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魔獣ハゲアリハゲナシハゲハゲ
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とは言え、
『<ギャグマンガ時空の人間>並みのそれだよ』
などと説明したところでプリムラには理解できるはずもなく、
「? ?」
戸惑った表情をしてた。だから俺は、
<見た目だけはショタ寄りの十三歳の少年>
なのを利用して、満面の笑顔を作って、
「本当に大丈夫だよ。プリムラも見ただろ? 俺の『死ねなさ』っぷり。正直、自分のこの能力にはうんざりしていたが、こうやってちゃんと役に立つのなら、それは俺にとっては嬉しいことだよ」
丁寧にそう告げた。それでももちろん納得はできないだろうし、実際に彼女の表情が晴れることはなかったものの、シャミールも合わせて説得してくれたらしくて、
「……」
納得いってないなりに頷いてはくれた。
なら、善は急げだ。別に俺達は<善>ってわけじゃないが、まあ、言葉の綾だな。
とにかく、準備にかかる。今回は俺とリョウだけで済むだろうから、ノーラには、プリムラ達についていてもらって、見えない位置に下がっててもらう。俺が爆散するところなんかプリムラに見せたくもないしな。
だがその前に、テストだ。
「ちょっとくすぐったいぞ」
リョウが俺の背後に立って背中に文字を綴る。俺を魔力増幅炉にするための術式だ。振る舞いからは<萌え>も何も感じないが、俺よりは背は高くても見た目だけは美少女だし、指先もなんか思った以上に繊細な感じで、確かにくすぐったかった。
でも、術式が完成して、
「ゲッ〇ァァァァ……!」
リョウが術式を発動させた瞬間、俺の心臓が猛烈な勢いで鼓動を始めた。明らかに『なんかヤバイ!』って感じる類の動悸だった。それこそ心臓そのものが破裂するんじゃないかって感じる類のだ。それに伴って血液もとんでもない勢いで体中を巡ってる。指先とこめかみが痛い。てか、脳圧も上がってるのを感じる。
<死>がものすごくすぐ傍に来ているのが分かる。<死ねない者>である俺でさえ、これまでに感じたことのない種類の<死の感覚>だった。
正直、
『もしかしたら本当に死ぬ?』
とさえ感じたよ。でも同時に、<俺の意識>そのものとの間には確実に<壁>があって、不安と同時に、
『あ、やっぱ大丈夫だ』
という安心感もあった。何とも言えない気分だ。
で、テストを終えて、
「おう! 大丈夫だ。上手く行ってる。さすがに魔力量もすげえな」
リョウが感心して俺の方をバンバンと叩いた。そういう部分を改めりゃ、可愛いんだがなあ。
「普通ならもう死んでてもおかしくないらしいけど、死ななかったな」
ガハハ! と笑いながら、リョウはシャレにならないことを口にしたのだった。
『<ギャグマンガ時空の人間>並みのそれだよ』
などと説明したところでプリムラには理解できるはずもなく、
「? ?」
戸惑った表情をしてた。だから俺は、
<見た目だけはショタ寄りの十三歳の少年>
なのを利用して、満面の笑顔を作って、
「本当に大丈夫だよ。プリムラも見ただろ? 俺の『死ねなさ』っぷり。正直、自分のこの能力にはうんざりしていたが、こうやってちゃんと役に立つのなら、それは俺にとっては嬉しいことだよ」
丁寧にそう告げた。それでももちろん納得はできないだろうし、実際に彼女の表情が晴れることはなかったものの、シャミールも合わせて説得してくれたらしくて、
「……」
納得いってないなりに頷いてはくれた。
なら、善は急げだ。別に俺達は<善>ってわけじゃないが、まあ、言葉の綾だな。
とにかく、準備にかかる。今回は俺とリョウだけで済むだろうから、ノーラには、プリムラ達についていてもらって、見えない位置に下がっててもらう。俺が爆散するところなんかプリムラに見せたくもないしな。
だがその前に、テストだ。
「ちょっとくすぐったいぞ」
リョウが俺の背後に立って背中に文字を綴る。俺を魔力増幅炉にするための術式だ。振る舞いからは<萌え>も何も感じないが、俺よりは背は高くても見た目だけは美少女だし、指先もなんか思った以上に繊細な感じで、確かにくすぐったかった。
でも、術式が完成して、
「ゲッ〇ァァァァ……!」
リョウが術式を発動させた瞬間、俺の心臓が猛烈な勢いで鼓動を始めた。明らかに『なんかヤバイ!』って感じる類の動悸だった。それこそ心臓そのものが破裂するんじゃないかって感じる類のだ。それに伴って血液もとんでもない勢いで体中を巡ってる。指先とこめかみが痛い。てか、脳圧も上がってるのを感じる。
<死>がものすごくすぐ傍に来ているのが分かる。<死ねない者>である俺でさえ、これまでに感じたことのない種類の<死の感覚>だった。
正直、
『もしかしたら本当に死ぬ?』
とさえ感じたよ。でも同時に、<俺の意識>そのものとの間には確実に<壁>があって、不安と同時に、
『あ、やっぱ大丈夫だ』
という安心感もあった。何とも言えない気分だ。
で、テストを終えて、
「おう! 大丈夫だ。上手く行ってる。さすがに魔力量もすげえな」
リョウが感心して俺の方をバンバンと叩いた。そういう部分を改めりゃ、可愛いんだがなあ。
「普通ならもう死んでてもおかしくないらしいけど、死ななかったな」
ガハハ! と笑いながら、リョウはシャレにならないことを口にしたのだった。
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