844 / 2,962
新世代
來編 会いたかった
しおりを挟む
『今からそちらに迎えを寄越しますので、すいませんが三十分ほど待っていただけますか』
その俺の言葉に、久利生遥偉は、
「迅速な対応、感謝します。私もいろいろと準備をしなければいけませんので、時間の猶予があるのは助かります」
と応えた。
その上で、
「この体の異変を見るだけでも、尋常ならざる事態が生じていることは分かります。どうやら今の私にはあなた方の助けが必要なようだ。私が提示できるものはすべて提示します。力を貸してください」
とも。
自分の能力を過信せず、できないことはできないと認めた上で素直に『力を貸してください』と口にできる。
これだけでも途方もない胆力だよ。俺には絶対真似できない。
そんな彼に、
「久利生。安心して。あなたは一人じゃない。神河内錬是は私達の味方だから」
と話しかけたのは、シモーヌだった。
すると久利生は、
「あなたは? 私を知っているのですか?」
そう問い返してくる。シモーヌはあくまでエレクシアの口を借りてしゃべっただけなので、声はエレクシアのものなんだ。有名メーカーの上位機種によっては喋った本人の声をそのまま再現してくれるものもあるものの、残念ながら中小メーカー製のエレクシアにはそこまでの機能はない。
だから、シモーヌは、
「私は、秋嶋シモーヌよ。そして、私達のところには、ビアンカもいる。あなたは三人目ってことね」
簡潔に答えた。
それだけで久利生は状況を察したようだ。
「そうか。シモーヌ、君だったのか。ビアンカもいるとなれば、私にとっては大変良い報せだな。
しかし、三人目ということは、少なくとも今の時点では他のメンバーは一緒ではないということだね。
その辺りの詳しい状況についても確認したい。
それも含めて、君達との再会を楽しみにしている」
シモーヌがやり取りをしている間に、俺はローバーの準備を済ませ、シモーヌと一緒に乗り込んだ。
するとその時、
「錬是! 私も彼と話していいですか?」
いつものように調査に出ていて、でもタブレットを通じてこちらのやり取りを傍受していたであろうビアンカが、そう言ってきた。
「ああ、もちろんだ」
当の久利生が落ち着いているから問題ないだろうということで、許可する。
それと同時に、エレクシアも対応してくれる。
「少佐! ビアンカ・ラッセです! 会いたかった!! 私は…私は……!」
そこまで言ったところで、彼女は声を詰まらせてしまった。
そういえばビアンカは、久利生のことが好きだったんだな。
となれば彼女にとってはこれ以上ない再会になるということか。
その俺の言葉に、久利生遥偉は、
「迅速な対応、感謝します。私もいろいろと準備をしなければいけませんので、時間の猶予があるのは助かります」
と応えた。
その上で、
「この体の異変を見るだけでも、尋常ならざる事態が生じていることは分かります。どうやら今の私にはあなた方の助けが必要なようだ。私が提示できるものはすべて提示します。力を貸してください」
とも。
自分の能力を過信せず、できないことはできないと認めた上で素直に『力を貸してください』と口にできる。
これだけでも途方もない胆力だよ。俺には絶対真似できない。
そんな彼に、
「久利生。安心して。あなたは一人じゃない。神河内錬是は私達の味方だから」
と話しかけたのは、シモーヌだった。
すると久利生は、
「あなたは? 私を知っているのですか?」
そう問い返してくる。シモーヌはあくまでエレクシアの口を借りてしゃべっただけなので、声はエレクシアのものなんだ。有名メーカーの上位機種によっては喋った本人の声をそのまま再現してくれるものもあるものの、残念ながら中小メーカー製のエレクシアにはそこまでの機能はない。
だから、シモーヌは、
「私は、秋嶋シモーヌよ。そして、私達のところには、ビアンカもいる。あなたは三人目ってことね」
簡潔に答えた。
それだけで久利生は状況を察したようだ。
「そうか。シモーヌ、君だったのか。ビアンカもいるとなれば、私にとっては大変良い報せだな。
しかし、三人目ということは、少なくとも今の時点では他のメンバーは一緒ではないということだね。
その辺りの詳しい状況についても確認したい。
それも含めて、君達との再会を楽しみにしている」
シモーヌがやり取りをしている間に、俺はローバーの準備を済ませ、シモーヌと一緒に乗り込んだ。
するとその時、
「錬是! 私も彼と話していいですか?」
いつものように調査に出ていて、でもタブレットを通じてこちらのやり取りを傍受していたであろうビアンカが、そう言ってきた。
「ああ、もちろんだ」
当の久利生が落ち着いているから問題ないだろうということで、許可する。
それと同時に、エレクシアも対応してくれる。
「少佐! ビアンカ・ラッセです! 会いたかった!! 私は…私は……!」
そこまで言ったところで、彼女は声を詰まらせてしまった。
そういえばビアンカは、久利生のことが好きだったんだな。
となれば彼女にとってはこれ以上ない再会になるということか。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる