(完)恋なんてのは忌まわしいだけだが必要だよ

川なみな

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「 2ー8 」それでも忘れられません

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宿主が壁へ走って行き何かをガンと壊した。壁の非常ベルの下にある警報装置の蓋だ。素早く押したスイッチに作動。

天井が開いて機械が出て来ると目標を確認。そして、飛び出す網が危害を加えている少年を捕らえた。網が生きているようにグルグル巻きにして上げて行く。


「鮎次郎くんーー!」


保は全身を氷の刃に刺された針ネズミ状態なのだが、少年を心配して呼んだ。痛い目に合わされなければいいけど。

綺麗な少年が、あんな扱いを受けてる。それを見ると悲しくてならない。優しくしてあげてよと。駆け寄った宿主が保に触る事が出来ずに携帯で病院へ連絡した。


「生徒が怪我をしたんです。救急車をお願いします。」


保は、涙した。案じた宿主が問いかける。


「痛みますか?直ぐに救急車が到着します、病院へ行きましょう。」

「僕は、大丈夫です。それより。」

「それより?」

「鮎次郎くんを助けて下さい。」

「助ける?君を殺そうとしたのに?」

「僕は、殺されてもいいんです!」


保は、わんわんと泣きじゃくる。彼の為なら犠牲になってもいい。鮎次郎くんに殺されたっていいんだ。僕の愛する彼の為なら。

宿主は、手帳にメモる。それだけの情熱があるなら、役立って頂きましょう。保は、身を震わせた。着物悪い。こんな時は唄いたくなるよね、あの歌を。


「う、うーん。チッチッチッ、電線にチョロリンが2匹とまってる。それを魔法で打ってさ、似てさ、食ってさ。えーい!」


それは、魔法の呪文だったのか。唄った途端に身体中に刺さった氷の刃が浮き出るではないか。飛び散る刃に宿主は素早く飛び退いた。


ポロポロ、ポロリンーー。


はい、全て取れてしまいました。完了です。宿主は、目を丸くして見ている。何という回復力。羨ましい。これを習得すれば、不死身になるだろう。欲しい!

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