第一〇七六四八八星辰荘へようこそ ~あるJC2の異種間交流~(セリフマシマシバージョン)

京衛武百十

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日常編

キヨターキ

キヨターキは、キヨーと呼ばれる滝を中心とした、風光明媚なエリアだった。ピクニックやキャンプ目当てに訪れる者も多い、人気のレジャースポットの一つである。

「でもなんでキヨー?」

ユウカが素直な疑問を口にするが、ガゼは「さあ?」と首をかしげるだけだった。そこにマニが、

「どこかの惑星の言葉で、『清廉な』という意味の言葉が語源になってるそうよ」

と説明してくれた。それを聞いてユウカは、

『清、ってことかな…? まさかね』

などと思ったがそれは口には出さなかった。

特に目立った特徴のないユウカはともかく、青い髪とオッドアイのガゼ、褐色の肌にピンクの髪を逆立てたメジェレナ、透明な体にマントを羽織っただけのヌラッカ、筋肉の壁のようなマニ、腰まで届く漆黒のサラサラヘアに長身痩躯で真っ黒な服装に真っ赤な瞳のレルゼーの六人で歩いていると目立ちそうなものだが、ここではその程度の特徴はさほど珍しくもなく、ユウカ達と同じように憩いに来てるのであろう人間達も誰も気にしていなかった。

ただ時折、

「レルゼーさんですよね! サイン、お願いしてもいいですか!?」

などと、さすがにレルゼーだけは有名人でもあるのでサインを求められたりもした。

そんなこともありながらも、

『あ~、なんか癒される気がする……』

何とも言えないのんびりとした空気が漂うそこを歩いているだけでもそう思えてくる。

「ここにも、こういうところがあるんだね」

ユウカの言葉に、マニが応える。

「もちろんよ。他にもいろんなリゾート地があるわ。海、山、砂漠のオアシスみたいなのもあるし、逆にカジノや遊興施設がびっしりっていうところもあるのよ」

「海なら私も行ったことがある。いろんな海があるんだよ。今度海にも行ってみようよ!」

ガゼが興奮気味に言うと、メジェレナも興味深そうに声を上げた。

「私も海に行ってみたいな。まだ行ったことないんだ」

と、褐色の肌をしているのに意外なとも思うかもしれないが、それは彼女の種族の特徴なだけなので、彼女は海を見たことさえ殆どなかった。境遇的にその機会がなかったというのもあるだろう。書庫に来てからは二千年以上引きこもり、数十年前からようやく普通の生活ができてはいたが、ユウカと同じで決まったルーチンを繰り返すだけだったからだ。

それがユウカやガゼと一緒ならという気にはなれてきたらしい。

そして一時間ほど歩いて、目的のキヨーの滝が見える場所までやってきた。

「わあ、キレイ……」

思わず呟いたユウカに、ガゼは「でしょ?でしょ?」と嬉しそうに笑いかける。この場所を選んだ自分が褒められているような気がしたからなのだった。

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