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第8章 明かされた真実
第57話 鏡合わせの剣士
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襲来する『鏡人』を迎え打つべくタスクたち四人は屋敷を出て、庭へと躍り出た。
ジゼル宅の敷地は幸いなことに周囲を高い塀に囲まれており、庭も子供たちがフットボールを出来るくらいの広さを誇っていた。大きな物音にさえ気を付ければ短時間の戦闘も問題はないと思われる。
屋敷の裏手の木々や庭石のない開けた場所まで移動すると、脚を畳んだ黒毛馬とその背中に乗ったハヤブサが気持ちよさそうに日向ぼっこしている姿があった。リンファの愛馬・ヘイワンとシュウはいつの間にか仲を深めていたらしい。
「シュウ!」
「ヘイワン!」
主人に呼び掛けられた一羽と一頭は眼を覚ましてそれぞれの主の元へ歩み寄った。
「シュウ。声を掛けるのが遅れてごめんなさいね。今までタスクを守ってくれて本当にありがとう……‼︎」
「ピィィ……ッ」
肩に留まったシュウの頭を優しく撫でながらミロワが続ける。
「ゆっくりあなたと戯れていたいけれど、今は敵が迫っているの。上空から私たちを見守っていてくれる?」
「ピッ!」
一方、リンファも寄り添うヘイワンの毛並みを整えながら囁く。
「ヘイワン。シュウと仲良うなったんか。良かったなあ。でも今からちょっとここでひと暴れするんじゃ。危ねえけえ、離れとって?」
「ブルル」
返事をしたシュウとヘイワンは主人の言い付け通りにこの場を離れて行った。その背を見送りながらジャンが感心した様子でつぶやく。
「マジでお利口なハヤブサちゃんとお馬さんだな……。にしても、苦労して草刈りした甲斐がこんな形で報われるとは思いもしなかったぜ……」
「そうだな、ジャン。お前も下がっていろ」
相槌を打ったタスクが鯉口を切ると、ミロワがたおやかな指を伸ばして押し留めた。その瞬間、タスクの脳裏に十年前の断崖での記憶が呼び覚まされる。
「姉————いや、ミロワ……⁉︎」
「あなたは腕が繋がったばかりでしょう。いま無茶をすれば本当に取り返しのつかないことになるわ」
「しかし……!」
「そうじゃ。タスクは休んどったらええわ。『鏡人』かなんか知らんけど、ウチが一人でやっつけちゃる……!」
「待って、リンファさん」
青龍戟を構えて進み出たリンファにミロワが肩を並べる。
「相手は二人、私も闘うわ」
「お前が……? 威勢がええのはええけど、なんの得物も持っとらんがな。空手でやるんか?」
「ありがとう。でも、心配ご無用よ」
印を結び小声で真言を唱えるミロワの髪がみるみる青みを帯びていく。
「その姿は『水天』……!」
「あっ! 街に残ってた『晄石獣』を倒して回ってた青髪の女『晄石狩り』って、もしかしてミロワちゃん……⁉︎」
ジャンの声に微笑みで応えたミロワが手を宙にかざすと、空気中の水分が凝縮され氷の薙刀が握られた。
「……ふん。お前がやられたらウチが二人とも倒しちゃるわ」
「そうならないようにせいぜい気を付けるわ」
対抗心を燃やすミロワとリンファにタスクが待ったを掛ける。
「待ってくれ、二人とも! やはり女子を闘わせて自分だけ高みの見物をする訳にはいかない!」
「困ったわね、あなたまで参戦するとなると三対二になってしまうわ。あなたはそんな卑怯な男だったの?」
「う……」
たじろぐタスクにリンファが畳み掛ける。
「タスク。ウチを心配してくれるんは嬉しいんじゃけど、熱い声援を飛ばしてくれるだけでウチは勇気百倍じゃ」
「……こいつら、なんでこんな緊張感がねえんだ……⁉︎」
「————来たわ……!」
「————ピィィッ‼︎」
ミロワと上空のシュウの声が重なりジャンが顔を上げると、いつの間に侵入したものか、視線の先の庭木を縫うようにして二人の男が姿を現した。
「ひっ! 出た‼︎」
『鏡人』の出現にジャンは慌ててタスクの背に身を隠す。二人の『鏡人』の姿を瞳に映したタスクは思わず眉を寄せた。
「……同じ人間を写し取ったのか……⁉︎」
タスクが困惑するのも無理はない。二人の『鏡人』は全く同じ容貌をしていたのである。
薄い茶髪に透き通るような碧眼、そして一切の贅肉の見られぬ均整の取れた体躯。まるで鏡合わせのような二人組だったが、唯一の相違点はきっちりと七三に分けられた髪の分け目が左右反転となっていることぐらいである。
「————ああっ‼︎」
その時、タスクの肩越しに二人の『鏡人』の様子を窺っていたジャンが素っ頓狂な声を上げた。
「ま……、まさか、コイツらは……‼︎」
「知っているのか、ジャン……⁉︎」
尋ねられたジャンはタスクの背にしがみ付いたままうなずく。
「……コイツら、多分『デュー兄弟』だ……!」
「『デュー兄弟』……?」
「以前に新聞で見たことがある。ウラジーア大陸ナンバーワンの双子フェンシング選手だ」
「『ふぇんしんぐ』……確か西洋剣術の流派だったか。一卵性双生児だということは分かったが、大陸一の使い手が二人とはどういうことだ?」
「決勝で2時間やってもケリが着かなくて、次の日の再試合も引き分けでその次の日の再々試合も引き分けで、結局7日やってもケリが着かねえから特例で二人とも優勝になったんだ」
「なるほど。それだけ実力伯仲で、相手の思考や癖も読み切っていたということだな」
「ああ。その後、選手を引退して『晄石狩り』に転向したんだ。双子ならではの息の合った連携で一気にA級にまで昇り詰めたと思ったら、急に姿を消しちまってみんな不思議に思ってたんだが、『カガミビト』にコピーされてたのか……‼︎ そうなると、本物の『デュー兄弟』ももう————」
『そういうことだ』
故人を惜しむジャンを遮るように『デュー兄弟』を写した『鏡人』が声を上げた。二人同時に口を開いたが、その声は抑揚から声量まで見事に重なっており、まるで一人が話しているようにしか聞こえなかった。
『『主』の指令により、お前たちの命をもらい受ける』
背後から取り出した『剣』を左右に構えたその姿はまさしく鏡に合わせたように見る者を錯覚させる。
「……気を付けろよ、ミロワちゃんにリンファちゃん。確か右利きで髪が左分けなのがアニキのヨアンで、左利きで右分けの方が弟のオリヴィエだ。……アレ? でも鏡合わせになってっから、左利きで右分けの方がヨアンで右利きで左分けがオリヴィエになってんのか……⁉︎」
「そんなんどうでもええんじゃ! 聞いとるだけで頭が痛うなってくるわ!」
「そうね。どちらにせよ、彼らを倒さなければ私たちに未来はない……!」
ミロワとリンファは長物を華麗に操り、眼前の相手へと狙いを付けた。
ジゼル宅の敷地は幸いなことに周囲を高い塀に囲まれており、庭も子供たちがフットボールを出来るくらいの広さを誇っていた。大きな物音にさえ気を付ければ短時間の戦闘も問題はないと思われる。
屋敷の裏手の木々や庭石のない開けた場所まで移動すると、脚を畳んだ黒毛馬とその背中に乗ったハヤブサが気持ちよさそうに日向ぼっこしている姿があった。リンファの愛馬・ヘイワンとシュウはいつの間にか仲を深めていたらしい。
「シュウ!」
「ヘイワン!」
主人に呼び掛けられた一羽と一頭は眼を覚ましてそれぞれの主の元へ歩み寄った。
「シュウ。声を掛けるのが遅れてごめんなさいね。今までタスクを守ってくれて本当にありがとう……‼︎」
「ピィィ……ッ」
肩に留まったシュウの頭を優しく撫でながらミロワが続ける。
「ゆっくりあなたと戯れていたいけれど、今は敵が迫っているの。上空から私たちを見守っていてくれる?」
「ピッ!」
一方、リンファも寄り添うヘイワンの毛並みを整えながら囁く。
「ヘイワン。シュウと仲良うなったんか。良かったなあ。でも今からちょっとここでひと暴れするんじゃ。危ねえけえ、離れとって?」
「ブルル」
返事をしたシュウとヘイワンは主人の言い付け通りにこの場を離れて行った。その背を見送りながらジャンが感心した様子でつぶやく。
「マジでお利口なハヤブサちゃんとお馬さんだな……。にしても、苦労して草刈りした甲斐がこんな形で報われるとは思いもしなかったぜ……」
「そうだな、ジャン。お前も下がっていろ」
相槌を打ったタスクが鯉口を切ると、ミロワがたおやかな指を伸ばして押し留めた。その瞬間、タスクの脳裏に十年前の断崖での記憶が呼び覚まされる。
「姉————いや、ミロワ……⁉︎」
「あなたは腕が繋がったばかりでしょう。いま無茶をすれば本当に取り返しのつかないことになるわ」
「しかし……!」
「そうじゃ。タスクは休んどったらええわ。『鏡人』かなんか知らんけど、ウチが一人でやっつけちゃる……!」
「待って、リンファさん」
青龍戟を構えて進み出たリンファにミロワが肩を並べる。
「相手は二人、私も闘うわ」
「お前が……? 威勢がええのはええけど、なんの得物も持っとらんがな。空手でやるんか?」
「ありがとう。でも、心配ご無用よ」
印を結び小声で真言を唱えるミロワの髪がみるみる青みを帯びていく。
「その姿は『水天』……!」
「あっ! 街に残ってた『晄石獣』を倒して回ってた青髪の女『晄石狩り』って、もしかしてミロワちゃん……⁉︎」
ジャンの声に微笑みで応えたミロワが手を宙にかざすと、空気中の水分が凝縮され氷の薙刀が握られた。
「……ふん。お前がやられたらウチが二人とも倒しちゃるわ」
「そうならないようにせいぜい気を付けるわ」
対抗心を燃やすミロワとリンファにタスクが待ったを掛ける。
「待ってくれ、二人とも! やはり女子を闘わせて自分だけ高みの見物をする訳にはいかない!」
「困ったわね、あなたまで参戦するとなると三対二になってしまうわ。あなたはそんな卑怯な男だったの?」
「う……」
たじろぐタスクにリンファが畳み掛ける。
「タスク。ウチを心配してくれるんは嬉しいんじゃけど、熱い声援を飛ばしてくれるだけでウチは勇気百倍じゃ」
「……こいつら、なんでこんな緊張感がねえんだ……⁉︎」
「————来たわ……!」
「————ピィィッ‼︎」
ミロワと上空のシュウの声が重なりジャンが顔を上げると、いつの間に侵入したものか、視線の先の庭木を縫うようにして二人の男が姿を現した。
「ひっ! 出た‼︎」
『鏡人』の出現にジャンは慌ててタスクの背に身を隠す。二人の『鏡人』の姿を瞳に映したタスクは思わず眉を寄せた。
「……同じ人間を写し取ったのか……⁉︎」
タスクが困惑するのも無理はない。二人の『鏡人』は全く同じ容貌をしていたのである。
薄い茶髪に透き通るような碧眼、そして一切の贅肉の見られぬ均整の取れた体躯。まるで鏡合わせのような二人組だったが、唯一の相違点はきっちりと七三に分けられた髪の分け目が左右反転となっていることぐらいである。
「————ああっ‼︎」
その時、タスクの肩越しに二人の『鏡人』の様子を窺っていたジャンが素っ頓狂な声を上げた。
「ま……、まさか、コイツらは……‼︎」
「知っているのか、ジャン……⁉︎」
尋ねられたジャンはタスクの背にしがみ付いたままうなずく。
「……コイツら、多分『デュー兄弟』だ……!」
「『デュー兄弟』……?」
「以前に新聞で見たことがある。ウラジーア大陸ナンバーワンの双子フェンシング選手だ」
「『ふぇんしんぐ』……確か西洋剣術の流派だったか。一卵性双生児だということは分かったが、大陸一の使い手が二人とはどういうことだ?」
「決勝で2時間やってもケリが着かなくて、次の日の再試合も引き分けでその次の日の再々試合も引き分けで、結局7日やってもケリが着かねえから特例で二人とも優勝になったんだ」
「なるほど。それだけ実力伯仲で、相手の思考や癖も読み切っていたということだな」
「ああ。その後、選手を引退して『晄石狩り』に転向したんだ。双子ならではの息の合った連携で一気にA級にまで昇り詰めたと思ったら、急に姿を消しちまってみんな不思議に思ってたんだが、『カガミビト』にコピーされてたのか……‼︎ そうなると、本物の『デュー兄弟』ももう————」
『そういうことだ』
故人を惜しむジャンを遮るように『デュー兄弟』を写した『鏡人』が声を上げた。二人同時に口を開いたが、その声は抑揚から声量まで見事に重なっており、まるで一人が話しているようにしか聞こえなかった。
『『主』の指令により、お前たちの命をもらい受ける』
背後から取り出した『剣』を左右に構えたその姿はまさしく鏡に合わせたように見る者を錯覚させる。
「……気を付けろよ、ミロワちゃんにリンファちゃん。確か右利きで髪が左分けなのがアニキのヨアンで、左利きで右分けの方が弟のオリヴィエだ。……アレ? でも鏡合わせになってっから、左利きで右分けの方がヨアンで右利きで左分けがオリヴィエになってんのか……⁉︎」
「そんなんどうでもええんじゃ! 聞いとるだけで頭が痛うなってくるわ!」
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