歌の光花

古川優亜

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まぶしい笑顔と明るい夏

もう、二度と失いたくない2 ランside

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お父さんは仕事から帰ってくたびにどこか必ずけがをしていた。
お母さんは自分の服を引き裂いてでもお父さんを手当てしていて。
私は怖くて怖くてお兄ちゃんに抱き着いて泣いた。
それから数日たったある日。
お父さんは道端で倒れていた。
盗賊か何かに襲われたのだろう。
それが大人の考えだった。
その日からお母さんは壊れていった。
お兄ちゃんはお父さんの代わりに働きに行ってお金を稼いでいた。
お兄ちゃんは無茶な仕事をしながら私とお母さんに食べさせていって。
お兄ちゃんはいつもいつも頑張っていて。
そのせいで。
そのせいで、お兄ちゃんは重い病気になった。
〝過労”っていうのになって、どんどん起きるているのがきつくなったって言ってた。
そして、次は私が働く番になった。
体の弱くなったお兄ちゃんが私に言ったんだ。
「人の言葉を覚えて。行動を。人の肩書、何を欲しているかを気づいて。」
って。
私はよくわからずに言われたとおりにしていた。
そしたら、私が知ってることを聞きたいという人がたくさんお金を持ってきてくれた。
それで、栄養とかありそうなのを買ってたんだけど。
だめだった。
お兄ちゃんは最後の最後まで私の頭を撫でながら微笑んでいた。
「ラン。僕の可愛い愛しい妹。どうか、母さんをよろしくね。父さんと一緒にいつまでも見守ているから。これからの僕の愛しい人たちが幸あらんことを。」
お兄ちゃんは寝るとき、必ず言っていた言葉。
今、思えばいつ死ぬかわからなかった。
だから、私に温かく優しい言葉を毎日言い聞かせて残してくれた。
お兄ちゃんはいつもかっこよくて優しくて。
私にとって王子様みたいな人。
お兄ちゃんが冷たくなった日は、綺麗な星が輝いていた。
真っ暗な夜。
お兄ちゃんは目を閉じる前に言っていた。
「僕はお星さまになるんだよ。」
お兄ちゃんは寂しそうに笑って私の手を握って。
涙を流していた。
閉じている目から涙がぽろりぽろりと零れていて。
私は最後まで泣かないように頑張った。
お兄ちゃんが。
お父さんが。
お母さんが。
家族みんなが大好きだと言ってくれた笑顔で最後のお別れをした。
お兄ちゃんが冷たくなった瞬間、私は外に飛び出した。
「ふぇ。うぇぇえええっぇええええぇえええんんんんんn!!!!」
すごく変な感じで大きな声で泣いた。
後ろから誰かに抱きしめられたように感じていて。
「♪~♪」
お母さんが鼻歌を口ずさんでいた。
家族みんなでよく歌っていた歌を。
ねぇ、お兄ちゃん。
お父さん。
私を置いていかないで。
お母さんとお父さんとお兄ちゃんと私と。
私たち家族四人そろわなきゃ楽しくないよ。
全然笑えないよ。
神様。
本当に神様がいるのなら、これ以上私から大切な人を奪わないでください。




そう願ったのに。
私の大好きなお母さんは壊れていく。
私を見るたんびに。
「どうして、お前だけ!!」
と言いながら叩くようになって。
でも、落ち着けば泣きながらいつも
「ごめんね。ごめんね。」
と言いながら謝って。
それの繰り返し。
お母さんも私も生きる意味が見いだせずにいた時。
私に新しい家族ができた。
みんな、私と同じような境遇。
ひん曲がった私の性格も笑顔で受け止めてくれた。
だから。
ここで、また失うわけにはいかない。
レイは、絶対に。
私が守る。
たとえ、みんなが私を許したとしても、私が私自身を許せない。
馬が、レイを引きそうになる。
もう、間に合わないの?
・・・ヤダ。ヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダヤダ!!!
体の中から何かが溢れる
「レイ!!!!!」
叫んだ瞬間、周りが光って体が傾いていた。
「ラン!!」
レイがしりもちをついて私を驚いたようにみている。
よかった。
けがしてない。
ていうか、すごく眠い。
閉じていく目からぼんやり見えたのは私に手を伸ばすお兄ちゃんの姿だった。
迎えに来てくれたんだね、お兄ちゃん。
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