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春の物語
ウカの心ちゃんとここにある
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や、やっとついた・・・。
あの後、子供たちはなかなか帰ろうとせずにジョナさんとミカさんの周りを走り回っていた。
私とジョナさんは子供たちを交代・順番で抱っこしながら村まで歩いてきた。
「ウ、ウカお疲れ。」
ジョナさんは苦笑しながら言った。
はい、分かってます。
私は体力はありません、運動音痴です。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「どこか痛い痛いなの?」
「きついの?」
子供たちが次々と心配そうに私の顔をのぞき込んでくる。
「大丈夫だよ。ちょっと疲れただけだから。」
私が笑顔で言うと子供たちは花が咲いたようにぱぁっと笑った。
「本当に?お姉ちゃんがきつくなったら僕たちが運ぶからね!」
「いつでも言ってね!!」
優しい子供たちの笑顔を見ていたらなんだか力が抜けてきた。
私は知らず知らずのうちに疲れていたのだろうか。
沢山の小さな手が私の手を優しく包み込んでくれる。
それはスイが私にしてくれたように。
「お姉ちゃんの手、冷たいね。」
「本当だ!冷たい!!」
「僕が温めてあげるよ!」
「私も!」
小さな子供たちは私の手をさっきよりも強く握ったり息を吹きかけたりして一生懸命に温めようとしてくれた。
「・・・ウカ。進まないと日が暮れるぞ。」
ジョナさんが遠慮がちに私に言った。
「分かりました。」
笑顔で答えるとジョナさんは安心したように笑った。
―――――――――――――――――――――――――――――
「あ、おーい!!みんな子供たちが帰ってきたぞ―――!!」
子供たちの村に着くと一人の男性が大きな声を出した。
うん。予想通りの反応だね。
今の時間は夜に等しい。
だからきっとこの子たちの家族は心配して村全体で探してると思っていた。
「ウカ。何て説明すればいいんだ?」
ジョナさんは私にぼそりと言った。
「どう、しましょうか・・・。」
私は思わず苦笑した。
「パパ!」
「ママだ!!」
子供たちは迎えに来た親たちに走って行った。
「・・・ところで君たち2人は誰だい?」
子供を抱きしめたり帰りが遅いと怒ってるなか、1人の男性が近づきながら言った。
「すみません。子供たちを連れまわしたりして・・・。
遊んでいるつもりだったんですが、遠くまで行ってしまって帰ってくるのに時間がかかりました。
だから子供たちを怒らないでください。」
私はそう言いながら頭を下げる。
「いや、頭を下げる必要はないよ?
それに子供たちが笑顔で帰ってきたんだから、君たち2人はいい人なんだろうしね。」
男性は慌てたように言いながら笑っていた。
「・・・すみません、実はお願いがあるんですが。」
ジョナさんが横から男性に話しかけた。
「はい、何でしょうか。」
「実は、―――――――――。」
「お姉ちゃん、遊ぼ!」
ジョナさんの話を聞こうとしたら手を行きよい良く引っ張られた。
「うん、分かった。」
私は引っ張られるまま子供たちの輪に入って遊んだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――
数十分後。
「ウカ!こっちに来てくれ!!」
子供たちと遊んでいたら突然ジョナさんに呼ばれた。
私が振り返るとジョナさんは嬉しそうに笑っていた。
走ってジョナさんのもとに行くと突然女性に囲まれる。
「!?」
私は訳が分からないまま女性に連れられてお家に入った。
「あ、あの~?」
私は近くにいた女性に声をかける。
「ん?どしたの。」
女性は楽しそうに動きながら私に微笑んでくれた。
「私、どういうことになってんですか?」
なんだか嫌な予感がして言うと周りの女性の目がきらりと光った。
「ふふふ。大丈夫よ、私達に任せてくれたら原石はよみがえるから!!」
それから私は着せ替え人形状態になった。
色々な服を着せられ脱がされ次から次へと服を着て行った。
「よし!できた!!」
女性たちはそう言うと私の周りを離れて行った。
「??」
私は何がなんだか分からない状態で頭の中は?マークづくしだった。
「ほら!さっさとみんなの所に行くよ!!」
いきなり背中を強く押されて前に進んだ。
「・・・ウカ?であってるか。服装だけで印象変わるんだな。」
ジョナさんは納得したように頷いてる。
私は恥ずかしくて下を向いた。
「恥ずかしがってる。可愛い!」
「うん、可愛い。」
周りの人たちからからかわれてよりいっそう顔が熱くなる。
「うん。あんまりからかうとウカに恨まれそうだから止めてあげてください。」
ジョナさんはおどけながら助けてくれた。
ていうか・・・。
恨まれるって私地縛霊とかじゃないよ!の意味でジョナさんを軽く睨む。
「ウカ。分かったから睨まないでくれ。あーと、急だけど今日からウカはこの村で暮らしてもらいます。」
急に改まって何かと思ったらジョナさんは私のために住む場所を作ってくれた。
私は嬉しくて嬉しくてともかく嬉しいという気持ちと。
ジョナさんに迷惑をかけたことが申し訳ないという気持ち。
複雑に絡まったこの感情は私の心がちゃんとここにあるという証。
スイが私のために頑張ってくれたこの心。
怪我をしてまで、忘れられても一生懸命に私と向き合ってくれた。
この心を大切にしよう。
そしてスイに会ったらこう言うんだ。
「私の心はちゃんとここにあるよ!」
ってね。
あの後、子供たちはなかなか帰ろうとせずにジョナさんとミカさんの周りを走り回っていた。
私とジョナさんは子供たちを交代・順番で抱っこしながら村まで歩いてきた。
「ウ、ウカお疲れ。」
ジョナさんは苦笑しながら言った。
はい、分かってます。
私は体力はありません、運動音痴です。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「どこか痛い痛いなの?」
「きついの?」
子供たちが次々と心配そうに私の顔をのぞき込んでくる。
「大丈夫だよ。ちょっと疲れただけだから。」
私が笑顔で言うと子供たちは花が咲いたようにぱぁっと笑った。
「本当に?お姉ちゃんがきつくなったら僕たちが運ぶからね!」
「いつでも言ってね!!」
優しい子供たちの笑顔を見ていたらなんだか力が抜けてきた。
私は知らず知らずのうちに疲れていたのだろうか。
沢山の小さな手が私の手を優しく包み込んでくれる。
それはスイが私にしてくれたように。
「お姉ちゃんの手、冷たいね。」
「本当だ!冷たい!!」
「僕が温めてあげるよ!」
「私も!」
小さな子供たちは私の手をさっきよりも強く握ったり息を吹きかけたりして一生懸命に温めようとしてくれた。
「・・・ウカ。進まないと日が暮れるぞ。」
ジョナさんが遠慮がちに私に言った。
「分かりました。」
笑顔で答えるとジョナさんは安心したように笑った。
―――――――――――――――――――――――――――――
「あ、おーい!!みんな子供たちが帰ってきたぞ―――!!」
子供たちの村に着くと一人の男性が大きな声を出した。
うん。予想通りの反応だね。
今の時間は夜に等しい。
だからきっとこの子たちの家族は心配して村全体で探してると思っていた。
「ウカ。何て説明すればいいんだ?」
ジョナさんは私にぼそりと言った。
「どう、しましょうか・・・。」
私は思わず苦笑した。
「パパ!」
「ママだ!!」
子供たちは迎えに来た親たちに走って行った。
「・・・ところで君たち2人は誰だい?」
子供を抱きしめたり帰りが遅いと怒ってるなか、1人の男性が近づきながら言った。
「すみません。子供たちを連れまわしたりして・・・。
遊んでいるつもりだったんですが、遠くまで行ってしまって帰ってくるのに時間がかかりました。
だから子供たちを怒らないでください。」
私はそう言いながら頭を下げる。
「いや、頭を下げる必要はないよ?
それに子供たちが笑顔で帰ってきたんだから、君たち2人はいい人なんだろうしね。」
男性は慌てたように言いながら笑っていた。
「・・・すみません、実はお願いがあるんですが。」
ジョナさんが横から男性に話しかけた。
「はい、何でしょうか。」
「実は、―――――――――。」
「お姉ちゃん、遊ぼ!」
ジョナさんの話を聞こうとしたら手を行きよい良く引っ張られた。
「うん、分かった。」
私は引っ張られるまま子供たちの輪に入って遊んだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――
数十分後。
「ウカ!こっちに来てくれ!!」
子供たちと遊んでいたら突然ジョナさんに呼ばれた。
私が振り返るとジョナさんは嬉しそうに笑っていた。
走ってジョナさんのもとに行くと突然女性に囲まれる。
「!?」
私は訳が分からないまま女性に連れられてお家に入った。
「あ、あの~?」
私は近くにいた女性に声をかける。
「ん?どしたの。」
女性は楽しそうに動きながら私に微笑んでくれた。
「私、どういうことになってんですか?」
なんだか嫌な予感がして言うと周りの女性の目がきらりと光った。
「ふふふ。大丈夫よ、私達に任せてくれたら原石はよみがえるから!!」
それから私は着せ替え人形状態になった。
色々な服を着せられ脱がされ次から次へと服を着て行った。
「よし!できた!!」
女性たちはそう言うと私の周りを離れて行った。
「??」
私は何がなんだか分からない状態で頭の中は?マークづくしだった。
「ほら!さっさとみんなの所に行くよ!!」
いきなり背中を強く押されて前に進んだ。
「・・・ウカ?であってるか。服装だけで印象変わるんだな。」
ジョナさんは納得したように頷いてる。
私は恥ずかしくて下を向いた。
「恥ずかしがってる。可愛い!」
「うん、可愛い。」
周りの人たちからからかわれてよりいっそう顔が熱くなる。
「うん。あんまりからかうとウカに恨まれそうだから止めてあげてください。」
ジョナさんはおどけながら助けてくれた。
ていうか・・・。
恨まれるって私地縛霊とかじゃないよ!の意味でジョナさんを軽く睨む。
「ウカ。分かったから睨まないでくれ。あーと、急だけど今日からウカはこの村で暮らしてもらいます。」
急に改まって何かと思ったらジョナさんは私のために住む場所を作ってくれた。
私は嬉しくて嬉しくてともかく嬉しいという気持ちと。
ジョナさんに迷惑をかけたことが申し訳ないという気持ち。
複雑に絡まったこの感情は私の心がちゃんとここにあるという証。
スイが私のために頑張ってくれたこの心。
怪我をしてまで、忘れられても一生懸命に私と向き合ってくれた。
この心を大切にしよう。
そしてスイに会ったらこう言うんだ。
「私の心はちゃんとここにあるよ!」
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