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予兆
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プリムラのクラスの教室も見させてもらった。
「プリムラはとても真面目に勉強を頑張ってらっしゃいましたよ……」
残念そうに口にする担任教師に席を教えてもらって、俺はその脇に立った。前世じゃ実の娘の授業参観にもまともに参加したことのない俺だが、今はその機会すら奪おうとする魔王に対して、
「なるほど、プリムラの頑張りを無駄にされるのは不愉快だな……」
そう呟いてしまった。そんな俺に、
「ああ、だからあたしがぶっ飛ばす」
「そうですね。私も協力は惜しみません」
リョウとノーラが応えてくれる。
思えば人としての情や絆のようなものでできたパーティじゃないが、同じ目的に向かって力を合わせるなら、それはそれでアリか。
魔王がこの街に到着するまではあと半月。プリムラはあの家でリシャールとシャミーレとで自宅学習をしてる。休校中も無駄にしたくないそうだ。
まったく。前世じゃこうやって学校が休みになれば喜んだりしてるのもいたよな。正直、俺も、
『地震でも来て学校ぶっ潰れないかな』
と思ってたこともある。不謹慎なのは事実だが、それが本音だった。なのにプリムラのように望んで勉強をする者もいる。そういう子供に学習の機会をしっかりともたらしてこそ<大人>ってもんじゃないか?
とは、今になって思う。勉強ができるということ自体がここじゃ幸せなんだよ。銀貨二千枚も一括で前払いしなきゃいけない社会じゃ、学校に通うことすらままならない。
その銀貨をリョウと共に払った俺だが、それを無駄にされたくないという気持ちもありつつ、不思議とそっちの憤りはないんだよな。そんなことより、
『せ…っかく……みんなが…学校…行かせてくれてる…のに……』
そう言ってプリムラ泣いたことが許せない。泣かせたことが許せない。
魔王よ。お前にどんな事情があるのか、どんな思いがあるのか、どんな願いがあるのか、どんな目的があるのか、俺は知らん。お前にはお前の求めるものがあるんだろう。一万年以上も延々と大陸を彷徨い続けるのがどれほどのことかも俺には分からない。
でもな、どんな理由があろうとプリムラを泣かせることが正当化されるとは思わないし、思うつもりもない。
だから俺は言ったんだ。
「ようし、魔王をぶっ飛ばしてプリムラの笑顔を取り戻すぞ。どこまでできるか分からなくても、指をくわえてされるがままというのも業腹だしな。リョウ、俺が何回死のうと構わない。俺を使ってお前にできるだけの全力をぶつけてやれ」
「プリムラはとても真面目に勉強を頑張ってらっしゃいましたよ……」
残念そうに口にする担任教師に席を教えてもらって、俺はその脇に立った。前世じゃ実の娘の授業参観にもまともに参加したことのない俺だが、今はその機会すら奪おうとする魔王に対して、
「なるほど、プリムラの頑張りを無駄にされるのは不愉快だな……」
そう呟いてしまった。そんな俺に、
「ああ、だからあたしがぶっ飛ばす」
「そうですね。私も協力は惜しみません」
リョウとノーラが応えてくれる。
思えば人としての情や絆のようなものでできたパーティじゃないが、同じ目的に向かって力を合わせるなら、それはそれでアリか。
魔王がこの街に到着するまではあと半月。プリムラはあの家でリシャールとシャミーレとで自宅学習をしてる。休校中も無駄にしたくないそうだ。
まったく。前世じゃこうやって学校が休みになれば喜んだりしてるのもいたよな。正直、俺も、
『地震でも来て学校ぶっ潰れないかな』
と思ってたこともある。不謹慎なのは事実だが、それが本音だった。なのにプリムラのように望んで勉強をする者もいる。そういう子供に学習の機会をしっかりともたらしてこそ<大人>ってもんじゃないか?
とは、今になって思う。勉強ができるということ自体がここじゃ幸せなんだよ。銀貨二千枚も一括で前払いしなきゃいけない社会じゃ、学校に通うことすらままならない。
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『せ…っかく……みんなが…学校…行かせてくれてる…のに……』
そう言ってプリムラ泣いたことが許せない。泣かせたことが許せない。
魔王よ。お前にどんな事情があるのか、どんな思いがあるのか、どんな願いがあるのか、どんな目的があるのか、俺は知らん。お前にはお前の求めるものがあるんだろう。一万年以上も延々と大陸を彷徨い続けるのがどれほどのことかも俺には分からない。
でもな、どんな理由があろうとプリムラを泣かせることが正当化されるとは思わないし、思うつもりもない。
だから俺は言ったんだ。
「ようし、魔王をぶっ飛ばしてプリムラの笑顔を取り戻すぞ。どこまでできるか分からなくても、指をくわえてされるがままというのも業腹だしな。リョウ、俺が何回死のうと構わない。俺を使ってお前にできるだけの全力をぶつけてやれ」
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