ショタパパ ミハエルくん（耳の痛い話バージョン）あるいは、（とっ散らかったバージョン）

第三幕

赤の他人が勝手に生んだ子供のストレス解消や八つ当たりを黙って受け入れてサンドバッグにならなきゃいけない理由がどこにあんの？

『世の中には、『著名人は何言われたって仕方ない』みたいに考えてるのがいるみたいだけど、それってホントに現実を見ない卑怯者の考え方だよね。

＜相手が人間だっていう現実＞を見ようともしない、ね。

批判はあっても仕方ないと思うよ。批判した側がまた批判を浴びることもあるってのを覚悟してればさ。

だけど、それと罵詈雑言を浴びせてもいいってのとは違うと私は思うんだ。

ほんと、どうしてそんなことできるんだろ？　そんなことしてる人って、結局、親もそういう人間なんだろうなっていう風に見られるんだよ？　自分の親の評価がそうなっちゃうんだよ？　それでいいの？って思う。

私は別に私自身の評価とかそんなに気にしないようにはできるけど、少なくとも悠里ユーリや安和アンナや椿つばきが他人を罵ってたら放っておかないよ。

私がこの世に送り出した子供達が、他人を罵って苦しめてるんだよ？　そんなの耐えられないよ。

でもそこで、『そんなのは卑怯者のすることだ！！　私はあなたたちをそんな風に育てた覚えはない！！』とか怒鳴り散らすつもりもないんだ。そういうのはたぶん、逆効果だと思うし。

だって、他人を罵倒したりとかってさ、結局は＜ストレス発散＞とか＜ストレス解消＞でやってることだよね？　なのにそこにまたストレス掛けちゃ、発散しなきゃいけないストレスがまた増えちゃうじゃん。

それじゃマズいんじゃないの？

だから私の場合はさ、ストレス発散やストレス解消は、家庭内で済ますようにしてんの。他人にそれを向けないで済むようにさ。『なんでそこまでしなきゃならないの！？』って言う人もいるかもだけど、いや、子供をこの世界に送り出したのは、他の誰でもない＜親＞だからね？　その張本人が責任を放棄して、自分の子供が他人に当り散らしてるのを放置してるとか、私にとっては普通に意味不明だよ。

親は、子供をこの世に送り出した責任があるんだ。

自分の子供に、『生まれてきて良かった』って思わせてあげる、他人に八つ当たりしてストレス解消しなきゃいけないような状態にしないようにしてあげる＜義務＞があると私は思うんだけど？

そう考えなきゃ筋が通らないんだよ。

子供をこの世に送り出した張本人である親がその責任を果たさなくて、義務を負わなくて、他の誰にその責任や義務があるって言うの？

赤の他人が勝手に生んだ子供のストレス解消や八つ当たりを黙って受け入れてサンドバッグにならなきゃいけない理由がどこにあんの？

自分は、赤の他人が勝手に生んだ子供のストレス解消や八つ当たりをただ黙って受け入れてサンドバッグになるなんてのが納得できんの？

少なくとも私はごめんだね。

だから、悠里や安和や椿が他人をサンドバッグにするなんてのも嫌なんだ』

アオはそうやって、悠里達の前で何度もそういう話をしてくれる。しかも、ただ口先だけでそれを言うんじゃなくて、実際に悠里達が他人を攻撃してストレス解消せずに済むようにしてくれてるんだ。