歌の光花

古川優亜

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春の物語

仕事開始!

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「サム!遊んでないで片付け手伝ってよ!」
どたばたと掃除をしてる中サムは1人のんびり遊んでいる。
サラと私はもう汗だくでサラは強くサムを睨みながら窓を拭いている。
「へいへい。ちゃんと掃除しますよ~っと。」
サムはやる気がなさそうにしながらも重いものを運んだりしてくれる。
やっぱり2人は冷たいようで優しい。
しかも2人そろってツンデレでさすが双子だなww
「・・・おい、ウカ。何二ヤツいてんだよ。普通にキモいぞ。」
「・・・うん、不気味。」
「2人してそれはひどい!」
とふざけながらも掃除を進めてる。
昨日サムが案内してくれたギルドで私はある登録をした。
それは「この村でこういう仕事をします」といった感じのやつで。
私はこの村でストリートチルドレンの保護をする仕事をギルドに提出した。
簡単に言うと保護施設だけど。
「ウカ、机ここでいいか。」
「サム!そこまだ掃除終わってないわよ!」
相変わらず2人はケンカしてるな。
「すみませんがストリートチルドレン保護のウカはどなたですか。」
凛とした声が聞こえ振り返ると髪がぼさぼさの男性がいた。
「私がウカです」
一歩前にでて軽くお辞儀すると男性は「いてっ」と低く呻いた。
「離せよ、おっさん!!」
男性の後ろから男の子の声が聞こえ、慌てて男性の後ろを見ると首に縄をくくられた男の子いた。

もう一回言おう。
・・・・・・・・・・・・・・・
首に縄をくくられた男の子がいた。
「何してるんですか!?」
私は男性を押しのけて男の子を抱きしめた。
「離せ、離せよ!」
男の子の縄をほどこうとするが男の子が暴れているのと、縄が硬くてなかなか解けない。
私の指は切れて薄く赤い血がでているけれど、気にせずに縄をいじる。
「・・・ウカ、力任せに引っ張っても無駄にケガするだけだぞ。」
サムに腕を掴まれて思わずにらんでしまう。
「じゃぁ、どうしたらこの縄は解けるの?!」
「ウカ、落ち着いて。サムと私、サラに任せてよ。こういうの得意だからさ。ね?」
サラに優しく肩を掴まれ頷くことしかできなかった。
この縄はサラとサムに任せて私は鎧を着た男性から話を聞くことにした。
「どうしてこんなことするんですか。」
男性には椅子に座ってもらいお茶をだしながら聞いた。
「・・・こうでもしないと、あの子はここまで来てくれませんでした。それにストリートチルドレンの多くは物を盗んだりする者が多く王都ではこうしないと石を投げられたり蹴られたりしてたでしょうから、首に縄を付けることで私なりにあの男の子を守ったつもりなんです。」
男性はそう言うと軽くタメ息をついていた。
「ちなみにあの男の子は?」
私が訪ねると男性は
「死にかけてたので優先してつれてきました。
少し食べ物を与えると驚くほど回復して、先ほどの元気な状態になりました。」
男性は軽く笑うと悲しそうにお茶を飲んでいた。
「ウカ、縄は一応ほどけたんだけど・・・。」
サラがノックをしてからおずおずと言った。


「で、どうして次は気絶してるの。」
私はサムの服を掴んで逃がさないようにしてる。
サラが報告をしてくれたときに「ウカ、縄は一応ほけたんだけど、男の子気絶しちゃった☆」
とわざとらしくおどけていた。
「や、だってさ、縄解いた瞬間逃げようとするから大人しくして欲しくてですね・・・。」
最期の方は口ごもっている、サムは私が切れてるのに気づいてるんだろう。
「仕事開始からこれじゃぁ、拉致があかないよ・・・。」
思わず頭を抱えてタメ息をついた。
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