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第19話 古の毒
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翌朝、いつものように朝食を取っていると、セバスが慌てた様子で食堂に入ってきた。
「アスタロト様、来客です」
「こんな朝早くに?」
アス様が眉をひそめる。
「ベルゼブブ伯爵だそうです」
「ベルゼブブが……?」
アス様の表情が険しくなった。
「どなた……?」
私が小声で聞くと、アス様が説明してくれた。
「古い家柄の魔族だ。昔から少し対立気味ではあってな。このタイミングで来たとなると――俺の昇進を快く思っていない可能性があるか」
「え……」
「まあ、珍しいことじゃない。貴族社会にはつきものだ」
そうは言うものの、嫌な予感がした。
「一緒に……行きましょうか?」
「いや、大丈夫だ。すぐに戻る。むしろ安全なところにいてくれ」
アス様は立ち上がり、客間へ向かった。残された私は、落ち着かない気持ちで紅茶を飲んでいた。チューベエも心配そうにしている。
「大丈夫でしょうか……」
「アス様なら、きっと……」
でも、胸騒ぎが収まらない。
……十五分ほど経った頃だろうか。
ガシャン!
突然、大きな音が響いた。
「何!?」
立ち上がった瞬間、セバスが血相を変えて飛び込んできた。
「大変です! アスタロト様が――!」
「アス様が!?」
慌てて客間へ走る。
扉を開けた瞬間、目に飛び込んできた光景に、息が止まった。
「アス様!」
アス様が床に倒れていた。顔は青白く、呼吸も浅い。そして、首筋に小さな傷が――
「これは……」
「毒です」
セバスが震える声で言った。
「ベルゼブブの奴、握手をすると見せかけて、隠し針で……」
「そんな!」
膝をついて、アス様の頬に触れる。冷たい。いつも温かいアス様の肌が、氷のように冷たい。
「アス様、アス様! 目を開けて!」
でも、反応がない。
「医者を! すぐに医者を呼んで!」
「既に手配しています! 応急処置は私が~っ!」
リリスが医療道具を持って駆けつけてきた。
「解毒の薬草です! これで――」
薬草を煎じたものを、アス様の口に含ませる。しかし。
「き、効かない……?」
「そんな……」
私も慌てて編み物を取り出した。
「『癒し』の魔法陣……!」
震える手で、必死に編む。糸が絡まりそうになるのを、なんとか整えながら。
「できた! 誰か、魔力を……!」
「お任せを」
完成した魔法陣をアス様の胸に置く。セバスが魔力を込めてくれたが、いつものように光らない。まるで、魔法を拒絶しているみたい。
「なんで……なんで効かないの!?」
涙が溢れてきた。リリスたちも言葉を失っている。
すぐに、王城から派遣された医師団が到着した。魔界でも指折りの名医たちだという。
「ふむ……これは……」
医師たちが次々とアス様を診察するが、皆一様に首を振る。
「申し訳ありません。この毒は、今の魔界に存在するどの毒にも一致しません……我々の知識を超えています」
「そんな……」
絶望的な気持ちになる。
「ただ、命に別状はないようです。深い眠りについているような状態ですが、生命力は保たれています」
「本当ですか!?」
「はい。ですが、いつ目覚めるかは……とにかく安静に。また異変があればすぐに呼んでください」
医師たちは申し訳なさそうにそういうと、頭を下げて、帰っていった。
夜になっても、アス様の容態は変わらなかった。ベッドに横たわる姿は、まるで眠っているよう。でも、いくら呼びかけても、目を開けてくれない。
「アス様……」
ベッドの隣に椅子を置いて、ずっと手を握っているが、握り返してくれるぬくもりがない。じわ、と目に涙が浮かんでくる。
「ベルゼブブは?」
セバスに聞くと、厳しい表情で答えた。
「即座に捕まえました。今は王城の地下牢です」
「何か、解毒方法は聞き出せなかった……?」
「それが……」
セバスが悔しそうに言った。
「奴は『古の毒』を使ったと自白しましたが、解毒方法は知らないと」
「古の毒……今の魔界にはないもの……」
医師たちの言葉を思い出す。今の魔界に存在するどの毒にも一致しない――と。
「千年以上前に作られた毒だそうで……もはやおとぎ話として一族で保管していたものだと。製法も解毒法も、既に失われているそうです」
「そんな……じゃあ、アス様は……」
涙がまた溢れてきた。
「諦めちゃダメです!」
チューベエが必死に声を張り上げた。
「きっと方法があるはずです! 主なら、きっと見つけられます!」
「チューベエ……」
「だって、主は世界樹だって救ったんですよ!」
その言葉に、ハッとした。そうだ。諦めちゃいけない。アス様を救う方法は、きっとどこかにあるはず。私たちは古の魔法や、古の伝説にだって立ち向かってきた――あっ!
「ヴァイス様!」
思いついて立ち上がる。聖獣の国には、古い文献がたくさんあるはず……!
特にヴァイス様は千年分の知識を持つ。もしかしたら、何か手がかりがあるかもしれない。
「セバス、すぐに聖獣の国に手紙を……! いま書きますから!」
「承知しました。お送りする用意をいたします」
急いで手紙を書いた。震える手で、必死に状況を説明する。
『ヴァイス様
緊急事態です。アス様が古の毒に侵されました。
ずっと眠ったまま、目覚めず、解毒法も見つかっておりません。
どんな情報でも構いません。どうか助けてください。
ニニィアネ』
短いけれど、今の気持ちを全て込めた。すぐにセバスが手紙を送ってくれた。
返事を待つ間も、私はアス様の隣を離れなかった。
「アス様、お願い……目を開けて……」
冷たい手を、両手で包んで温める。でも、体温は戻らない。
夜中、転移魔法陣が光った。
「失礼します!」
現れたのは、ヴァイス様だった。手紙を受け取って、すぐに来てくれたらしい。
「ヴァイス様!」
「詳しい状況を……!」
涙ながらに説明しながら、アス様の元へ案内する。そして話を聞きながら様子を見ていたヴァイス様の顔がみるみる青ざめていった。
「まさか……『眠り姫の針』……」
「眠り姫の針?」
「古の毒の一つです」
ヴァイス様が苦々しく言った。
「千年以上前に作られた、恐ろしい毒です。命は奪わないが、深い眠りに落とす」
「解毒方法は!?」
「……それが……存在しないのです」
絶望的な表情で、ヴァイス様が続ける。
「この毒は、時間が解決するのを待つしかありません」
「時間……?」
「はい。人間であれば百年。耐性のある魔族であれば、二十年ほどで自然に毒が抜けて、目覚めると言われています」
「に……二十年!?」
膝から力が抜けた。二十年……そんなに長い間、アス様は眠ったまま?
「でも、二十年なんて……」
「ただ」
ヴァイス様が静かに告げる。
「一つだけ、可能性があります」
「本当ですか!?」
すがるような気持ちで、ヴァイス様を見つめる。
「以前お渡しした本に、使える魔法陣があります」
「えっ……でも、癒しも解毒も効かなくて……」
「いえ、毒の方ではなく『眠り』に焦点をあてるんです」
ページをめくって、見せてくれた。そこには、見たことのない複雑な魔法陣が描かれていた。
「『目覚めの魔法』です。古代の織文様術の一つ。効果は単純、眠るものを強制的に起こす」
「これで、アス様を……?」
「可能性はあります。ただし――」
ヴァイス様が真剣な顔で言った。
「この魔法陣の効果は、本来『眠り姫の針』に対応できるほど強いものではない。ただ、僕は聖獣ですから、どうしても魔族と相性が悪いので、僕の糸を使っても効果がでるかどうか……。何か魔族と古の魔法に相性のいい糸を入手できれば……」
ハッとした。
世界樹からもらった、あの虹色の糸――
「私、持ってます!」
「え?」
「世界樹からもらった糸! あれなら……!」
部屋に走って、大切にしまっていた糸を持ってきた。虹色に輝く糸は、暗い部屋でもほのかに光っている。
「これは……まさか、世界樹の糸……」
ヴァイス様も驚いている。
「これなら、確かに可能かもしれません」
「本当に!?」
「はい。ただ、世界樹の糸を使って編むのは非常に難しい。もし糸が切れてしまえば……」
「やります」
迷いなく言い切った。
「絶対に、成功させます」
アス様を救うために。
一人で二十年なんて待ちたくない。待てない。耐えられない。震える手で、私は編み棒を握りしめた。
「アスタロト様、来客です」
「こんな朝早くに?」
アス様が眉をひそめる。
「ベルゼブブ伯爵だそうです」
「ベルゼブブが……?」
アス様の表情が険しくなった。
「どなた……?」
私が小声で聞くと、アス様が説明してくれた。
「古い家柄の魔族だ。昔から少し対立気味ではあってな。このタイミングで来たとなると――俺の昇進を快く思っていない可能性があるか」
「え……」
「まあ、珍しいことじゃない。貴族社会にはつきものだ」
そうは言うものの、嫌な予感がした。
「一緒に……行きましょうか?」
「いや、大丈夫だ。すぐに戻る。むしろ安全なところにいてくれ」
アス様は立ち上がり、客間へ向かった。残された私は、落ち着かない気持ちで紅茶を飲んでいた。チューベエも心配そうにしている。
「大丈夫でしょうか……」
「アス様なら、きっと……」
でも、胸騒ぎが収まらない。
……十五分ほど経った頃だろうか。
ガシャン!
突然、大きな音が響いた。
「何!?」
立ち上がった瞬間、セバスが血相を変えて飛び込んできた。
「大変です! アスタロト様が――!」
「アス様が!?」
慌てて客間へ走る。
扉を開けた瞬間、目に飛び込んできた光景に、息が止まった。
「アス様!」
アス様が床に倒れていた。顔は青白く、呼吸も浅い。そして、首筋に小さな傷が――
「これは……」
「毒です」
セバスが震える声で言った。
「ベルゼブブの奴、握手をすると見せかけて、隠し針で……」
「そんな!」
膝をついて、アス様の頬に触れる。冷たい。いつも温かいアス様の肌が、氷のように冷たい。
「アス様、アス様! 目を開けて!」
でも、反応がない。
「医者を! すぐに医者を呼んで!」
「既に手配しています! 応急処置は私が~っ!」
リリスが医療道具を持って駆けつけてきた。
「解毒の薬草です! これで――」
薬草を煎じたものを、アス様の口に含ませる。しかし。
「き、効かない……?」
「そんな……」
私も慌てて編み物を取り出した。
「『癒し』の魔法陣……!」
震える手で、必死に編む。糸が絡まりそうになるのを、なんとか整えながら。
「できた! 誰か、魔力を……!」
「お任せを」
完成した魔法陣をアス様の胸に置く。セバスが魔力を込めてくれたが、いつものように光らない。まるで、魔法を拒絶しているみたい。
「なんで……なんで効かないの!?」
涙が溢れてきた。リリスたちも言葉を失っている。
すぐに、王城から派遣された医師団が到着した。魔界でも指折りの名医たちだという。
「ふむ……これは……」
医師たちが次々とアス様を診察するが、皆一様に首を振る。
「申し訳ありません。この毒は、今の魔界に存在するどの毒にも一致しません……我々の知識を超えています」
「そんな……」
絶望的な気持ちになる。
「ただ、命に別状はないようです。深い眠りについているような状態ですが、生命力は保たれています」
「本当ですか!?」
「はい。ですが、いつ目覚めるかは……とにかく安静に。また異変があればすぐに呼んでください」
医師たちは申し訳なさそうにそういうと、頭を下げて、帰っていった。
夜になっても、アス様の容態は変わらなかった。ベッドに横たわる姿は、まるで眠っているよう。でも、いくら呼びかけても、目を開けてくれない。
「アス様……」
ベッドの隣に椅子を置いて、ずっと手を握っているが、握り返してくれるぬくもりがない。じわ、と目に涙が浮かんでくる。
「ベルゼブブは?」
セバスに聞くと、厳しい表情で答えた。
「即座に捕まえました。今は王城の地下牢です」
「何か、解毒方法は聞き出せなかった……?」
「それが……」
セバスが悔しそうに言った。
「奴は『古の毒』を使ったと自白しましたが、解毒方法は知らないと」
「古の毒……今の魔界にはないもの……」
医師たちの言葉を思い出す。今の魔界に存在するどの毒にも一致しない――と。
「千年以上前に作られた毒だそうで……もはやおとぎ話として一族で保管していたものだと。製法も解毒法も、既に失われているそうです」
「そんな……じゃあ、アス様は……」
涙がまた溢れてきた。
「諦めちゃダメです!」
チューベエが必死に声を張り上げた。
「きっと方法があるはずです! 主なら、きっと見つけられます!」
「チューベエ……」
「だって、主は世界樹だって救ったんですよ!」
その言葉に、ハッとした。そうだ。諦めちゃいけない。アス様を救う方法は、きっとどこかにあるはず。私たちは古の魔法や、古の伝説にだって立ち向かってきた――あっ!
「ヴァイス様!」
思いついて立ち上がる。聖獣の国には、古い文献がたくさんあるはず……!
特にヴァイス様は千年分の知識を持つ。もしかしたら、何か手がかりがあるかもしれない。
「セバス、すぐに聖獣の国に手紙を……! いま書きますから!」
「承知しました。お送りする用意をいたします」
急いで手紙を書いた。震える手で、必死に状況を説明する。
『ヴァイス様
緊急事態です。アス様が古の毒に侵されました。
ずっと眠ったまま、目覚めず、解毒法も見つかっておりません。
どんな情報でも構いません。どうか助けてください。
ニニィアネ』
短いけれど、今の気持ちを全て込めた。すぐにセバスが手紙を送ってくれた。
返事を待つ間も、私はアス様の隣を離れなかった。
「アス様、お願い……目を開けて……」
冷たい手を、両手で包んで温める。でも、体温は戻らない。
夜中、転移魔法陣が光った。
「失礼します!」
現れたのは、ヴァイス様だった。手紙を受け取って、すぐに来てくれたらしい。
「ヴァイス様!」
「詳しい状況を……!」
涙ながらに説明しながら、アス様の元へ案内する。そして話を聞きながら様子を見ていたヴァイス様の顔がみるみる青ざめていった。
「まさか……『眠り姫の針』……」
「眠り姫の針?」
「古の毒の一つです」
ヴァイス様が苦々しく言った。
「千年以上前に作られた、恐ろしい毒です。命は奪わないが、深い眠りに落とす」
「解毒方法は!?」
「……それが……存在しないのです」
絶望的な表情で、ヴァイス様が続ける。
「この毒は、時間が解決するのを待つしかありません」
「時間……?」
「はい。人間であれば百年。耐性のある魔族であれば、二十年ほどで自然に毒が抜けて、目覚めると言われています」
「に……二十年!?」
膝から力が抜けた。二十年……そんなに長い間、アス様は眠ったまま?
「でも、二十年なんて……」
「ただ」
ヴァイス様が静かに告げる。
「一つだけ、可能性があります」
「本当ですか!?」
すがるような気持ちで、ヴァイス様を見つめる。
「以前お渡しした本に、使える魔法陣があります」
「えっ……でも、癒しも解毒も効かなくて……」
「いえ、毒の方ではなく『眠り』に焦点をあてるんです」
ページをめくって、見せてくれた。そこには、見たことのない複雑な魔法陣が描かれていた。
「『目覚めの魔法』です。古代の織文様術の一つ。効果は単純、眠るものを強制的に起こす」
「これで、アス様を……?」
「可能性はあります。ただし――」
ヴァイス様が真剣な顔で言った。
「この魔法陣の効果は、本来『眠り姫の針』に対応できるほど強いものではない。ただ、僕は聖獣ですから、どうしても魔族と相性が悪いので、僕の糸を使っても効果がでるかどうか……。何か魔族と古の魔法に相性のいい糸を入手できれば……」
ハッとした。
世界樹からもらった、あの虹色の糸――
「私、持ってます!」
「え?」
「世界樹からもらった糸! あれなら……!」
部屋に走って、大切にしまっていた糸を持ってきた。虹色に輝く糸は、暗い部屋でもほのかに光っている。
「これは……まさか、世界樹の糸……」
ヴァイス様も驚いている。
「これなら、確かに可能かもしれません」
「本当に!?」
「はい。ただ、世界樹の糸を使って編むのは非常に難しい。もし糸が切れてしまえば……」
「やります」
迷いなく言い切った。
「絶対に、成功させます」
アス様を救うために。
一人で二十年なんて待ちたくない。待てない。耐えられない。震える手で、私は編み棒を握りしめた。
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