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大虎って言うな……
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『本当の父親に恥ずかしくねえ生き方をしようや。俺も応援するからよ』
ディスカウントストアの駐車場から出つつそう言った俺に、大虎は、
「大虎って言うな……私は羅美だ……パパが付けてくれた……」
顔を伏せて呟くようにそう言った。
「そうか……すまねえ、羅美……」
応えてしばらく国道を走らせてると、
「あ……」
羅美がそう声を上げた。その理由を俺も察する。国道に左端に止まっていた高級ワンボックスワゴン。その前には白バイ。さっき、ディスカウントストアの駐車場で強引に割り込んできたヤツだった。その横を通り過ぎながらちらりと視線を向ける。
スピード違反か信号無視かシートベルト未着装か、いずれにせよ、スエット姿のいかにもな若い男が不満げな様子で白バイ警官に切符を切られてたのは間違いない。すると大虎…いや、羅美が、
「ギャハハ! ザマア!!」
と声を上げて笑う。すると俺も、
「確かに、ザマアだな!!」
あんまり普段は『ザマア』なんて言わないようにしてるんだが、この時ばかりはつい口に出た。そして笑った。
いやはや、こんな『ザマア』な光景、滅多に見られねえよな! 久々にスカッとしたぜ!
まあでも、切符切られて点数が加算されて反則金を払うことになるだけだから、気にしねえ奴は気にしねえんだろうけどよ。でも、悪くない。
「あはは、あ~笑った…!」
本当におかしそうに笑ってた羅美が、ゴーグル越しに俺を見る。その目がまた子供そのものでな。
俺は何とも言えない気分になった。普通にこんな目をする奴がどうしてパパ活なんかしてたんだろうな……
しかも、もう半年くらい自宅には帰ってないらしい。つまり、俺のところに転がり込む五ヶ月くらい前からずっと家出状態だったらしいんだ。なのに親は家出人捜索願も出していない。要するに、家を出てどこで野垂れ死のうが構わないってことだろう。
俺のとこに来るまでのことについては、俺の方からは別に聞くつもりもねえ。聞いたところでどうせロクでもない話だろうしよ。
寒空の中、俺はただ当てもなく愛車を走らせる。制限速度程度しか出してねえが、こいつはそれでも十分にスピード感がある。ごおごおと風を巻き込み、『一生懸命走ってます!』ってえ音を立てて、振動だって拾いまくりだからな。その所為で実際のスピード以上の<走ってる実感>があるんだよ。これがいいんだ。
それを感じつつ、
「どうだ! バカになれんだろう?」
問い掛けると、羅美も、
「ホント、バカ過ぎんだろ!!」
嬉しそうに応える。
ただ走ってるだけでハイになれる。実にお手軽だろ?
ディスカウントストアの駐車場から出つつそう言った俺に、大虎は、
「大虎って言うな……私は羅美だ……パパが付けてくれた……」
顔を伏せて呟くようにそう言った。
「そうか……すまねえ、羅美……」
応えてしばらく国道を走らせてると、
「あ……」
羅美がそう声を上げた。その理由を俺も察する。国道に左端に止まっていた高級ワンボックスワゴン。その前には白バイ。さっき、ディスカウントストアの駐車場で強引に割り込んできたヤツだった。その横を通り過ぎながらちらりと視線を向ける。
スピード違反か信号無視かシートベルト未着装か、いずれにせよ、スエット姿のいかにもな若い男が不満げな様子で白バイ警官に切符を切られてたのは間違いない。すると大虎…いや、羅美が、
「ギャハハ! ザマア!!」
と声を上げて笑う。すると俺も、
「確かに、ザマアだな!!」
あんまり普段は『ザマア』なんて言わないようにしてるんだが、この時ばかりはつい口に出た。そして笑った。
いやはや、こんな『ザマア』な光景、滅多に見られねえよな! 久々にスカッとしたぜ!
まあでも、切符切られて点数が加算されて反則金を払うことになるだけだから、気にしねえ奴は気にしねえんだろうけどよ。でも、悪くない。
「あはは、あ~笑った…!」
本当におかしそうに笑ってた羅美が、ゴーグル越しに俺を見る。その目がまた子供そのものでな。
俺は何とも言えない気分になった。普通にこんな目をする奴がどうしてパパ活なんかしてたんだろうな……
しかも、もう半年くらい自宅には帰ってないらしい。つまり、俺のところに転がり込む五ヶ月くらい前からずっと家出状態だったらしいんだ。なのに親は家出人捜索願も出していない。要するに、家を出てどこで野垂れ死のうが構わないってことだろう。
俺のとこに来るまでのことについては、俺の方からは別に聞くつもりもねえ。聞いたところでどうせロクでもない話だろうしよ。
寒空の中、俺はただ当てもなく愛車を走らせる。制限速度程度しか出してねえが、こいつはそれでも十分にスピード感がある。ごおごおと風を巻き込み、『一生懸命走ってます!』ってえ音を立てて、振動だって拾いまくりだからな。その所為で実際のスピード以上の<走ってる実感>があるんだよ。これがいいんだ。
それを感じつつ、
「どうだ! バカになれんだろう?」
問い掛けると、羅美も、
「ホント、バカ過ぎんだろ!!」
嬉しそうに応える。
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