ネクロゴーレムと魔法少女と頭の中身が五十歳の十三歳の少年のパーティがなんやかやで旅を続ける物語

京衛武百十

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旅立ちの前に

12ページ

こうしてストーンゴーレムを撃破したノーラは、続けて、

<マッドゴーレム>

に遭遇した。<マッド>と言うだけあって、見た目もそのまま、

<泥人形>

だな。ストーンゴーレムと違って泥だから音は五月蠅くないが、能力的には大差ないらしい。つまり、

『五月蠅くないだけ』

ってことだ。そうなると、ノーラの敵じゃない。攻撃方法も手順も全く同じで、力任せに殴り掛かってくるだけだからその腕を粉砕して最後に胴を粉砕する。ストーンゴーレムの時と全く同じ流れだった。

ただ、今度は<泥>だけに、弾け飛んだ泥がノーラを襲う。ダメージはなくても、さすがに泥まみれに。彼女が身に着けていた<メイド服>が見るも無残な有様だ。

するとノーラは、躊躇することなく俺の前でメイド服を脱ぎだした。

「お、おい……!」

これでも一応は<男>なんだからちょっとは意識しろよと思うものの、彼女は、人間の死体を利用しただけのゴーレム。人間としての感覚など持ち合わせていない。

そうして近くの川でざっと服と自分の体についた泥を洗い流し、裸のままで屋敷に戻って自分の待機室に行き、泥で汚れたメイド服は洗い物カゴらしきものに放り込んで、待機室の一角にある風呂……と言うよりは完全にただの<洗浄スペース>ってだけの場所で改めて体を洗い、布でざっと体を拭いてクローゼットを開けると、そこには同じデザインのメイド服が何十着と掛けられていた。まあ、汚れたり破れたりで消耗が激しいんだろうな。

で、下着は着けず素肌にそのままメイド服をまとった。うん、裸のままじゃいろいろあれだから取り敢えず着てるだけって感じだな。つまりさっきまでも、メイド服の下は何も身に着けてなかったということだ。

改めて『人間じゃない』ってのを察する。本当に人間としての感覚をまったく持ち合わせていないんだ。

そうだよな。元が死体のゴーレムなんだから……

この時点で、俺も、彼女に生前の記憶も意識も残ってないんだってことは実感したよ。

それから彼女は、旅行鞄を持ってきて、そこにメイド服を入るだけ詰め込み始めた。いちいち屋敷に戻っている手間を省こうというのだと俺にも察せられた。

そして改めて、試作品のゴーレムが放し飼いにされている場所に赴いて、<処分>を再開する。

今度も、ストーンゴーレムだった。だが、さっきのよりは二回りはでかい。単純に大きさを変えて戦闘力の増強を目指した感じか。

しかし、そんな程度ではノーラ相手には何の意味もなかった。それこそ動画の同じシーンを再生するかの如くまったく同じ手順で破壊してみせたんだ。

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