ネクロゴーレムと魔法少女と頭の中身が五十歳の十三歳の少年のパーティがなんやかやで旅を続ける物語

京衛武百十

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ネクロゴーレム ノーラ

9ページ

<死ねない者>であることは、普通に考えたら<チート能力>ってことなのかもしれない。が、俺の戦闘力そのものは凡庸だから、

『でかい岩に挟まれて潰された状態で放置される』

なんて状態になったらもうどうにもならない。再生すると同時に潰されて死ぬからだ。延々と苦痛だけを味わう羽目になる上に、精神状態もリフレッシュされるから、正気を失うことさえできないだろう。

だから大して有利でもないんだよ。しかも、<不老不死>なのかどうかはまだ分からない。というのも、十二の時に<死ねない者>になったのに、ちょっと成長してるみたいなんだよな。

なのでひょっとすると寿命では死んだりするのかもしれない。でもその<寿命>がどれくらいを言うのかが分からない。成長が止まればそこからは老化しないのか、老化しても死ねないのか。

後者だとただの地獄だな。

なんてことを思いつつ、

「とにかく俺は、たまたま迷い込んじまっただけで他意はない。信じなくても構わないが、事実は変わらない」

俺は告げた。するとノーラは、

「……そうですか。その言葉を信じるに値する根拠はありませんが、あなたからは大きな脅威も感じません。なので、マスターにあなたの処分について指示を仰ぎます」

やっぱり冷たい目で俺を見つつ応えた。ま、知らずとはいえこういうところに踏み込んじまったのは事実だし、取り敢えずはおとなしくしておくか。

都市部じゃそれなりに<法の支配>も及んでるとはいえ、この手の僻地じゃ今なお、

『法律とか知ったことか!!』

な連中がうようよしてるからな。典型的な<自己責任>だけが支配してるんだよ。盗賊でさえ、襲えば逆襲されて皆殺しになるのだって日常だ。俺は<不死者>だからあんまり気にせずにいられるけどな。

そんなこんなでノーラに連れてこられたのは、岩山を削って作られた<屋敷>だった。たぶん、ゴーレムに作らせたんだろう。実際、十歳前後の子供くらいの大きさのストーンゴーレムが何体も屋敷の中から岩の欠片が入った桶を運び出していた。今も拡張工事が続いてるってことか。

その屋敷の前にも岩を削って作ったらしい<小屋>があって、

「ここで待っててください」

入るようにノーラに促された。小屋の周りには、こっちは大人くらいの大きさの警備用らしいストーンゴーレムが控えてて、『抵抗しても無駄だ』と言わんばかりの威圧感を発してる。

別に俺も抵抗しようとは思わないけどな。したところで意味がない。もしかしたらまたあの<実験の日々>に戻るかもしれないとゲンナリしただけだ。

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