ネクロゴーレムと魔法少女と頭の中身が五十歳の十三歳の少年のパーティがなんやかやで旅を続ける物語

京衛武百十

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ネクロゴーレム ノーラ

8ページ

ノーラの容赦ないパンチの連打を浴び、<ミノタウロスっぽい魔獣をベースにしたゴーレム>の顔は見る間にぐちゃぐちゃに潰されていった。その間にも、反撃しようとはするんだがまったくダメージが与えられず、ノーラは涼しい顔で<ミノタウロスっぽい魔獣をベースにしたゴーレム>をボコボコにしていく。

いやはや。どうなってんだ、これ?

俺も呆れるしかなかったよ。そうして<ミノタウロスっぽい魔獣をベースにしたゴーレム>の頭をぐっちゃぐちゃに叩き潰し血塗れになったノーラが俺の方にゆっくりと振り向いて、

「あなたも敵ですか? 敵であれば容赦はしません」

言いながら殴りかかってきた。

「ちょっと待……!」

『待て』と口にする暇もなく、俺は自分の頭が粉砕されるのを感じた。

ちなみに俺の<意識>は、脳と位置的には重なる<空間そのもの>に刻まれているらしくて、たとえ脳が破壊されても消えてしまうことがない。肉体の脳が破壊されるとファロとしての記憶と人格は再現できないようだが、こっちの意識が残ってるからそこを基点に復元されるようだ。

それも、秒単位の速度で。

「リジェネレイター…?」

破壊された頭がたちまち再生していく様子に、ノーラが呟く。

<リジェネレイター>というのは、まあ、

<超再生能力を持った者>

というニュアンスの言葉らしい。だが、俺のは少し違う。超再生能力は不死のおまけみたいなものだ。

『死ねないのに肉体が再生しない』

じゃ、話にならないからな。だから、

「俺は、リジェネレイターじゃない。<不死者>だよ。いや、<死ねない者>と言った方がいいかな」

頭部が再生し<ファロとしての意識>が戻った状態で応えた。前世の俺はただのアニメ&車オタだったからな。この手の暴力にははっきり言ってビビるしかできなかった。だが、

<ファロとしての俺>

は、この世界に生まれて十二年の人生を生きてきたことでこの世界の<普通>を学んで、それに則した人格を得たんだ。

『殴りかかってくる奴がいればナイフで刺し殺す』

程度のことは平気でできる人間にな。だから前世の記憶があることでそちらの感覚に引っ張られて、戦闘面ではむしろ弱体化してると思う。相手を殺すことに対して多少躊躇する程度には。

だから、問答無用で俺を殴り殺そうとするノーラに対しても、別に怒りとか恨みとかは湧いてこなかった。痛みはあっても死なないし完全に健康な状態に秒速で回復するから、恨む必要がそもそもない。

ただの誤解だしな。

ああでも、<死ぬ状態>にならないと超速再生は発動しないから、

『タンスの角に小指をぶつけた』

程度だと、逆に痛みにのたうち回ったりするんだ。

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