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エピローグ

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忘れられている人が、いました。天使のお手伝いをしている悪魔のアグアニエベです。彼の近況をお話しましょう。

あの時、異世界では誰も居なくなったエレンの館を1人で片付けている人がいた。それは、パトリシアや「チーム茹で玉子」のメンバーが日本へ飛ばされた時の事。


「どうするんですよ。こんなに、滅茶苦茶にしてしまって。村人達が集まって来たじゃないですか!」


急いで元館の建っていた瓦礫の上に急いで魔法のシールドを掛ける。無い物が有るように見えるのだ。瓦礫の中から使用人を救いだし、ついでに見つけた欠片を大事そうにスカーフに包んだ。


「コンラデン侯爵家のベルデナット夫人、こんな姿に。痛わしい!」


せっかく、地獄から連れ出して再生したのに。ここまで、破壊する事なんて酷いです。


「パトリシアさん、魔力が大きくなってますね。気をつけなくては!」


魔法使い喰いの呪術師の女と闘わせてみたかっただけなのに。どうせ、パトリシアが勝ちますよ。強さは知ってますからね。


「さて、パトリシアさん達は何処に?」


このまま、知らない振りをしておこうか。アグアニエベは館を元の姿へ戻して、コソコソと居なくなる。自分が不利になる事は避けたい大人の知恵だ。ズルいオジサンだった。




ーーーーーーーおわりーーーーーー


「作者より」

過去の作品を持って来ました。ゴメスさんは大好きなキャラなんです。

元々、ゴメスさんが女の子になった話から始めたストーリー。この先も続けるつもりです。また、お会いできたら嬉しいです。

ありがとうございました!m(__)m


2022,03,16,

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