未開の惑星に不時着したけど帰れそうにないので人外ハーレムを目指してみます(Ver.02)

京衛武百十

文字の大きさ
1,578 / 2,961
第四世代

玲編 猪竜

しおりを挟む
新暦〇〇三五年九月二十七日


今日、ビクキアテグ村の近くに猪竜シシが現れた。それも、かなりでかい。草原に生息する猪竜シシは大きくなる傾向にあるんだが、それでも並外れてでかかった。

「推定体重二百キロ。素戔嗚すさのおの約五倍ですね」

映像を見たエレクシアが告げる。

そう。素戔嗚すさのおがいつも寝床にしている辺りに、その猪竜シシは現れたんだ。

基本的にレオンにとって猪竜シシは捕食対象ではあるものの、猪竜シシは決して<弱者>じゃない。

『群れで襲ってくるレオンには敵わないことが多い』

というだけでしかない。猪竜シシ自身は雑食性であり、これまでにも、猪竜シシに襲い掛かったレオンの一人が逆襲を受けて殺され、それに怯んだレオンの群れが去った後、殺したレオンを貪り食う猪竜シシの姿も記録されてるしな。

そんな猪竜シシが、素戔嗚すさのおの前に現れた。当然、もう素戔嗚すさのおのことも村の一員だと考えてる久利生くりうは彼を守るためにドーベルマンMPMとグレイを配する指示を出し、俺もそれを了承した。

ただ同時に、

「ぐるるるるる……!」

推定体重二百キロ。自分の約五倍はあろうかという巨大猪竜シシを相手に、素戔嗚すさのおは怯む様子も見せなかった。明らかに迎え撃つつもりだ。正直、レオン一人ではさすがに厳しい相手だ。成体おとなのレオンでも体重は百キロに届かない者が多い。ましてやまだ子供である素戔嗚すさのおの今の体重は約四十キロ。密度の高い筋肉質な体をしてるから、似た感じの体格の地球人の子供に比べても確実に体重はあるが、それでもこの巨大猪竜シシの前じゃそれこそ大人と幼児だ。

なのに、素戔嗚すさのおはやる気なんだ。

だから久利生くりうも、

「もし、大きな怪我をするようだったら救援に入るようにしよう」

と告げた。それを受けて、俺も、

「そうだな。それでいいと思う。各機、命令あるまで待機。ただし、素戔嗚すさのおが重傷を負った場合、もしくは重傷を負う危険性が確実となった場合には即時救援に入れ」

そう命令を出す。

素戔嗚すさのおがやる気なら、まずは彼に任せる。ただし、命の危険があるとなれば黙って見ていることはしない。それを見極めるのは<大人の役目>だ。自分がその手間を惜しむ言い訳に、

『子供から失敗で学ぶ機会を奪うな!』

などという寝言を口にするつもりなどさらさらない。生きていてこその<経験>なんだからな。

そして素戔嗚すさのおは、

「があっ!!」

という気迫と共に弾かれるように前に出た。早い。明らかに普通のレオンよりも早かった。元々、レオンとしても抜きんでた資質を持っていた素戔嗚すさのおだが、ビアンカやドーベルマンMPMを相手の<勝負>でさらに能力を開花させたのが分かる姿だった。

しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

国外追放だ!と言われたので従ってみた

れぷ
ファンタジー
 良いの?君達死ぬよ?

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

処理中です...