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第三幕

結局、今の世の中って、『はした金にもならない小数の読者は切り捨てる』という考えが当たり前になってるから、読者や視聴者も

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『結局、今の世の中って、『はした金にもならない小数の読者は切り捨てる』という考えが当たり前になってるから、読者や視聴者も、『切り捨てられる側は嫌だ!!』的に必死になるんだろうなって気がしてる。

だから、『自分達こそが主流だ!! 本道だ!! 多数派だ!!』って思いたくて、自分の好みに合わない作品は、たとえ売れてたって、『偽装工作で売れてるように見せかけられてるだけだ!!』みたいなことにしたがるんだろうなって。

でもさ、売り手側はあくまで<商売>でやってるんだよね。『売れてるように見せかけてる』だけで実際に利益が出てなきゃ意味ないじゃん。それが続けられる時点で、ある程度の利益は出てるってことなんだよ。出版社側がむちゃくちゃプッシュして宣伝とかもしまくってたけど実利が伴わずに打ち切られた作品とかもあるしさ。

そういうことなんだよ。どんなに嫌ってたって面白いと思えなくたって、利益が出る程度には売れてるものは売れてんの。それだけの<価値>は認められてんの。

駄々っ子みたいに、『こんなものに価値はない!!』とか喚き散らしたって無駄なんだよ。

むしろ、騒げば騒ぐほど、<炎上に加担することで儲けを出すビジネス>が儲かるだけ。『他人の褌で相撲を取る』のを毛嫌いしてるじゃん。なんで、<炎上便乗ビジネス>には加担するの? 協力するの?

<言行不一致>とはまさにこのことだよね。

徹底的にスルーすることこそがダメージを与えられるのにさ。

ああ、それで言えば、『言いたいことも言えない世の中とかおかしい!!』ってのは、<炎上便乗ビジネス>にとってはすごく都合のいい考え方なのか。

言いたいことを言いたい人間が集まってくれれば集まってくれるほど儲かるわけで。そう考えると、結局、いいように操られてるってだけじゃん。<他人の褌で相撲を取る炎上便乗ビジネス>にさ。

だったらいっそ、意図的に自覚的に加担してる人の方がまだ利口ってものかもね。

そういうビジネスモデルだって、別に禁止されてないのなら勝手にすればいいのかもだけど、私は嫌だな。悠里ユーリ安和アンナ椿つばきに顔向けできないよ。

他人を罵倒して貶して腐して貶める行為に加担することで儲けるビジネスとか。

もっとも、こんなこと言ってたら、『お前も、他人を罵倒して貶して腐して貶めてんじゃん!!』とか言われるだろうけどさ。

一応、これでも言い方はある程度は気を付けてるつもりなんだけどね。でも、その上で『勝手にすればいい』って思ってる。『誰に恥じるものでもない!!』って言うならさ。私は『やめろ』とは言わないし、そんなことを言える立場でもないし、そもそも私が口出ししたところでやめるはずもないしさ』

そうだね。誰に何を言われたって、法に触れずに利益が出せるなら、やめないだろうね。やめなきゃいけない理由もない。

それに、他人を罵ることを<正当な行為>としたい人間達は、自分達が罵れなくなるような法整備は望まないだろうし。

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