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第一部 ライアス編
魔法陣防衛戦(前編)
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「敵だぁ~!」
「人間の方から攻めてきたぞ!」
ライアス達と一個師団は田野で魔族の部隊と激突した。
続々と集結しているので、魔族との遭遇率が高い。だがライアス、クラウド、リナ、マリアの敵ではなかった!
四人は連携を取り真っ先に魔族の師団長を狙い倒す!動揺してバラバラになったところに一個師団と共に全滅させていった。
「ハア、ハア…。」
「ゼェゼェ…。」
無理も無い…。敵は続々と各方面からやって来ている。もう昼を過ぎた頃だ。朝から戦い続けている彼らも疲労が蓄積されている。
ましてや魔法陣を起動させる要となる城を確保しつつ逃げ遅れている民を逃がす訳だから容易ではない。
しかしマルクト王国側も迎撃部隊や各魔法陣のある城への援軍を繰り出している。
王国全域での総力戦になっている!
「国全体で気が騒いでいる!」ライアスはこの異常なまでの戦場の気を感じ取っているようだ。
ドドッドドッ…!王国の一個師団だ、こちらに向かっている!
「伝令兵か?」隊長が一個師団に声を掛けた。
「申し上げます!現在、民を助ける為にメイザー将軍、カスター将軍が出撃、さらに冒険者ギルドにも応援を頼んでおります!」
「おぉ、将軍達が民を助けるために動かれたか!して、司祭様方は?」
「はい、現在魔方陣を展開するために各城にてご準備されています。メルド魔法元帥様は城にて迎撃する準備をしております!」
伝令兵からマルクト王国の動きが分かってきた。そして魔族も魔方陣を展開させない為に各城を攻撃目標に動いている。
「隊長さん、これからどうしましょう?」ライアスが周りの戦況を確認しながら話す。
「もう少し歩いたら村が見えて来ます。そこに逃げ遅れている民がいないか確かめましょう!」
「分かりました!行きましょう!」
ライアス一向は村を目指した…すると悲鳴が聞こえて来る!
「ライアス!魔族が、村が!」マリアが叫んだ!
「くっ!急ごう!!」ライアスが急ぐ!
すると魔族と交戦している全身甲冑で覆われた剣士が魔族を圧倒していた!
「なんだ!あれは?」
全身甲冑と言うよりは、まるで機械人形のようだ。だが人形とは違い人間のように機敏にそして変則的に動いている!
「とにかく援護しよう!」ライアスがそう言うとクラウド、リナも続いて切り込む!マリアが魔法で詠唱する!
「おぉ!御助成かたじけないでござる!」機械人形らしき物が話し掛けてきた。
「!?」切り込んだライアス、リナが驚いた。
「面白いねぇ~マルクト王国はここまで完成させていたとはねぇ~」クラウドが意味深な発言をした。
「な、何と!某をご存じなのか。あ、いや今はその話しは…。」
「そうだったねぇ~。こいつらを片付けるのが先だったねぇ~!」クラウドは敵を切り伏せ、さらに隠し武器のブーメランを魔力操作し撃破していく!
「な、なんだ!こいつらは!マルクト王国の兵とは比べ者にならないぞ!」
「怯むな~!」魔族も応戦するが戦力差は歴然としており、あっという間に全滅させた。
戦いが終わるとライアス達の元へさっきの機械人形が歩いててくる。
「御助勢かたじけない。おかげで助かりましたでござる。」
「そんなことはないですよ。きっと貴方一人でも魔族を全滅出来たでしょう。」
「あの、ところで貴方は…?」恐る恐るマリアが訪ねる。
「失礼つかまつったでござるな、ふん!」そう言うと全身が光った瞬間に一人の青年が立っていた。歳はライアスと同じくらいだろうか。
「拙者は武蔵と申します。拙者の村がこの先にありましてな、皆を逃がす為に魔族と戦っていたでござる。」そう言うと武蔵はクラウドに話し掛けた。
「貴殿は拙者の事をご存知なのでござるか?」
「詳しいところまでは知らないけどねぇ~。マルクト王国の魔法とコンバールの新兵器を結集して研究して博士がいたから。もう完成させていたとは驚いたねぇ~。」
「!?」
「!!」
「な、何とギルバート博士までもご存知だとは…貴殿は本当に何者でござるか?」
「………。」リナもじっとクラウドを見つめていた。いや、リナだけではない。この場にいる全員が見ていた。
そういえばクラウドとは酒場で出会った冒険者で、これまで何度も共に戦ってきた信頼出来る仲間だ!だけど、彼の素性は知らない。
「なぁに、大したことじゃないさ…。出身がマルクトなのさ、王国の貴族様の妾の子ってやつでねぇ~。まぁそれなりに国の内情なんかもってところかねぇ~。」
「それでは貴方は我が国の…」隊長が話し掛けようとすると…
「おっと細かい所は聞かないで欲しいねぇ~。貴族とは言っても、こちらは家出した身なのでねぇ~。」そう言って笑いながらクラウドは誤魔化した。
「分かりました。クラウドさん…これからも僕達の仲間として一緒に戦ってください!」
「よしてくれライアス。まるでオレが居なくなるみたいな言い方だねぇ~。」
「クラウドさんが居なくなるなんて困ります!」マリアがそう言うとリナもうなずいた。
「チームワークの取れたパーティーでごさるな。もしこのままマルクト王国から魔族を撃退するのでござるなら、某もお供してもよろしいでごさるか?」武蔵が全員に向かって話す。
「もちろんです!武蔵さんが仲間になってくれるなら心強いです!」ライアスが武蔵の手を取って歓迎した。
その時、マルクト王国全土の各地方から上空に向かって光が耀き出した!
「いよいよ魔法陣を起動させようとしてるねぇ~」
「これからが激戦になるでごさるな。」
みんなが空を見上げて思い思い決心をする!
戦いはこれからだと…。
「人間の方から攻めてきたぞ!」
ライアス達と一個師団は田野で魔族の部隊と激突した。
続々と集結しているので、魔族との遭遇率が高い。だがライアス、クラウド、リナ、マリアの敵ではなかった!
四人は連携を取り真っ先に魔族の師団長を狙い倒す!動揺してバラバラになったところに一個師団と共に全滅させていった。
「ハア、ハア…。」
「ゼェゼェ…。」
無理も無い…。敵は続々と各方面からやって来ている。もう昼を過ぎた頃だ。朝から戦い続けている彼らも疲労が蓄積されている。
ましてや魔法陣を起動させる要となる城を確保しつつ逃げ遅れている民を逃がす訳だから容易ではない。
しかしマルクト王国側も迎撃部隊や各魔法陣のある城への援軍を繰り出している。
王国全域での総力戦になっている!
「国全体で気が騒いでいる!」ライアスはこの異常なまでの戦場の気を感じ取っているようだ。
ドドッドドッ…!王国の一個師団だ、こちらに向かっている!
「伝令兵か?」隊長が一個師団に声を掛けた。
「申し上げます!現在、民を助ける為にメイザー将軍、カスター将軍が出撃、さらに冒険者ギルドにも応援を頼んでおります!」
「おぉ、将軍達が民を助けるために動かれたか!して、司祭様方は?」
「はい、現在魔方陣を展開するために各城にてご準備されています。メルド魔法元帥様は城にて迎撃する準備をしております!」
伝令兵からマルクト王国の動きが分かってきた。そして魔族も魔方陣を展開させない為に各城を攻撃目標に動いている。
「隊長さん、これからどうしましょう?」ライアスが周りの戦況を確認しながら話す。
「もう少し歩いたら村が見えて来ます。そこに逃げ遅れている民がいないか確かめましょう!」
「分かりました!行きましょう!」
ライアス一向は村を目指した…すると悲鳴が聞こえて来る!
「ライアス!魔族が、村が!」マリアが叫んだ!
「くっ!急ごう!!」ライアスが急ぐ!
すると魔族と交戦している全身甲冑で覆われた剣士が魔族を圧倒していた!
「なんだ!あれは?」
全身甲冑と言うよりは、まるで機械人形のようだ。だが人形とは違い人間のように機敏にそして変則的に動いている!
「とにかく援護しよう!」ライアスがそう言うとクラウド、リナも続いて切り込む!マリアが魔法で詠唱する!
「おぉ!御助成かたじけないでござる!」機械人形らしき物が話し掛けてきた。
「!?」切り込んだライアス、リナが驚いた。
「面白いねぇ~マルクト王国はここまで完成させていたとはねぇ~」クラウドが意味深な発言をした。
「な、何と!某をご存じなのか。あ、いや今はその話しは…。」
「そうだったねぇ~。こいつらを片付けるのが先だったねぇ~!」クラウドは敵を切り伏せ、さらに隠し武器のブーメランを魔力操作し撃破していく!
「な、なんだ!こいつらは!マルクト王国の兵とは比べ者にならないぞ!」
「怯むな~!」魔族も応戦するが戦力差は歴然としており、あっという間に全滅させた。
戦いが終わるとライアス達の元へさっきの機械人形が歩いててくる。
「御助勢かたじけない。おかげで助かりましたでござる。」
「そんなことはないですよ。きっと貴方一人でも魔族を全滅出来たでしょう。」
「あの、ところで貴方は…?」恐る恐るマリアが訪ねる。
「失礼つかまつったでござるな、ふん!」そう言うと全身が光った瞬間に一人の青年が立っていた。歳はライアスと同じくらいだろうか。
「拙者は武蔵と申します。拙者の村がこの先にありましてな、皆を逃がす為に魔族と戦っていたでござる。」そう言うと武蔵はクラウドに話し掛けた。
「貴殿は拙者の事をご存知なのでござるか?」
「詳しいところまでは知らないけどねぇ~。マルクト王国の魔法とコンバールの新兵器を結集して研究して博士がいたから。もう完成させていたとは驚いたねぇ~。」
「!?」
「!!」
「な、何とギルバート博士までもご存知だとは…貴殿は本当に何者でござるか?」
「………。」リナもじっとクラウドを見つめていた。いや、リナだけではない。この場にいる全員が見ていた。
そういえばクラウドとは酒場で出会った冒険者で、これまで何度も共に戦ってきた信頼出来る仲間だ!だけど、彼の素性は知らない。
「なぁに、大したことじゃないさ…。出身がマルクトなのさ、王国の貴族様の妾の子ってやつでねぇ~。まぁそれなりに国の内情なんかもってところかねぇ~。」
「それでは貴方は我が国の…」隊長が話し掛けようとすると…
「おっと細かい所は聞かないで欲しいねぇ~。貴族とは言っても、こちらは家出した身なのでねぇ~。」そう言って笑いながらクラウドは誤魔化した。
「分かりました。クラウドさん…これからも僕達の仲間として一緒に戦ってください!」
「よしてくれライアス。まるでオレが居なくなるみたいな言い方だねぇ~。」
「クラウドさんが居なくなるなんて困ります!」マリアがそう言うとリナもうなずいた。
「チームワークの取れたパーティーでごさるな。もしこのままマルクト王国から魔族を撃退するのでござるなら、某もお供してもよろしいでごさるか?」武蔵が全員に向かって話す。
「もちろんです!武蔵さんが仲間になってくれるなら心強いです!」ライアスが武蔵の手を取って歓迎した。
その時、マルクト王国全土の各地方から上空に向かって光が耀き出した!
「いよいよ魔法陣を起動させようとしてるねぇ~」
「これからが激戦になるでごさるな。」
みんなが空を見上げて思い思い決心をする!
戦いはこれからだと…。
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