い姪っ子が大人たちの隙間を抜け、モニター前に身を乗り出すや画面を指差して嬉しげに叫んだ。
「エローーーーーーっ!!」
追い討ちをかけるように、かわいがっていた姪っ子によってピンポイントで投下された爆弾はナパーム弾ばりの強烈な破壊力を生み出し、周囲を席捲した。
堰を切ったように大爆笑する親族一同。母さんが顔を両手で覆う。
「産まなきゃ良かった……」
すっと、幽鬼の様に立ち上がった妹が、周囲の爆笑に気を良くしエロ連呼する姪っ子の手を引き、冷めきった表情で俺を見下ろす。
「……死ねばいいのに」
妹よ、俺は既に死んでいる。だがあえて言おう。
「くっころ……」
大事な事だから度々言うけど俺は死んでいる。とはいえ、あと四十九日もここにいたら確実に俺の精神が死ぬ。なんせ俺の部屋は未だ手付かずなのだよ。これからどれだけ魂にダメージを受け続けなければいけないんだよ!? 親族の上空30cmあたりで激しくのたうちまわり俺は叫んだ。
「もういいです! だれか俺をここから連れ出してください! なんでもしますから!」
「ほう。渡りに船とはこのことじゃ」
「え? だれ?」
耳元に響く、まったく聞き覚えのない老人の声に問い返した時、身体を、いや、魂を引き上げられるような感覚と共に俺の視界がホワイトアウトする。そのあまりのまぶしさと薄気味の悪い浮遊感、例えるなら車なんかでくだり坂に意図せず入った時の「ヒュン!」てやつだ。そう、玉ヒュンだ。俺は思わずかたく目を閉じた。
やがて、地に足が付いたような感覚にゆっくりと目を開けると、俺の視界には今までと違う世界が広がっていた。
先ほどまでいた通夜の席と打って変わった静寂な世界は色味のないどこまでも広がる空間となっており、俺はその場にあぐらをかいていた。
何者かの気配を感じ、顔を上げると、目の前には古代ギリシャとかの賢者のような風貌の見知らぬハゲの爺さんがニコニコしながら立っていた。
「ここはーーどこですか?」
「ほう、自分、意外に落ち着いておるのう?」
先程の修羅場を経て、深く傷ついた俺の心を癒すかのような微笑みをたたえ、語りかけてきた爺さん。
「まあ、あそこで晒し者になっている自分を見続ける事に比べれば、ここの雰囲気はホッとしますよ」
俺は心のブラックボックスにしまい込んだ悪夢に遠く思いをはせるように、一息ふうと息を吐くと言葉を続ける。
「死者に鞭って打てるんですね……で、流れでなんとなくわかるんですけど、何か用ですか? 神様」
「聡いなお主。うむ、そこはかとなく達観、いや、諦観しておるような……どうじゃお主、死んだついでに他所の世界を救ってくれんか?」
「えーあーいーですよぉー」
「えっ? 早っ!!」
始まりは唐突だった。世の中で言うところの突然死というやつだ。いや、過労死か。いきなりの人生最終回を迎えた訳だ。
月の残業時間が百時間越えの状態が一年続いたある日の通勤途中の駅構内、倒れたままピクリとも動かない自分の体を茫然と見下ろしている俺。そう、幽体離脱ってやつだよ。
ホームに向かうエントランスで、うつ伏せに倒れ込んだ俺の身体を遠まきに眺めながらも止まる事のない通勤者の流れは、まるで川の流れの様にも見える。うん、命名【社畜川】とか……他人事のように眺めている現実感の希薄さに自分ごとながら軽く驚いていると、誰かが呼んだのだろう、駆けつける駅員。
そこからAEDを使った駅員による救命措置から救急搬送。付き添う俺の目の前で繰り広げられるERでの医師による心肺蘇生とか近場で見ると緊迫感がこっちにも伝わってくる。
いやあ臨場感がすごいな。
で、ん~そろそろ本体に引き戻されてもいい頃かな? その後は完全看護の休日を十分エンジョイして、職場復帰。俺のありがたみを会社に思い知っていただいての待遇改善というあたりを落としどころでどうだろう? 臨死体験とか次の飲み会のネタとしてはなかなかいい掴みになりますなあ。などとのんきに構えつつ俺は横たえられた身体に自分を重ねた。
……戻る気配が無い。え?
今の俺に生理的な反応が可能ならば顔面を嫌な汗が覆い、見た目に血の気が失せていっているのは間違いない。
総じて幽霊の顔色が悪いのは、そんなところか……いやいや! ヤバイヤバイヤバイ!! これダメなやつだ!! ここはやはりアレだ!
「戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、戻れ、動け、戻れ! 今戻らなきゃ、今やらなきゃ、俺が死んじゃうんだ! もうそんなの嫌なんだよ! だから、戻ってよ!!」
いや、一度は言ってみたかったんです。でも、戻らなきゃ意味がないんですけど!
必死に身体を掴もうとする俺の手が虚しくすり抜ける。
「頑張れ俺!! 死ぬなぁ俺!!」の必死の応援虚しく、抜け出た身体に戻る気配は全く無く、搬送されたERに駆けつけた家族につたえられた医師の「ご臨終です」の無情な言葉。生命活動を終えた俺(本体)を囲んで、家族と共にその場に崩れ落ちるインビジブルな俺。
泣きじゃくる妹。母さんの「義雄ー!」という悲痛な叫びに感化され、俺まで一緒に「義雄ー!」って、俺が俺に叫んでどーする!?
で、返事がない。ただの屍のようだ。
イヤイヤイヤ! ここに至ってボケてどうする? クソッ! このまま俺の人生が終わるなんてありえない!
俺はまだここにいるぞ、簡単に諦めるなよ!!と、腹たつくらい手際よく心電図のケーブルを外す看護師に詰め寄り、当直医の若い医者の耳元で必死に訴えかけるも俺の声は届かない。
くっそー! ならばここはオカルト的常套手段で医者の身体を乗っ取って医療行為を続けちゃる!!
「うおりゃあ!」
医者の身体に勢いよく飛び込むと俺と医者が重なって……ああ、気持ち悪いよねビジュアル的に、医者の身体から俺の手足が生えてら。
しばらく重なってうねうねと動いてみるけどシンクロ率0%はかわらない。
「くっ、自分の体に戻れん奴が他人の身体を乗っ取れる訳もないか……ならば!」
分かった様な分からんような納得をした俺は、親子の絆に一縷の望みを託し、悲しげに俺を見つめる親父に文字通り、魂の叫びをぶつけてみる。
「せめて俺のPCを、HDを破壊してくれ!あのフォルダのmp4データだけは母さんと妹の目の触れないところへ!! 頼む、父さん!!」
《ピキーン!!》
何かに驚いたように、顔を上げあたりをキョロキョロと見渡す親父。届いたのか!? 俺の願い!
……願いは届かなかった。いや、むしろ変なパスが繋がったらしい。
その夜、親族一同が集まっての通夜の席。親父によって亡き息子を偲ばんと、俺の遺体の枕元に持ち出されたのは、なにそれ? 俺のノートPCじゃん!! なに? 俺のアパートから持ってきた!? おい、何開いてるんだよ! えっ? パスワード知ってる? 直感? 親子の絆? ドヤ顔で何言ってんだクソ親父!! ウソだろ?
えっ? な、何を考えてやがるクソ親父! ピンポイントにカーソルを合わせられた【経済原論】のフォルダ。止めろ! それに触るな! という俺の叫びも虚しく開かれるフォルダ。ダブルクリックされるmp4ファイル名【くっころ】
親族一同の前でお披露目される俺の…あああああああああああああぁあっ!?
瞬時に一掃される悲しみに支配されていた空気。
「あらあら義雄ちゃんたら…」苦笑いする叔母さん。細められたまぶたから覗く冷めた瞳。それ、人に向けて良いものじゃないですよね?
思いを共有するところがあるのだろう、複雑な顔でそっと部屋を抜け出す従兄弟。いや、分かっているなら動画を止めてくれよ!!
妹のそばにいた幼い姪っ子が大人たちの隙間を抜け、モニター前に身を乗り出すや画面を指差して嬉しげに叫んだ。
「エローーーーーーっ!!」
追い討ちをかけるように、かわいがっていた姪っ子によってピンポイントで投下された爆弾はナパーム弾ばりの強烈な破壊力を生み出し、周囲を席捲した。
堰を切ったように大爆笑する親族一同。母さんが顔を両手で覆う。
「産まなきゃ良かった……」
すっと、幽鬼の様に立ち上がった妹が、周囲の爆笑に気を良くしエロ連呼する姪っ子の手を引き、冷めきった表情で俺を見下ろす。
「……死ねばいいのに」
妹よ、俺は既に死んでいる。だがあえて言おう。
「くっころ……」
大事な事だから度々言うけど俺は死んでいる。とはいえ、あと四十九日もここにいたら確実に俺の精神が死ぬ。なんせ俺の部屋は未だ手付かずなのだよ。これからどれだけ魂にダメージを受け続けなければいけないんだよ!? 親族の上空30cmあたりで激しくのたうちまわり俺は叫んだ。
「もういいです! だれか俺をここから連れ出してください! なんでもしますから!」
「ほう。渡りに船とはこのことじゃ」
「え? だれ?」
耳元に響く、まったく聞き覚えのない老人の声に問い返した時、身体を、いや、魂を引き上げられるような感覚と共に俺の視界がホワイトアウトする。そのあまりのまぶしさと薄気味の悪い浮遊感、例えるなら車なんかでくだり坂に意図せず入った時の「ヒュン!」てやつだ。そう、玉ヒュンだ。俺は思わずかたく目を閉じた。
やがて、地に足が付いたような感覚にゆっくりと目を開けると、俺の視界には今までと違う世界が広がっていた。
先ほどまでいた通夜の席と打って変わった静寂な世界は色味のないどこまでも広がる空間となっており、俺はその場にあぐらをかいていた。
何者かの気配を感じ、顔を上げると、目の前には古代ギリシャとかの賢者のような風貌の見知らぬハゲの爺さんがニコニコしながら立っていた。
「ここはーーどこですか?」
「ほう、自分、意外に落ち着いておるのう?」
先程の修羅場を経て、深く傷ついた俺の心を癒すかのような微笑みをたたえ、語りかけてきた爺さん。
「まあ、あそこで晒し者になっている自分を見続ける事に比べれば、ここの雰囲気はホッとしますよ」
俺は心のブラックボックスにしまい込んだ悪夢に遠く思いをはせるように、一息ふうと息を吐くと言葉を続ける。
「死者に鞭って打てるんですね……で、流れでなんとなくわかるんですけど、何か用ですか? 神様」
「聡いなお主。うむ、そこはかとなく達観、いや、諦観しておるような……どうじゃお主、死んだついでに他所の世界を救ってくれんか?」
「えーあーいーですよぉー」
「えっ? 早っ!!」
0
あなたにおすすめの小説
幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!
【完結】487222760年間女神様に仕えてきた俺は、そろそろ普通の異世界転生をしてもいいと思う
こすもすさんど(元:ムメイザクラ)
ファンタジー
異世界転生の女神様に四億年近くも仕えてきた、名も無きオリ主。
億千の異世界転生を繰り返してきた彼は、女神様に"休暇"と称して『普通の異世界転生がしたい』とお願いする。
彼の願いを聞き入れた女神様は、彼を無難な異世界へと送り出す。
四億年の経験知識と共に異世界へ降り立ったオリ主――『アヤト』は、自由気ままな転生者生活を満喫しようとするのだが、そんなぶっ壊れチートを持ったなろう系オリ主が平穏無事な"普通の異世界転生"など出来るはずもなく……?
道行く美少女ヒロイン達をスパルタ特訓で徹底的に鍛え上げ、邪魔する奴はただのパンチで滅殺抹殺一撃必殺、それも全ては"普通の異世界転生"をするために!
気が付けばヒロインが増え、気が付けば厄介事に巻き込まれる、テメーの頭はハッピーセットな、なろう系最強チーレム無双オリ主の明日はどっちだ!?
※小説家になろう、エブリスタ、ノベルアップ+にも掲載しております。
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる