ネクロゴーレムと魔法少女と頭の中身が五十歳の十三歳の少年のパーティがなんやかやで旅を続ける物語

京衛武百十

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魔獣デルセム

17ページ

『野盗……にしちゃ無茶し過ぎだな。魔獣か……?』

集落に近付くと何人も人間が倒れてて……と言うかまあ、テレビとかで映すには確実にモザイクだらけで何が何だか分からない映像になるのが確実な状態で、家々もいくつも倒壊してた。倒壊してない家も、多くが屋根が壊された状態だ。

その様子から、少なくとも体高数メートル…たぶん十メートル以上のでかい何かが無茶苦茶に暴れたって状況が推測された。で、まず頭に浮かんだのが<ゴーレム>だ。あのジジイが作ってたみたいなでかいゴーレムが暴れた可能性だな。

が、<でかい怪物>と言えばゴーレムばかりでもない。他にもバカでかい魔獣がこの世界にはいる。

<魔獣>ってのは、<魔王ドレーア>が出す魔素の影響で現れる怪物のことだ。多くは動物が魔素に汚染されて魔獣に変わるってパターンらしいが、場合によっては、魔法使いとかが生み出した<使い魔>の類が魔素の所為で暴走して魔獣になる場合もあると聞く。

で、

「やべえ……どこに潜んでやがった、こいつ……」

集落の傍まで来た俺の目の前に、地響きと共に地面に着地した、

<オランウータンに似た、体高十メートル以上の猿の怪物>

的なものが立ちはだかったんだ。ジジイのゴーレムの一部にも使われてた<サスカッチ>の一種かもしれねえ。集落のどこかに潜んでて、俺が現れたことに気付いて襲ってきたということか。実際、躊躇なく太い腕で俺を薙ぎ払いにきた。

さすがに俺もそれなりに経験はあるから、いきなりはやられない。何とかそれを躱して、爆弾の導火線に魔法で火を点けて放り投げる。

なのにそいつは、爆弾を知っているのかジャンプしてその場を離れて爆発を回避しやがったんだ。くそっ! 思ったより頭もいい!

俺は集落目指して走る。身を隠せるものがここにはなかったからだ。俺を追って怪物が迫るのを見越して、再び爆弾を残して走る。するとやっぱりそいつは爆弾を躱すために横に逸れて、その上で俺を追ってくる。

なので俺は、さらに爆弾を残して追跡を妨害、集落に駆け込んで建物の陰に隠れた。

別に死なないんだから逃げ回る必要もないかもしれないが、いいようにやられるってのも癪に障るんだよ。

と、その時、

「!?」

俺は別の気配を感じてそっちに視線を向けた。

「女の子……!? 生存者か……!?」

そこには、十歳には届いてないかな?くらいの女の子がいて、怯えた表情で俺を見ていたんだ。

「くそっ! なんてこった……!」

今の俺にこの子を守る力はない。なのに出逢っちまうとか、本当、夢見が悪くなるじゃねえか!!

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