(完)恋なんてのは忌まわしいだけだが必要だよ

川なみな

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「 2ー3 」新しい名前

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お腹が膨らんで破裂するというスプラッタ状態に失神したらしい木村 保。誰かに呼ばれてる気がするが。


「さした、さん?さした、さん?」


その「さした」て、誰ですか。あなた、間違ってますよ。

 
「僕は・・、木村ですけど。」

「大丈夫ですか。さした、さん?」


そこは、病院だった。どうやら、気絶したらしいと分かる。構わずに青いナース服の看護師が脈を測る。ついでに、熱も。


「熱が少し有りますけど、落ち着いたみたいで良かったです。先生の診断の後で退院できますよ。」

「退院て、入院してたんですか。僕は?」

「あら、まだ、記憶がハッキリしないんですね。入院した時は、朦朧(もうろう)とされてたから。学校へ戻られても、無理しないで勉強して下さい。」

「べ、べべべべー勉強?」

「ええ、学園の学生でしょ。三日間も熱にうなされてたから、暫くは運動も控えて。」

「三日間、熱~~???」


おかしい。おかしいよ、それ。僕は、変な女から背中をブスッとやられて腹がパンパンになって破裂しそうになって死にそうになって。


「チッ、チッ、チッ、電線にチョロリンが2匹とまってる。魔法で打ってさ煮てさ焼いてさ、おっとっとー。」



わっ、なんだなんだ。口が勝手に動いた。あの、昔ーーに流行った歌を唄った。それも、刺した女の。


「あ、それ、「で◯線音頭」でしょ。懐メロで聞いた事ありますよ。歌詞が違ったみたいだけど、好きなんですか?」

「え、好き?はい、多分。好きだと思う(あの女が)」


看護師が出て行って1人になった個室。ベッドに付けられた名前札を見て保は震える。


「指田 保(さした たもつ)って、名前が変わってるぞー!」


どうしてなんだ、分からない。♪悲しい時、楽し買った事を思い出そう。


「あの子に、会いたい!」


そうだ。僕は、あの子を追いかけて学園に就職したんだ。忘れるなんて、おかしいぞ。





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