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第四世代
メイフェア編 プロローグ
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新暦〇〇四十年五月十日
メイフェアは、メイトギアである。
誉がまだ<幼体>だった頃に他の群れに対して喧嘩を売るようなことをやらかしてしまって襲われてパニックを起こして逃げた先でたまたま出逢ったのが彼女だった。
そして彼女に仮とはいえ<主人>と認められて従えるようになったことで誉の生き方はある程度決まったのかもしれないな。
野生の獣にとってメイフェアの存在はそれこそ、
<理不尽そのもののような圧倒的な力>
以外の何ものでもない。パパニアンが百人束になろうが千人束になろうが、彼女に傷一つ付けることもままならないだろう。それほどの強大な力を得た誉が野生のパパニアンとして生きていくというのはどういうことか、分かる人間には分かるだろ。彼にはその力を穏当に活かす義務が生じたんだ。
完全な野生の獣には、人間(地球人)が思うような<義務>なんてものは存在しない。パートナーを見付けて子孫を残すことについてもそれ自体は決して義務じゃない。人間(地球人)の場合は<社会の仕組み>そのものがかつては、
『結婚して子供を作る』
ことが前提で構築されていたから<少子化>が進むと大きな齟齬を生じるゆえに、国によってはそれこそ、
『子供を作ることを国民の義務とする』
みたいな法律まで作ったところもあったそうだ。
しかし、野生の世界には<明文化された法>なんてものはないし、
<明文化はされてないがなんとなく誰もが守らなきゃいけない暗黙のルール>
なんてものすらない。どう生きようが子孫を残さまいが咎められる筋合いはないんだよ。
だからこそ、
<本来なら有り得ない強大な力>
を得てしまった誉には、そんな<野生の獣としての在り方>さえ適用されなくなってしまったと言えるか。じゃなきゃ彼は、
<理不尽な破壊者>
にさえなってしまうだろう。なれてしまうだろう。地球人社会であればメイトギアは法に背く行いはできないものの、ここ惑星朋群にはその<法>そのものがない。
法がなくてもメイトギアには<地球人社会における法>が情報としてインプットされてるから基本的にはそれに沿った形で自らを律するが、強制力は事実上なくなってしまう。
つまり、
『誉が望めば、人間である俺の利益に反しないかぎりなんだってできてしまう』
わけだ。
もっとも俺だってそんなことを容認するつもりはないから、彼が<暴君>になってしまうと感じたら制限も掛けるつもりだったけどな。
これまではその必要もなかっただけだ。
誉は、すごく仲間想いの立派な<ボス>だったよ。
メイフェアは、メイトギアである。
誉がまだ<幼体>だった頃に他の群れに対して喧嘩を売るようなことをやらかしてしまって襲われてパニックを起こして逃げた先でたまたま出逢ったのが彼女だった。
そして彼女に仮とはいえ<主人>と認められて従えるようになったことで誉の生き方はある程度決まったのかもしれないな。
野生の獣にとってメイフェアの存在はそれこそ、
<理不尽そのもののような圧倒的な力>
以外の何ものでもない。パパニアンが百人束になろうが千人束になろうが、彼女に傷一つ付けることもままならないだろう。それほどの強大な力を得た誉が野生のパパニアンとして生きていくというのはどういうことか、分かる人間には分かるだろ。彼にはその力を穏当に活かす義務が生じたんだ。
完全な野生の獣には、人間(地球人)が思うような<義務>なんてものは存在しない。パートナーを見付けて子孫を残すことについてもそれ自体は決して義務じゃない。人間(地球人)の場合は<社会の仕組み>そのものがかつては、
『結婚して子供を作る』
ことが前提で構築されていたから<少子化>が進むと大きな齟齬を生じるゆえに、国によってはそれこそ、
『子供を作ることを国民の義務とする』
みたいな法律まで作ったところもあったそうだ。
しかし、野生の世界には<明文化された法>なんてものはないし、
<明文化はされてないがなんとなく誰もが守らなきゃいけない暗黙のルール>
なんてものすらない。どう生きようが子孫を残さまいが咎められる筋合いはないんだよ。
だからこそ、
<本来なら有り得ない強大な力>
を得てしまった誉には、そんな<野生の獣としての在り方>さえ適用されなくなってしまったと言えるか。じゃなきゃ彼は、
<理不尽な破壊者>
にさえなってしまうだろう。なれてしまうだろう。地球人社会であればメイトギアは法に背く行いはできないものの、ここ惑星朋群にはその<法>そのものがない。
法がなくてもメイトギアには<地球人社会における法>が情報としてインプットされてるから基本的にはそれに沿った形で自らを律するが、強制力は事実上なくなってしまう。
つまり、
『誉が望めば、人間である俺の利益に反しないかぎりなんだってできてしまう』
わけだ。
もっとも俺だってそんなことを容認するつもりはないから、彼が<暴君>になってしまうと感じたら制限も掛けるつもりだったけどな。
これまではその必要もなかっただけだ。
誉は、すごく仲間想いの立派な<ボス>だったよ。
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