(完)恋なんてのは忌まわしいだけだが必要だよ

川なみな

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「 1ー14 」写真くらいなら

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朝の登校時間に女子生徒のグループに声をかけられて戸惑う薫。見た事も無い他のクラスの生徒だったからだ。


「留目馨さんですよね。お昼を御前様と食べてるでしょう?」

「はい、そうです。」

「お願いがあるんですけど。」

「お願いですか?(何だろ)」

「御前様と一緒に写真を撮りたいんです、ダメですか。お願い!」

「え、写真?」


確かに不自然だなとは思っていた。あれだけの美少年なのに、誰も寄っていかない。何時も、御前様は1人だ。


「学園では、代表理事の子供だから馴れ馴れしい態度は禁止されてるんです。でも、憧れの御前様との写真が欲しくて!」


そんなに、好きなのなら。なんていう甘い考えで、薫は承知してしまった。







お昼に何時ものように学食の前で待っている薫。やって来る生徒達の向こうに後光(ごこう)が見えた。


「あ、来た来たー!」


何時ものように腕をブンブン回す薫に冷たい眼差し。それにも負けず笑顔で見返した。


「こんにちは、御前様。写メしましょう!」


ドドーンと走り寄る女生徒達。中央に御前様でスマイル。薫がスマホ構えてカシャッ。次には走り去る女生徒達。


「ありがとう、留目さん!」「どういたしましてえ!」


成功したのでニコニコ顔の薫。睨み付ける御前様の顔に媚びる。


「どーしたんですか、御前様?」

「お前、生徒達が俺に近づかない決まりになってるのを知らないのか。おい?」

「ええ、そんな事があ?」

「嘘つけ、屋上から吊るしてやる!」

「ひえええ、許して!」


薫の腕を掴んで連れて行こうとした御前様が、足を止めた。次には苦しみ出したので驚く。


「御前様、どーしたんですか?」


学食の前は、騒動になった。御前様が蒼白になって呼吸困難になったからだ。

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