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悪役令嬢は護衛の過去を知るー前世ー
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ダグラス・グラント。
グラント王国第一王子。
側妃の産んだ唯一の子。
へぇ。
あの黒髪の隠しキャラくんって王子だったんだ。
ライアンとは全然違うし、同じ王子でも真逆な感じだなぁ。
ああ、側妃が黒髪だったのね。
ふーん…。
私は友人おすすめのダグラス特集ページを読み進める。
なになに…。
王の寵愛を一身に受けた側妃は第一王子であるダグラスを出産。
しかし常日頃から何者かに命を脅かされていた側妃は子の安全を心配し、王と共にその存在を秘匿する。
ええー。
いっそのこと公表した方が守れるんじゃない?
ああでも、命を狙っているのが王妃の関係だったら難しいのか…。
王に守られていた側妃は、しかしダグラスが八歳の時にとうとうその命を落とす。
わぁ。
典型的な陰謀渦巻く王宮って感じ。
残されたダグラスは王宮を飛び出し、その後しばらく行方知れずとなった。
しかし数年後王都に舞い戻ると貴族の家の護衛を渡り歩き、物語が始まる頃には王太子の婚約者である公爵令嬢エレナ・ウェルズの専属護衛におさまる。
なるほどね。
剣術の才に優れていて頭も良かったのか。
異母兄弟とはいえライアンとは全然似てないよね。
性格も違いすぎるし、剣の腕前なんて比べることすらできないくらいに差がある。
母方の血の問題なのか育った環境の問題なのか。
片や母親に甘やかされ、いろいろなものを与えられて育った王子。
片や母を失いすべてを捨てて一から自分で掴み取ってきた王子。
そりゃあ仕上がりに差が出るってものよね。
「これ読んだらさらに王太子を攻略するの萎えない?」
「まぁまぁ、王太子を攻略すればダグラスが待ってると思えばいいのよ」
「ならファンブックを待った方が楽かなー」
「えー!そんなこと言わないで今から攻略してよー。ファンブックを待ってたら仕事始まっちゃってそんな暇なくなるでしょー?」
今は大学四年ということもあって時間には余裕がある。
幸い私はもう就職先も決まっていたからゲームに時間を費やしても問題なかった。
まぁ、私の自由時間なんてほぼすべてバイトで埋まってるんだけど。
友人の言う通り仕事が始まればしばらくの間はゲームどころではなくなるだろう。
王太子ルートは既に途中まで攻略してるし、あと少しと思えばなんとかなるか。
そう思ってライアンルート攻略を再開して数日後、私はコントローラーを握りしめながら小声で叫ぶ羽目になった。
「…なんで?」
浮気者王太子に尻軽ヒロイン。
そんなやつらになぜ婚約者として頑張り続けてきた悪役令嬢が罵倒されなければいけないのか。
「いや、だからなんで!?」
そしてその瞬間、私の意識は真っ白に塗りつぶされて途切れたのだった。
グラント王国第一王子。
側妃の産んだ唯一の子。
へぇ。
あの黒髪の隠しキャラくんって王子だったんだ。
ライアンとは全然違うし、同じ王子でも真逆な感じだなぁ。
ああ、側妃が黒髪だったのね。
ふーん…。
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なになに…。
王の寵愛を一身に受けた側妃は第一王子であるダグラスを出産。
しかし常日頃から何者かに命を脅かされていた側妃は子の安全を心配し、王と共にその存在を秘匿する。
ええー。
いっそのこと公表した方が守れるんじゃない?
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わぁ。
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しかし数年後王都に舞い戻ると貴族の家の護衛を渡り歩き、物語が始まる頃には王太子の婚約者である公爵令嬢エレナ・ウェルズの専属護衛におさまる。
なるほどね。
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性格も違いすぎるし、剣の腕前なんて比べることすらできないくらいに差がある。
母方の血の問題なのか育った環境の問題なのか。
片や母親に甘やかされ、いろいろなものを与えられて育った王子。
片や母を失いすべてを捨てて一から自分で掴み取ってきた王子。
そりゃあ仕上がりに差が出るってものよね。
「これ読んだらさらに王太子を攻略するの萎えない?」
「まぁまぁ、王太子を攻略すればダグラスが待ってると思えばいいのよ」
「ならファンブックを待った方が楽かなー」
「えー!そんなこと言わないで今から攻略してよー。ファンブックを待ってたら仕事始まっちゃってそんな暇なくなるでしょー?」
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幸い私はもう就職先も決まっていたからゲームに時間を費やしても問題なかった。
まぁ、私の自由時間なんてほぼすべてバイトで埋まってるんだけど。
友人の言う通り仕事が始まればしばらくの間はゲームどころではなくなるだろう。
王太子ルートは既に途中まで攻略してるし、あと少しと思えばなんとかなるか。
そう思ってライアンルート攻略を再開して数日後、私はコントローラーを握りしめながら小声で叫ぶ羽目になった。
「…なんで?」
浮気者王太子に尻軽ヒロイン。
そんなやつらになぜ婚約者として頑張り続けてきた悪役令嬢が罵倒されなければいけないのか。
「いや、だからなんで!?」
そしてその瞬間、私の意識は真っ白に塗りつぶされて途切れたのだった。
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