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お兄ちゃんの時と違う~っ!

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ブルイファリドはそんな風にキリンを案じたりしてくれてたけど、ティンクフルムとティンクラウラはただただ、

「可愛い…♡」

って感じでデレデレだった。

それでも、ティンクフルムの方は、キリンが手を伸ばして触ろうとしてくると、

「あ……」

って体を引いてしまう。

彼はまだ父親じゃないけど、男である自分が子供に触れても大丈夫だろうかっていうのがあるんだろうね。

でもそうなると、ティンクフルムに触れないキリンは不機嫌になって、

「ぶう~っ! ぶうぅ~!!」

とブーイングの嵐だ。

だから私は、

「大丈夫だよ。触らせてあげて」

とお願いする。

「は……はい…」

ティンクフルムは恐る恐る近付くけど、キリンの方はぐっと体を乗り出して、

「ほお~っ!」

なんて声を上げながらティンクフルムの顔にガシッとつかまった。

その時の顔がまたいかにも『ご満悦♡』な感じでさ~。

『はは~ん、さては貴様、イケメン好きだな?』

思わず心の中でツッコんじゃったよ。私はいかにもなイケメンってあんまり好きじゃないし。

まあその辺は、母娘だからって好みが一致するとは限らないからいいんだけどさ。それに、ティンクフルムが優しいってのを見抜いてるのかもしれないし。

小さな子ってそのへん敏感らしいもんね。自分を受け止めてくれる人かどうかってのを察するのが。

にしても、キリンの奴、遠慮がない。抵抗されないからってティンクフルムの顔をぐにぐにといじり倒す。

「あはは♡ なにそれ~っ♡」

その様子を見たティンクラウラがおなかを抱えて笑う。確かにキリンにムチャクチャされてすごい顔になってたな。

「こらこら、そんなにしたらお兄ちゃんが泣いちゃうぞ」

さすがに見かねて私もキリンをたしなめるけど、もちろん、今のキリンにそんなのが理解できるはずもない。

それに、ティンクフルムもちょっと嬉しそうだった。

「あわわ、あわわわわ」

とか声を上げながらもね。

で、一通りいじり倒して満足したのか、キリンは、

「ほふ~…」

とか息を吐きながら笑顔だった。

で、ティンクフルムはと言うと、

「ラウラも赤ちゃんの時に同じことしました。僕の顔ってそんなにいじりやすいんでしょうか?」

だって。するとティンクラウラが、

「いじりやすいって言うか、満足するまでいじらせてくれるからかもね」

だって。

確かに、彼は優しいもんな。

だけど、そう言ってたティンクラウラの顔については、キリンはペチペチと叩いたりした。

「え~っ? ちょっと、お兄ちゃんの時と違う~っ!」

なんて言ったら、

「けけけけけけけっ!」

って悪そうに笑ったんだ。キリンが。

あ~、こりゃ、ホントに一筋縄ではいかない子になりそうだなあ。

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