(完)恋なんてのは忌まわしいだけだが必要だよ

川なみな

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「 1ー32 」貴方さまの言うとおり

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薫は、呟いた。口から出てしまったのだ、気持ちが。


「ニャーかちゃん、偉いんだ!?」


如花はチロッと薫を見た。御前様が反射的に薫の前に立った。守る為だ。薫を失いたくない。居ないと困る。


「安心せよ、津海小路の子。その子に何もせないぞ、如花は。お前の父親より安心だわい。」


鼠下駄が如花を慰める。御前様の驚く事を口にして。


「全く恩を忘れた飼い犬でございますな。あれほどに、旦那様が可愛がっておやりになったというのに!」


恩とは、何だ?父親が金でも借りたのか?疑問は聞く事で解決する事が多い。なので、聞いてみた。


「それって、オヤジが借りたのか。あんたに?」


途端に鼠下駄が怒って歯を剥いた。物凄い目で睨み付けてくるのだ。怒るような事か。


「如花様に何を言うのだ、お前ごとき野良犬が。手をついて、詫びるのだ。尊顔を目にする事さえ許されぬ分際でありながら。身分を、わきまえろ!」

「あのさー、チューコロ。お前、鼠のくせに生意気なんだよな。」


薫が止めようとしたが、遅かった。鼠下駄は、ご立腹された。黒い狼は、父親と同じにヘナヘナと床に這いつくばるはめに。


「うっ、動けねえよ。何だ、魔術か?」


ジタバタする御前様と諦めて横たわっている津海小路氏の前で鼠下駄の説教が始まるのだ。


「お主らの先祖は、自分の過ちを隠す為に作り替えた話を残したようだ。ゆえに、この鼠下駄が真実を話してつかわそう。耳をカッポジイテ聞くがよい!」


その話を薫は、興味深く聞いた。半信半疑の津海小路家の父と息子より熱心に。その内容は、こうだ。




時は、500年ほど前の事。崇められていた三股の猫神が、眠りについた。猫神に仕えていた弟子達は、散り散りバラバラとなってしまう。


「あろう事か、飼われていた狼が魔力を使って旦那様の財産を自分の物にしてしまったのじゃ。旦那様がハグレたのを拾って魔法を教えてやって世話をしたというに、猫ババするとは恩知らずが!」


そして、主の三股の猫を歴史から消し去り屋敷を乗っ取ってしまった。


「野良の狼で魔力を持っていた為に、精力だけは強く。上手く解消する方法を授けて頂いたのに、床香とかを造り出して淫魔と契約する方法をとった。だがのう、無理はいかん。自然の法則は守らねばな!」


そうです、イキタクなった時にイキましょう。それが、快感の極みなのです。
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