男に好かれすぎて困ってます!!!

暁千星U・x・U

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喜介を置いて、先に家の中へ入った俺は、その場に座り込んだ。
「宗介さん、来ますね」と言い、喜介が立ち去る。喜介の足音が、町を行き交う町民達の足音に掻き消される。
「………。」
俺は喜介と縁を切るのに、喜介は俺と会えると思っている。
「めでたい奴だな…」と頭を抱えながら苦笑する。

でも、喜介と縁を切る前に……

 「返事…返さないとな……」と静かに呟く。
返事を返せば、喜介ももう俺に近づいてくる事は無いだろうと思った。
 だが、今の状態では、俺は喜介と面と向かって話せない自信があった。
「吉原に出入りしているという事は、俺への気持ちは冷めたという事だよな…?」とふとそう思い、返事を出そうか躊躇ためらった。

そして、考えた結果返事を「出さない」事に決めた。
「これからは、道場に行くのは控えよう…」と自分に言い聞かせた。
 湯屋と家の往復でこれからは過ごそうと決めた。


 次の日、俺は目覚めると、湯屋へ行く準備をした。
朝早く起きた為、まだ辺りは薄暗かった。
「よし……」と思い、扉を開け外へ出ると、風が吹いていて、肌寒さで身震いをした。
「誰にも見つかりませんように…」と白い息とともに小さく呟くと、俺は早足で湯屋へ行く。

 湯屋へ着き、お金を払い暖簾を潜ると男達が半数いた。
暖簾を潜ったと同時に、男達が俺に視線を集める。
「っ……」
一瞬だけ、やめようかと思ったが俺は、気を強く持ち浴衣を脱いだ。だが、浴衣を脱いだ瞬間から視線が矢のように飛んでくる。
 まとわりつくような視線に俺は、気分が悪くなる。
「くそっ…」と呟いて、浴衣を着直そうとした時、肩にポンと手が置かれた。
   ビクッ
「わ…悪い宗介……!」
「……?」
突然謝られた俺は、背後を振り向いた。
「…一之助…」
相手は一之助だった。一之助は、今来たばかりの格好だった。
「おぉ!!いつもこんなに朝早くに入りに来てるのか?」
「い…いや、今日は……たまたま…だ」
「そうか!!……それより風邪か?顔色が良くないぞ?」
「いや……ちょっとな…」と俺が言葉を濁すと、一之助は辺りをキョロキョロと見回し、なるほどなと納得した。
 そして、顔を近づけてきて、コソコソと小さな声で話し出す一之助。
「宗介、いつもこんなに視線集めてんのか…?」
「いや…、いつもは浅黄さんと来るから視線はそんなに多くはないんだ…。だが、今日は一人で来たから……」
「なるほどなぁ。今日は?浅黄さんとは来てないのか?」
「一人で入りたい気分だったんだ。」
「狙われてるって大変だな、」と苦笑気味に笑う一之助に俺はあぁ。と返事をした。
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